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2007年12月11日 / TVアニメ『ハンター×ハンター』とOVA『HUNTER×HUNTER』を全部観た

 1週間くらいかけてハンターのアニメを全部観ました。

 あまりにもミーハーなタイトル、メジャーな作品で申し訳ないのですけど、そういうのを通り越して傑作でした。元々、放送当時も観ていたのですが、改めて通しで観るとその凄さが良くわかります。打ち切りで終わったのが勿体ないくらいで、凄まじい程のクオリティ。これが毎週テレビで放送されていたとはとてもじゃないけど思えません。

 しかもですよ。今放送されているアニメの殆どが1クールとか2クールとか決まっての放送じゃないですか。これにはそれがないわけで。原作と平行して作られるタイプのアニメでしたから、今の深夜アニメと比べると制作難易度が遥かに高いわけです。原作に追いつかないように、オリジナル要素を加えながら、それでいて『ドラゴンボール』みたいな引き延ばし感があってもいけない。

 原作に沿う形でありながら、全く別のストーリーを構成しなければならなかったわけです。原作を完全に再現して作画さえ良ければ評価される今の深夜アニメとは根本的に違います。「ここからここまでの話を○クールでアニメ化する」という前提がない。勿論、原作の設定を無視してはいけません。キャラを破綻させてもいけません。オリジナル展開が原作に矛盾を生んでもいけません。様々な制約が多い。だから、アニメのオリジナルはイマイチというのが定説なんですけどね。このアニメは違ったわけです。というかね。『アカギ』とか『デスノート』とか『はじめの一歩』とか……比べものにならないですよ。今後、テレビアニメでこれだけのクオリティの作品はないかも、とそういうレベル。

 ぶっちゃけ、全エピソード申し分ない出来だったんですけど、特に素晴らしかったのが18話~20話の軍艦島のストーリー。これは完全にアニメオリジナルのエピソードなんですけど、まるで劇場版みたいなクオリティで今じゃ考えられない。当時だって有り得ないくらいのクオリティだったと思います。というか、普通では原作の足を引っ張ることの多いオリジナルエピソードを最上位に挙げられるってどういうことなのか(笑) そういう凄まじさです。

 もっとも、不満点がないわけではないです。闘技場でキルアが脅しているシーンとか、猫のミケが登場したシーンとか、第4試験でヒソカが震えている時の顔とか、原作で震えるような恐怖があったシーンは再現できてませんでしたし、クラピカとレオリオが同人みたいなノリになってますし、ゴンの母ちゃんがミトさんの姉さんになってたりします。けど、そういうのが些細な問題と感じてしまう程のクオリティでした。

 原作のわかりにくいところを補完し、新しいエピソードを付け加え、それでいて原作の連載に支障がないようにし、さらには作画のクオリティも高く、BGMも素晴らしい。原作に追いつかないようにしているのにも関わらず、引き延ばし感が一切ない。

 昔は『キン肉マン』とか『ミスター味っ子』とか原作超えのアニメあったのですが、今ではまったくなくなりましたからねぇ。

 冨樫先生は様々な罪を犯しましたが、原作に休載が続いたことでアニメを打ち切りにしたのは相当罪深いと思いました。

 ◎気に入ったアニメオリジナルシーン

 ★レオリオのハンター試験の志望理由を語るシーンが専用イベント付きでパワーアップしている

 →原作は原作で一コマのインパクトがあったが、アニメはアニメで上手い。友人の名前がピエトロと判明したりする。

 ★第3次試験エクストラとして試験が追加されている

 →完全オリジナル。素晴らしい出来。

 ★くじら島に帰郷した時にキツネグマのコン(アニメではコンタ)とのエピソードが追加

 →コンが偽ハンターに襲われるところをゴンが救うというエピソード。その際、コン(コンタ)の息子が念使いになる(笑)

 ★クラピカがノストラードファミリー入りする前のエピソードが追加

 →汽車でセンリツと会いイベント。原作で描かれていないハンターライセンスを奪う賊との戦いを実現。

 ★クラピカとウヴォー戦がパワーアップ

 →凄まじい気合の入り方で描かれている。またクラピカが「エンペラータイム」と言わない等、既存アニメの常識を破った演出になっている(笑) ちなみに陰獣戦はアニメでもカット。

 ★ダルツォルネが簡単に死なない

 →原作ではあっさり死んだダルツォルネが旅団から30秒時間を稼ぐ。その稼いだ時間で他の仲間がホテルの部屋から脱出できたという内容に変わっている。他にも仲間のことを想うエピソードが多数追加されており、原作とはひと味違った良キャラになっている。

 ★クロロとゼノ、シルバ戦がパワーアップ

 →こちらもゼノが「ドラゴンダイヴ」とは言わない。やたら気合が入っている。

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