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2008年04月11日 / 『DRAGON FANTASY 2 ドラゴンファンタジー2』の感想

◎はじめに

TITLE いつか書くといっていた『ドラゴンファンタジー2』の感想です。一応説明しておきますと、これはフリーのクローンゲームです。こちらのサイトからダウンロード可能で、ツクールのランタイムとか導入すれば誰でもすぐにプレイできるという作品です。
 内容の方は『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』の要素を組み合わせたRPGとなってます。これの前作として『ドラゴンファンタジー』もありますが、これとの関連性はありません。

◎キャラクター

 ドラクエとFFから様々なキャラクターが登場します。前作でスポットを当てられなかったキャラを多く出しており、ドラクエとFF、夢の共演を楽しめます。拘りを感じるのがオリジナルキャラを一切出していない点でしょうか。純粋にドラクエとFFのキャラのみで世界が形成されています。
 ただし、キャラは器のみでテキストなどは殆どありません。昔のドラクエみたいな感じの主人公=自分自身的な感じの作りになっています。

◎シナリオ

 ぶっちゃけ、美味しいところは前作で使い果たした感があるので、今作はそれよりも劣っています。ただし、一度『ドラゴンファンタジー』を作った「慣れ」がありますので、全体的な構成がとても上手くなってます。壮大なストーリーという意味では「あれ?」と思うのですが、一つひとつのイベント、『ドラクエ』と『FF』の絡ませ方などが上手くなってるんですね。だから、思わずニヤリとできるイベントが多くなってます。『ドラクエ』のこのイベントと、『FF』のアレをこう結びつけるとは…みたいな感動とでも申しましょうか。これは双方のゲームをかなりやりこんでシナリオを覚えていないとできない技だと思いますので、そういう意味で両作品に対する愛情が垣間見えて素晴らしかったです。

◎システム

画像 前作が『ドラクエ』よりだったので、今作は『FF』よりにした…とのことですが、凄まじい程の手間がかかった戦闘システムを採用してます。というか、ツクールの自作戦闘でここまで機能している物を初めてみましたよ! 敵行動パターン、味方行動パターン、戦闘の流れ、味方パーティーの入れ替え、各種様々な判定。また、敵グラフィックから、味方グラフィックまで、その多くを自作しており、その素材制作だけでも相当な手間。
 『FF』っぽい戦闘をツクールで再現した素晴らしさは賞賛に値しますです。どうしてここまで凝ったことをするのだろう? と感動すら覚えるわけで、そのエネルギーを感じるだけでも元気になれるってもんですよ。
 地味に凄いのが、ドラクエの敵キャラもキチンと右を向いているということでしょうかね。確かに正面を向いていたらおかしいですけど、妥協しても誰も気にはならないのに。
 戦闘バランスの方も相変わらず優れてます。凝っているのが中ボス戦で、それぞれに“対策”が用意されてます。力押しで倒すことも可能なのですが、弱点を見つけてそれを突くことで有利になれるという『FF5』みたいな仕掛けが懐かしくて良かったです。

◎絵

 上記に挙げた素材制作の手間のかかりように尽きますね。制作時間の多くを素材制作にかけたといっても過言ではないと思います。7以降の『FF』のキャラチップ、マップチップなどは完全自作ですし、それ以外のダンジョン、さらにはモンスターグラフィックなどなど、地味に丁寧な仕事がされており、なんというか全体的にまるで違和感がない作りになっているのが凄いです。
 大抵のクローンゲームというのは、素材面での妥協が多いのですが、この作品にはそれがない。ダンジョンや街、フィールドといったマップの美しさ、それが凄い。「なぜそこまでできるんだっ・・・!」と狂人赤木しげるを彷彿とさせるくらいの仕事っぷりですよ。

◎音楽

 前作よりもストイックな使い方をしているかも知れません。中ボス戦などは同じ曲で統一されていますし、あまり多用していないイメージです。勿論、戦闘曲は『FF』や『ロマサガ』などから好きにチョイスできます。
 ドラクエ曲はカスラックの関係上、使用できないのでスクウェア曲で構成されています。

◎総評

画像 前作が究極の一作とするなら、今作は至高の一作と言えるでしょう。地味な作業を延々と1年近くは繰り返さないと作れません。複数名での制作であれば、互いに励ましあい、刺激しあいながら作ることも可能だったでしょうが、この作品は一人でそれをやっちゃっているわけですよ。まったく、どこからモチベーションが出てくるのか。作品に対する愛とか、そういうのを通り越している程のエネルギーがあるわけで、兎に角、それに圧倒されてしまったのでした。いや、お見事です。

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