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2008年09月04日 / 『Seraphic Blue(セラフィックブルー)』の感想

◎はじめに

タイトル 『Seraphic Blue』というのは、有名なフリーソフトのゲームのことで、ジャンルはRPG、ツールはRPGツクール2000を使っています。プレイ時間が55時間~70時間ほどかかる大作で、そのクオリティはフリーの中でも突出しています。取り敢えず、僕が今までにプレイしたフリーRPGの中では一番時間がかかりました。今回はその作品の感想です。
 以下、直接的なネタバレはないですが、ぼやした感じで内容には触れています。ご注意ください。

◎キャラクター

 登場人物のほぼ全員が暗い過去を背負っているという特徴があります。どのキャラクターにも真っ当な背景は用意されておらず、辛い、禄でもない過去のオンパレードです。そんな過去と向き合いながら、必死で未来を模索していく者や、負のスパイラルに嵌り、ひたすら厭世思考を行く者、新しい道を見つけていく者などなど、様々な人物が出てきます。
 特徴的なのは明確な(作者の)解答が用意されていないという点でしょうか。辛い過去を克服して新しい未来に向かって歩んでいく――という正統派路線を推奨してはいません。何が正しくて、何が間違っているのか、明確な答えは用意されておらず、それはプレイヤーに委ねられています。
 それは作者が解答を放棄したからではなく、安直なハッピーエンドを否定しているところが強いです。だからといってバッドエンドにしてしまうのも物語としての救いがありませんし、その辺りのせめぎ合いが感じられる内容ではあります。ただ、作者の思考はかなりバッドエンドよりではあるんですけどね。

◎シナリオ

画像 過去、現在、未来、全てにおいて暗く、救いの光は殆ど照らされません。主人公は一体何の為に戦っているのか、この先に平和な未来があるのか? が全く分からず、霧の中を進んでいくかの如く、物語が展開されていきます。
 ただ一つ言えることは、敵を倒さなければ自身がやられてしまうということで、「目の前に敵がいるから戦っている」という感が強いです。まぁ、それはそれでRPGとしてはありなのかも知れませんが、プレイ時のモチベーションは上がりにくいです。この先に楽しそうなイベントが待っていそう、という期待が持てないですから。
 でもって、本作ではそれに関してのフォローを一切放棄しています。取っ付きにくく、グイグイ引き込まれるような吸引力のあるシナリオにもなっていません。脱落したらそれまで。多くのプレイヤーにエンディングまで辿り着いて欲しい、というクリエイター思考がありません。
 そういった爽快感にも似た突き放しっぷりですが、物語の後半になるにつれて、そのバラバラになっていたパズルのピースが次々と繋がってゆきます。それはもう見事なまでの収束度で、これまでの難解な展開が全て“溜め”であったことに気付かされます。その時に初めてカタルシスが得られ、作品の評価が可能になります。ここまでで60時間オーバー。そこで漸く、です。

 …まぁ、あれですよ。全ては個人制作だからこそ出来る技であり、許されることであり、試せる内容だと思います。勿論、良い意味で、ですよ。

◎システム

画像 メニューと戦闘がオリジナルです。どちらも非常に凝った作りをしており、作品のクオリティを高めるのに充分な役割を見せています。
 メニュー画面ではこれまでのキャストデータやら、次の目的地データやら、これまでのストーリーの流れやらが見ることが出来たりします。特に凝っているのがキャストデータで、ストーリーの流れによってイチイチ内容が書き変わります。なぜにここまで凝っているのだろう、と思うくらいに凝りまくりです。
 当然、装備やらアイテムやらも自作表示でシステムが構築されています。1つの回復アイテムを合成して効果を倍に出来たり、パーティー全員にかけられるようにできたりします。
 そして、この作品の神髄とも言えるべきが戦闘でしょうか。未だ嘗てない程に高難易度で、はっきりいって無茶苦茶なバランスです。商業では許されない突き放しっぷりで、後半になればなるほど、その傾向が顕著になります。終盤では1コマンドミスっただけで瞬殺されるのは当たり前で、ミスらなくても運が悪ければ全滅なんてことはざらです。そうやって書くと、何も考えていない作者が高難度でユーザーをからかっているだけ、と思うかも知れませんが、この作者は非常に良く考えています。理不尽な難易度の一歩手前に踏み止まることで、ユーザーのやる気を1%残させて、再チャレンジを促すバランスになってます。その為の自作戦闘システムですね。
 これは本当に見事でした。もうRPGの戦闘パターンなんて出尽くしたかと思ってましたが、これは新感覚でした。どの敵にも作者の意図というか、挑戦状みたいなものを感じるとでも言いましょうか。昔の『FF5』や『天外魔境2』をもっと鋭利にしたとでも言えばいいかも知れません。
 まぁ、この絶望っぷりは凄いですよ。RPGというと、最近は主人公側が強すぎて敵の強大感がまるでなかったりしますが、この作品は圧倒的に敵が強いです。昔のアクションゲームで「覚えゲー」なんて呼ばれていた作品がありましたが、これもそれに近いですね。敵の行動パターンを読み切った上で最善手を打たないとダメという作り。勿論、プレイヤーには最大にして最強の必殺技、セーブandロードがあるわけで、何回もやり直すことによって、次第に弱点が見えてはくるわけですが、この戦闘の難易度はセーブandロードにすら匹敵しうるくらいなわけですよ(笑)
 なんどもやり直して1時間くらいかかってようやく勝利とか、しょっちゅうありましたし、なんとも懐かしい感じでしたね。

◎絵

 フリーのRPGには珍しく、ビジュアルシーンが多数盛り込まれています。絵柄が少女漫画っぽいのが特徴です。第一印象は微妙と感じる絵柄ですが、最終的には好きになれるという『月姫』『ひぐらし』的な絵柄ではあります。

◎音楽

 BGMは100曲以上で、フリーのものから専用のものまで様々です。クオリティはかなり高いです。

◎総評

画像 これはRPGが好きで時間のある方だったら、是非とも最後までプレイして欲しい作品です。ぶっちゃけ、相当マニアックな内容ではあるのですが、やる価値は充分にあると思います。
 同人ゲーム特有の刺々しさとでも言いましょうか。それが思う存分に発揮されているのが感動的でもあり、なぜにこの人はこの作品にここまで熱意を注いでいるのかと疑問に感じるくらいでした。制作期間が2年以上とか……常軌に逸してます。
 何せプレイ時間が60時間オーバーなわけですよ。実際は戦闘で全滅しまくりので、もっとかかるわけですが、それでも作品からみなぎるエネルギーを感じるのが心地よかったです。

コメント

.このゲームやりましたけどここまで面白くないゲームは始めてでした(泣)

私個人は内容は小説並でいいと思いますが、やはりほとんどの人は興味がないRPGだと思います。これに興味を持った私って自分自身かなり変わってると思います^^;

これってドラクエとどう違うんですか?

内容がいいんですよ

このゲームは、
↑に書いてある人は、
見る目がないので、救いようがない人だと
思いました。
このゲームは、世の中の現状を
皮肉ったゲームだと思いました。
兎に角、このゲームを糞ゲーだと思う方は
救いようがないと思います。

このゲームは、
↑に書いてある人は、
見る目がないので、救いようがない人だと
思いました。
このゲームは、世の中の現状を
皮肉ったゲームだと思いました。
兎に角、このゲームを糞ゲーだと思う方は
救いようがないと思います。

マゾゲーですね。僕はやれない。

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