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2008年04月16日 / 『マブラヴ ALTERED FABLE(オルタード フェイブル)』の感想

◎はじめに

パッケージ画像 『オルタ』の発売から1年、ファンディスクという形で「その後」が描かれたのが本作です。一応、前作の内容がアレですのでパラレルワールドという設定にはなっていますが、本編そのものがパラレルワールドみたいなものなので、これもその一部と解釈しても問題はないでしょう(笑)
 「その後」の物語が見たいという声が多かったのは理解できますが、あっさりと形にしてしまうのは……商魂逞しいですね(笑)
 なお、本作にはミニシナリオ『かがやく時空が消えぬ間に』の他に色々とコンテンツが入っていますが、特に注目するようなものはなかったので、シナリオについての感想が殆どです。あしからず。

◎キャラクター

 (『君がいた季節』)(『君が望む永遠』)『マブラヴ』『マブラヴ アンリミテッド』『マブラヴ オルタネイティヴ』と進むに連れて、キャラ数はドンドンと増えていったわけですが、脱落した人ってあまりいないんですよね。というわけで、本作にも凄まじい程のキャラが登場するわけなのですが、よくもまぁこんなにも出したものだと感心してしまいましたよ。や、ただ登場させるだけなら立ち絵使い回しで楽ですが、フルボイスじゃないですか。だからまぁ、良く頑張っているなぁと。

◎シナリオ

画像 当時、『マブラヴ』を直球勝負で期待していた人にとっては、ようやく望んでいたものが出てきたという感じではないでしょうか。『君望』の頃からスカすのが得意なメーカーでしたから、ファンが望むものを出してくれるのは素直に嬉しい…と言いたいところですが、『オルタ』の耐性が出来ている人にとってはやや退屈してしまうかも。や、バイオレンスとか、過酷な運命とか出てこないことはわかっていたのですが、それでもなんというか…ageには刺激を求めてしまうんですよね。次元転位クラスのサプライズを無意識のうちに期待してしまったわけで、そういう意味でちょっと物足りなかったかも知れません。
 一応、当時の背景を書いておきますと『マブラヴ』が発売された当初は普通の王道恋愛AVGを謳っていたわけです。しかしながら、『マブラヴ』の内容は主人公がパラレルワールドに迷いこみ、異星人と戦う過酷な運命を背負ってしまうというバイオレンスなものでした。このギャップに当時のファンからは様々な意見が出たわけですね。普通の学園物を期待していたのに、なぜこんなにもバイオレンスで鬱になる内容なんだ、と。『君望』の対極にある作品になるのではなかったのか、とかナントカ。
 それから時は流れて、『マブラヴ』の評価もそれなりに固まり、「これはこれで傑作」といった評価になっていったわけですが、今のこのタイミングで王道シナリオをやられても…みたいな今更感があるわけですね。やるなら、2003年当時にやっとけ、みたいな。
 や、勿論面白いことは面白いんですよ。楽しいことには楽しいんですよ。けどなんというか、温いなあと。
 まぁ、そんなことはわかっていたんですけどね。わかっていたのだけど、書いてしまうこのジレンマ。わかります?

◎システム

 いつものageのシステムです。ゲーム内の方はいつもの選択肢による分岐だけではなく、MAP移動による分岐も導入してます。まぁ、分岐というよりはサブイベントを探す為の手段といった感じではありますが。
 作品を重ねる毎にパワーアップしている演出ですが、今回はさらにグレードアップしてます。背景を動かしたり、立体的に見せたりなど。ただし、この演出の最終到達地点となると、それはアニメになってしまうわけで、その辺の折り合いをどう付けるのかが今後の課題かも知れません。

◎その他

 ミニシナリオの他にも色々と付いていましたが、あまり印象に残ってません。

◎絵

 主要キャラ全員にエロシーンがあり、ビジュアルCGも豊富で、立ち絵になると水着、スキーウェア、私服など数パターンの洋服が用意されており、それぞれ差分がありキャラ数がとんでもない……と、凄まじい仕事量になってます。

◎音楽

 『マブラヴ』『君望』と似たような感じ。

◎総評

画像 『マブラヴ』に王道学園ストーリーを期待していた人にとっては、ようやく溜飲が下がったことだろうと思います。恐らく、当時のユーザーにとっては期待通りの内容になっていたのではなかろうかと。しかし、あれから4年も経ってしまったわけで、そんな人は少ないんだろうなぁと。本作を素直に楽しめたユーザーは…とても偉いと思います。
 『オルタ』の終わり方が「俺達の新しい生活が始まる」エンドだったわけですけど、大抵の傑作の場合、その終わり方をさせるとその後の生活が見たくなるものなんですよ。「続きが見たくなるような終わり方だなー」って思う筈なんです。けど、不思議と『オルタ』の場合はそれがありませんでした。なんというか、きっちり完結していた感が強かったのかも知れません。
 だもんですから、蛇足の印象は否めないのかなあと。勿論、丁寧な作りでしっかりとした作品になっていることは確かなんですけどね。

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