◆コラム・論評 ====================================
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ほいみんの旅 第9回
『I-DOLL』
──────────────────────────────────ジェアグゥィチエルモジン! ほいみんです。いやー、暑い日々が続い
てますね。暑かったなー、とか思ったら次の日はもっと暑くて、その次
はもっと暑くて……の繰り返しで、その内、地上が干上がってしまいそ
うな勢いです。さて。そういうわけで、今回取り上げる作品はIMAGE CRAFTの『I-DOLL』
です。マニュアルを見ると「3年半掛かった」とか、「過去に出した作品
の6倍の時間を費やした」とか書いてあって、驚嘆しましたです。開発
期間1年でも長いと言われているこの業界で3年って。▽IMAGE CRAFT
http://imagecraft.product.co.jp/* * * * *
|主人公といつも一緒にいた幼馴染みの汐音愛。彼女の夢は世界中の人
|に愛を与えることのできるアイドルになることだった。しかし、その
|夢は愛の事故によって消え去ってしまう。それから2年後。ある日何
|気なく撮った写真に愛の幽霊が写る。降霊術師いわく、愛はアイドル
|の夢を捨てきれずにこの世をさまよっているとのことだった。彼女の
|夢を叶えるため、主人公は降霊術師の力を借り、愛の魂を生命人形に
|宿す。しかし、生命人形として愛がこの世にいる時間は限られている。
|その限られた時間内に、愛をアイドルとしてステージに立たせること
|はできるのか。力作です。凄いです。そうとしか表現できないのは貧弱な私の語彙が貧
弱だからなのですが、とにかくこのマンパワーのかけ方は半端じゃない
です。最初の5分をプレイしただけで、それとわかります。こりゃ時間
掛かってるなぁと。大体において良くアニメします。目パチ口パチは勿論のこと、ヒロイン
が振り返ったりだとか、ガバッと抱きついて来たりだとか、車移動のシ
ーンでは背景が動いていたりだとか、みんな動いてます。これは確かに
3年半掛かりますですよ。作画枚数5000枚は伊逹じゃないです。形式の方は、オープニングだけはmpgのムービー再生なのですが、他はみ
んなプログラムで動いています。凝った服を着ていたり、髪の毛なども
結構描き込んであるキャラが動いているのは感動的でした。特に凄かっ
たのが、フリフリのアイドル服でのエッチシーン。技を通りこして、意
地を感じたくらいです。そういったわけで、エロシーンのアニメも力入っており、「キス→愛撫
→胸揺れる→フェラ→クンニ→挿入→ピストン運動→フィニッシュ→精
液飛び散る」といった一連の動きも網羅されています。キャラによって
過程に大小があることは確かですが、概ねこんな感じ。まぁ、枚数が少
な目であったり、同じアニメの使い回しなどがあったりはしますが、気
にならない程度です。攻略可能なのは8人。ここで言う「攻略」とは「行為可」という意味で
す。いやはや、8人分ものエロアニメを作ってきたのはさすがに凄いで
す。この仕事っぷりは、ホント見事としか言えないです。しかし、アニメーション以外の見所はというと……。――う~ん。良く
も悪くも普通なんですよね。シナリオ、キャラ、しっかりと作っている
ことは確かなのですが、及第点程度かなぁと。なんか突き抜けているも
のがないんです。そういうことで、以下はそれらについて書いてみます
です。まず、舞台が芸能界です。それは良いのですが、その芸能界というのが、
フリフリのウンコもしないようなイメージの清純派アイドルが売れ線と
いう芸能界です。登場人物も、その清純派に、元気天然系、耽美、キザ、
何か影を持っている事務所の社長、嫌がらせをするライバルたち……。
一体何年前の出来事なのかと。ちょっと古臭いイメージが付きまとい過
ぎます。というか、この手の芸能界物の世界観ってみんなこんな感じじゃ
ないですか。ですから、画一的なものも感じてしまいましたです。そして、奇跡から始まる奇跡のストーリー。起承転結しっかり作られて
おり、山あり谷ありのストーリーで悪くないです。愛の復活から、アイ
ドルデビューへの道、他いろいろ、ラストへ……と丁寧に描写されてま
す。ラストも結構盛り上がりますし、感動もできます。――ですが、抜
けているものがありません。特筆すべきものがありません。何か1つで
も、印象に残るイベントがあれば良かったのですが。それがありません
でした。でもって、一本道です。バッドエンドがあったり、他のキャラとの蛇足
的エンドがあったりはしますが、基本は一本道で愛とのストーリーです。
愛に萌えられなければ、面白さが半減してしまう内容です。しかし、そ
の愛のキャラがまた癖あるんですよねぇ……。「ドジでおっちょこちょ
い。人の言うことを聞かない。天然で頭が悪い」キャラ萌えなんて、人
それぞれなんですけど、この愛に関してはマイノリティにしか受けない
キャラなんじゃないかぁと思いましたです。それとは逆に、印象に残っているのが凄惨なバッドエンドでしょうか。
サスペンスなお話でもないのに、やたらと主人公が死にます(笑) 文
字通りのバッドエンドばかりで、これはこれでアリのような気がしまし
た。選択肢一つミスっただけで死。その落差が面白かったです。そんなわけで、締めなのですが、「金と時間にゆとりがあったら買い」
という感じです。あとはアニメゲー好きな方。この手の込んだ作品を多
くの人に見て貰いたいなぁという気はするのですが、シナリオやキャラ
という点で「是非に!」というところまではいかないんですよね。【 ほいみん 】―――――――――――――――――――――――――
記事を書くにおいて、一番時間の掛かっているスペースがここ。
次に時間が掛かっているのが編集後記。次に時間が掛かっている
のがあらすじの部分。そんな風に、割とどうでも良いことに全力
を費やすのが好きだったりする人。E-mail: webmaster@hoimin.com(←使えません)
――――――――――――――――――――――――――――――――
2002年 7月19日 稿
2007年05月16日 / 『I-DOLL』の感想
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