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2007年03月14日 / 『PHANTOM OF INFERNO(DVD-PG版)』の感想

 サルベージ企画ということで、昔『ゲーマーズライフ』誌で書いていたレビューをここで復活させてみます。

 正直、文章が稚拙すぎてアレなんですけども、昔は昔で一生懸命に書いていたので、陽の目を見させるのも良いかなぁと思いまして。ぶっちゃけ、サルベージするか否かはとても迷ったのですが、この文章知らない人も多いと思いますし、まぁいいでしょうということで。埋もれさせておくには忍びないかなーと。

 あと、タイトル的にも『それは舞い散る桜のように』とか『フローラリア』とか『百鬼』とか、それなりに有名なのが多いというのもあります(*^ー^)

 多分、11作品くらい書いていると思いますので、定期的にサルベージしていきますです。

 ではでは、どうぞ。

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◆コラム・論評 ======================================
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 ほいみんの旅  第1回
           『PHANTOM OF INFERNO(DVD版)』
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  みなさま初めまして、私、ほいみんと申します。

  ゲーマーズライフ誌は14号から購読していたのですが、何の因果かス
  タッフになってしまいました。コラム担当ということで、これからは
  稀に登場するかと思います。出てこなくなったら……その時は何かあっ
  たのだと思ってください(笑)

  今回取り上げる作品はデジターボから発売された『PHANTOM OF
  INFERNO(DVD版)』です。元々はニトロプラスが発売したエロゲでし
  たが、かなりの支持を受け一般向けとして華麗にリニューアルされた
  作品です。普通、エロゲというのは、発売初日にどのくらいセールス
  するかで決まりますが、これはそれとは逆行した売れ方(発売日を過
  ぎてからも売れた)をした珍しい作品です。

 ▽デジターボ
  http://www.digiturbo.co.jp/
 ▽ニトロプラス
  http://www.nitroplus.net/

  エロゲ版が評判になった時点で、私も食指が疼いたのですが、何やら
  フルボイスのDVD版が発売されるらしいという情報を得たので、それま
  で待つことにしました。てっきり、エロゲのままフルボイスになるの
  だとばかり思っていたのですが、あらら一般作品。でも、豪華声優起
  用ということなので、その辺は耐えます。我慢です。

  発売日に購入。徐にゲームスタートです。DVDプレイヤーで遊ぶ作品と
  いうことなので、当然の如くDVDプレイヤーが起動します。DVDプレイ
  ヤーでどうやってプレイさせるのかと思っていたのですが、すぐさま
  疑問は氷塊しました。

  次から次へ、延々と画面が流れていくのみ。

  ページを送る為のクリック作業がまったく必要ありません。1シーンに
  つき、3分から30分くらいの積み重ね。例えるなら、絵のあるCDドラマ
  といったところでしょうか。

  また、メッセージスキップはプレイヤーの早送り機能に委ねられます。
  当たり前のことなんですが、何か寂しかったです。

  そして、シーンの繋ぎ目に現れるパスワード。初期ドラクエの復活の
  呪文宜しくです。レトロティックな感じになれます。DVDプレイヤー
  で動かす作品なので、これしか手段が残されていないというのもわか
  るのですが、まさかパスワード制を採用するとは。仕様を決めた時点
  で、何方か止める気は無かったのでしょうか。いくらなんでも実験的
  すぎます。

  PC環境下以外の人にも、プレイして貰う為のDVDプレイヤー仕様ですが、
  作品に対応しているDVDプレイヤーが少なすぎるというのも問題です。
  動作確認表がパッケージ内に入っているのもヤバイです。買う際に、
  どのプレイヤーが対応しているかがまるでわかりません。買ってから
  対応していない、と泣きを見る人も多いでしょう。

  それから、ただ見ているだけというのは予想の他退屈でした。画面が
  派手に動いていれば、まだ映画を観るような感覚を得られたのかもし
  れませんが、ほとんどは静止画です。味気ないです。また、それがシ
  ナリオのテンポを壊しており、かなり興を削がれます。クリックをし
  てページを読み進めることの重要性を再認識した次第です。ゲームと
  しての最後の一線を越えてます。

  やり方一つでここまでになるのだな、と。

  えーと、かなり扱き下ろしてますが、シナリオ、キャラクター、ムー
  ビー、CGなどといった部分は大変満足しています。でも、CGムービー
  の途中でアニメを入れるのは×。違和感ありすぎです。

  |アメリカ旅行中だった主人公が、殺人現場を目撃してしまったこと
  |から、組織インフェルノに拉致されてしまう。殺されかけた主人公
  |だったが、殺し屋としての才能を見出され、否応なくその道を進ま
  |される。番号で名前を呼ばれ、血で血を洗う争いの連続の中で、彼
  |は着実に殺し屋としての実力を伸ばしてゆき、いつしか組織最高の
  |暗殺者まで成長する。その運命の中で、一体彼はどのような選択を
  |し、どのような行動を取るのか。

  ハードボイルドなシナリオです。アクションシーンの連続で、銃器が
  出てくる毎にその説明が成されます。私は銃器について全くの無知な
  のですが、蘊蓄が凄いので納得させられます。そして、戦闘シーンの
  描写が丁寧です。大体において、静止画とテキスト、それに効果音の
  組み合わせでアクションを描いているのですが、それが素晴らしく上
  手くて燃えます。この辺、拘りを持って描かれているのがわかり、ラ
  イターの力量の確かさが伺えます。高水準で素敵です。

  アメリカ全土を股にかける組織インフェルノと、大風呂敷を広げてい
  るのにも関わらず、奇跡的な纏まりを見せているのも○。いや、ホン
  トにお見事としか云いようがないです。よくここまで描ききったなあ、
  と。破綻させることなく、これだけの物語を完成させた手腕に拍手。

  あと、私的に一番気に入っているのはキャラクター達だったりします。
  各々に背景が用意され、描写が丁寧です。捨てキャラもほとんど存在
  せず、一人一人を大切にしているのがわかります。この辺、好感度高
  いです。どのキャラも決して無駄死にしません。意味を持って存在し
  ており、それが物語に深みを出しています。主人公やメイン格のキャ
  ラは勿論、脇役、悪役といったキャラまで同じです。その所為で、脇
  がメインを食っている部分があることも確かですが、まあその辺は許
  容範囲内でしょう。

  なんといいますか、纏めるとですね。

  料理に失敗した、という印象が否めません。最後までプレイできたの
  はシナリオの秀逸さ故にです。並のシナリオだったら、途中で投げて
  いたことでしょう。実験的なDVDプレイヤー対応の作品でしたが、これ
  以降があるとしても現状のままではとてもやる気は起こりません。

  願わくば普通に移植して欲しかったなあ、と。

  僭越ながらにそう思います。

  【 ほいみん 】―――――――――――――――――――――――――

        カーチェイスシーンのCGムービーは最高でした。

           E-mail: hoimin@tohgoku.or.jp(←今は使えません)
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  2001年11月12日 稿

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 う~ん、我ながら酷い。当時は、自分の文章の色を残しつつ、ゲーマーズライフ誌的にアレンジしようとして四苦八苦していた記憶があります。この辺りは結局、最後まで上手くいかなかったかも知れません。

 ゲーマーズライフ誌に関しては色々と思う所あるのですが、それに触れるのはいつの日かまたということで。ではでは。

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