« なぜ『テキッ娘。』は失敗したのか?~教科書には載らない『テキッ娘。』の歴史~ | メイン | ある会議室にて »

2007年05月09日 / 『Floralia~フローラリア~』の感想

◆コラム・論評 ====================================
──────────────────────────────────
 ほいみんの旅  第7回
                『Floralia~フローラリア~』
──────────────────────────────────

  ナマステー! ほいみんです。季節は5月から6月へ。夏ですね。街を歩
  けば薄くなっている女の子の服装に感嘆。額に溜まった汗を拭うその姿
  に感嘆。袖からちらっと覗かせるブラに感嘆と、とにかく良いこと尽く
  めです。楽しみですねえ。

  ――相変わらず、偏った認識で御免なさい。

  さて、そんなわけで今回は『Floralia~フローラリア~』についてのコ
  ラムです。雑誌をパラパラを眺めていたときに、ぱっと目に付いたまさ
  はる氏の絵柄。惹かれるものがありました。そして、「誘惑と純愛、ど
  ちらを選ぶのか」みたいな作品概要。ふらふら~っと、まるで夢遊病患
  者のようにショップへ足を運ぶ自分がいましたとさ(笑)

   ▽Zuse【純米】
   http://www.xuse.co.jp/

             * * * * *

  |父親の都合により一人暮らしをすることになった主人公。しかし、状
  |況に流されるままに、自分の通う学校に勤める美人教師3人と一緒に住
  |む羽目になる。家ではエッチなイベントが盛り沢山。だが、学校には
  |主人公の想い人が。家でよろしくやるのか、それとも想い人にそれを
  |伝えるのか。主人公の選ぶ選択は……。

  すーっ(息を吸う)

  うらましすぃぃぃぃ~~~~~~~~ッ!!(声高々に)

  エロゲのシチュエーションなんてものは、大抵羨ましいものなんですが、
  これは頭脳を刺激するものがありました。簡単に言うなら、最初から全
  員好感度マックスの『らぶひな』。……ああ、稚拙な比喩でごめんなさ
  い。

  なんというか、私もこんなエッチなイベントフラグ盛り沢山な人生歩ん
  でみたいですよ。

  基本的には、よくあるアドベンチャーゲームなのですが、オープニング
  後に主人公の想い人を選択する点が他と違います。それを選択した時点
  で、プレイヤーはどうあれ、主人公は確実にその娘のことが好きという
  設定になるわけです。なお、選択可能なのは純愛ルートの3人のみ。誘
  惑ルートの先生たちは選択できません。劇中の選択肢のいかんによって
  左右されることになります。

  まあ、現実世界でも自分を好いてくれる女の子と楽しくやるのか、それ
  とも自分の想い人に気持ちを伝えるのか、というのはよくある難しい問
  題なのですが、それの極端なのという感じですかね。

  誘惑と純愛との選択については、結構シニカルな作りです。なんでかと
  いうと、作品の構造が誘惑=エロ、純愛=萌えという感じになっている
  のですよ。ぶっちゃけそんなの選べないじゃないですか。エロも萌えも
  どっちも寄こせと。でもどちらかの選択を迫られてしまうんですよね。
  エロエロルートの場合は萌え足らず、萌え萌えルートの場合はエロ足ら
  ずになってるんです。

  なんというか、誘惑ルートを選んだ貴方はエロゲはエロがあればそれで
  良し、純愛ルートを選んだ貴方はエロゲは萌えられなければ意味がない、
  とか診断されちゃうようで悔しかったですよ(笑) ある種、心理テス
  トのような感じがしましたです。

  エロの方はエロいです。ええ、そのまま。場所、人数、体位とバラエティ
  に富んでおり、満足のゆく仕上がりでした。クチュクチュという効果音
  がループして流れたりとか、微妙に凝った演出をしてましたし。

  ただ、喘ぎ声の描写が画一的すぎるのはマイナスだったかと。同じよう
  な喘ぎ声描写テキストが何ページも続いていたせいで、やや中だるみし
  たような感じになっていましたです。

  で、シナリオなのですが、これはそれほど印象には残ってないです。様
  様なことに勘違いする主人公がヘタレだなぁ、というくらいです。悩め
  る青年というのは、最近のエロゲでの流行りっぽいところがありますけ
  ど、今作に限ってみれば作風に合ってなかったかなあと。シナリオのバ
  ランスを壊していたかなあと。

  園芸部に所属するという設定からの、主人公の花に関する知識とか、花
  言葉や栽培方法に関することなどは、他の作品ではお目にかかれないの
  で、新鮮な気持ちで読めましたです。面白かったところですね。

  それよりも、敷衍すべきはシチュエーションとテキストで、うん、魅力
  のあるキャラたちが生き生きと動き回っているなあと思いました。まあ、
  主人公を含む男性キャラには魅力を感じなかったのですが、その他の女
  性キャラたちが良かったのですよ。

  正直な話、作品そのものは小作の良作です。そういう意味では値段分の
  価値があったのか微妙なのですが、腰を据えて構えない、ブレイクタイ
  ムの一作には丁度良い感じなのではないでしょうか。

  【 ほいみん 】―――――――――――――――――――――――――

     『クレヨンしんちゃん』をこよなく愛するシニカリズムの権威。
     あらゆる方向からブラックジョークを連発する。が、それに気付
     いて貰えないこともしばしば。苦悩する日々が続いている――。

           E-mail: webmaster@hoimin.com
  ――――――――――――――――――――――――――――――――
2002年 6月16日 稿

コメントする