« 汚れていないのに汚れている | メイン | 梅雨が明けた »

2007年08月02日 / 相撲道と武士道

 横綱・朝青龍に2場所の出場停止と4ヶ月間30%の減棒処分が下りました(総額で約300万円の減棒)。またその間、自宅、病院、部屋以外の出入りを禁じられました(謹慎)。

 ことの経緯と致しましては、朝青龍が力士の本業である巡業を休んでいたのにも関わらず、母国のモンゴルでサッカーに興じていたというもの。

 巡業をケガという理由で休んでいたのに、サッカーをしていたのですから、角界の偉い人たちはプンスカプンというわけです。

 謹慎ですから、当然モンゴルに帰ることもできません。横綱はモンゴルで投資会社やら銀行やらいくつかの資産をかかえた、いわば実業家のようなこともやっていますから、4ヶ月も帰れないとなるとちょっとキツイ感じもしますが、もし帰ったことがバレたら間違いなく力士クビでしょう。しかし、相撲協会がパスポートを預かったという話は聞きません。もしかしたら、クビにする為にわざと押さえなかったのかも知れませんが、この辺りは……どうなんでしょうね(笑)。

 相撲道というのは、昔から品格を重んじるところがありまして、とにかくお堅いイメージがあります。勝っても負けても土俵では無表情でいなければならないですし、ちょっと前まではテレビ出演すら殆どできませんでした(勿論、相撲中継は除く)。

 しかしながら、若貴人気の際の集客を維持することができず、ブームとして終わらせてしまった辺りから、商売としての危機感が出てきたように思います。

 集まらない新弟子、入らないお客、取れない視聴率。そういった背景の中で、テレビ出演が皆勤され、外国人横綱が生まれ、海外巡業が始まりました。

 品格を重んじながらも、新しいことを取り入れてゆく――という風に解釈すれば格好良いですが、背景にある危機感の方が大きく見えてしまいます。

 さて。
 そういうわけで、現在の相撲協会には気持ちの余裕がありません。また、経営重視で品格はその次という今の体勢にストレスを感じている人も多いようです。

 そんな中で朝青龍の存在はジレンマそのものだった筈です。彼は強い。既に歴史に残る成績も残しています。まだ26歳ですし、これからも勝ち続けるでしょう。また先日までは一人横綱でした。いわば一枚看板。横綱の相撲を見に来ていた人は多かった筈です。

 しかし、横綱は気性が悪かった。闘志を剥き出しにし、時には罵詈雑言を吐き、横綱に相応しくない行動をすることもしばしば。これまでにもいくつかの問題行動を起こしています。

 スター力士が現れて集客力が増えることは好ましいことです。しかし、品格という点において、彼は相応しくなかった。“やんちゃ”な性格というのは、歳を取る毎に段々と落ち着いてくるものですが、彼にはそれが当てはまらなかったようで。横綱になったことで、自分が神様になったと思いこんでしまったのです。

 ぶっちゃけ、今回の件、この問題だけでの採決でないような気がするのは私だけでしょうか? 過去の事件分のペナルティも上乗せされ、さらには相撲協会の私怨すら含まれているのではないでしょうか?

 まぁ、それでも彼に頼らざるを得ないジレンマ。ちょっと強い力士が出てきたかと思えば直ぐに故障。盛り上がるような展開にはならず。一応、白鵬が横綱になって今までのような一枚看板ではなくなりましたが、まだまだ信頼できる器には育っていない。

 相撲協会の面々はきっと苦虫を噛み締めていることでしょう。

コメントする