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2008年01月31日 / 視聴率アップ型アクセスアップ理論

 内容に合ったアクセスを頂けていない、という話しを良く聞きますので自分なりに考えてみました。自分のサイトは面白い、なのになぜかアクセスを頂けないという方の為に。

そもそも、なぜに視聴率という仕組みが成立するのか?

 たまに違うと思う時もありますが、大体において「視聴者が面白いと思うから視聴率が上がる」という認識になっています。面白い番組の視聴率がアップし、そうではない番組の数字が下がる。数字の低い番組は淘汰され、また次なる番組が投入される……というのがテレビ業界の常識であり、我々もそう理解してきました。確かにテレビのスポンサーにとっては、リアルタイムでどのくらいの人が見てくれたのかが肝要であり、評価にもなりえます。

 しかし、そうなってくると素朴な疑問が一つ生まれます。実際に見ない限りわからない筈なのに、なぜ面白いとされる番組に数字が集中可能なのか? ということです。ぶっちゃけ、リアルタイムで見ている人間にはどの番組が面白いか、なんてわかりません。4と8を同時に見ることはできません。いや、できるかも知れませんが、大体の人には無理です。それなのに、なぜか面白い方に人が集まるのでしょうか? 確かに前評判や、各種情報などを見て、想像することは可能ですが、肝心の中身は見てみるまでわかりません。仮に「4が面白いよ」という情報が電話(今ではネット)を通じて流れてとしても、それが数字に反映されるとは考えにくいです。なぜなら、時はどんどん流れてしまっているのだから。

人が出入りする家を想像する

 これに関しては人が絶えず出入りする家を想像してください。リモコンによってザッピングされてきた人が「面白い」と思えば、そのチャンネルに留まり、「詰まらない」と思えば家から飛び出してゆく。その繰り返しで留まり続けた人の多い家が勝者だから、という理屈です。

 つまり視聴率というのは前評判(最初から家にいるか)と、いかに面白い(家に留まる)か、またいかに詰まらなくない(家から出ない)か、が重要になってきます。CMまたぎが多い理由はオチを先延ばしにすることによって、人を家に留めたいからです。テロップ演出が多いのは、わかりやすさを優先させて家から出ていく人を留めたいからです。旬の芸人が多く呼ばれるのは、その芸人を見たい視聴者を家に留めたいからです。

これをアクセスアップに応用する

 まずは宣伝し家に来て貰います。最近は無宣伝(検索エンジンのみ)でも1日に100アクセス(今はPVか)くらいは可能になったので、まずはそこから。友人知人がサイトをもっていれば、そこを通じて紹介してもらうのもアリ。

 で、面白いと思わせて家に留まってもらう。これはコンテンツの充実や更新回数など、永遠の命題ですね。

 そして、一番大切なのが詰まらないと思われない、また不快に思われないこと、です。

要するに人に出ていかれないようにしよう、というコト

 人が不快に思うような言葉使いや、毒舌悪口愚痴下ネタ猥褻非社会的非道徳的非人道的な言動などなどエトセトラを止める。

 僕はむしゃくしゃした時に愚痴やら悪口やらを書き殴ると割とスッキリするという矮小な人間なわけですが、そんなモノを読まされても読者は時間を無駄にするだけですものね。

 もっとも、人間というのは刺激物を好む生き物でもありますので、辛味も甘味も全くなしの無味無臭というのもそれはそれで詰まらなくなってしまうわけであり、この辺りの調整というのが難しいところではありますが、意識してやってみる価値はあると思います。

 というわけで、内容には自信があるけどなぜかアクセスに恵まれないという方は試してみては如何でしょうか。


2007年11月08日 / ○がいた

 俺には○がいた。

 それ自体は特になんでもなく。ごく普通のことであり。特筆すべき点は何もないのだけど。ただ一つだけ他と違う点を挙げるとするなら、それは○がとてもガイキチな奴だったということだった――。

 ……。
 …………。 
 ………………。

 小学校までは普通の奴だったけど、中学に入ってから歯車が狂いだした。

 世界には存在しない言語を使い、生活リズムが常人のそれとはズレ、常識感覚もなく、一言で言うなら破天荒。よく漫画とかで破天荒なキャラクターが出てきて人気したりするけど、実際に近くにいるととても大変なわけで。それはもうとても言葉に表せるレベルではなく。

 得意技は逆切れと居直り。常識的な論法で説き伏せることは不可能。かかわったら最後なので、一切かかわらないのが正解。初見の人間でも容赦なくブチ切れるし、理不尽な言い分を理不尽と思わず吐き出す。

 また、部屋の掃除が出来ず、家事洗濯の類も一切できない。部屋は散らかりっぱなしで、脱ぎ散らかした衣服で溢れ、テーブルは灰皿替わりのコップや空き缶で溢れる。

 ただ人とのコミュニケーション能力だけが高かった。潜在的なのか、それとも計算しているのか、人と接するのがうまく、その能力で今まで生きてこれた。

 男に困ることがなく、15歳の時に妊娠、16歳の時に出産。数年後に離婚。復縁を迫られるがこれを拒否。その後、何人もの男性との交際を繰り返す。唯一、利口だと思った点はその後は出産していない点くらいか。犯罪行為に手を染め、警察のお世話になりまた金がかかり。

 家には帰ったり、帰ってこなかったり。時には数日、数ヶ月、数年帰ってこないことも。何処で何をやっているのか不明で、すっかり忘れた頃に帰ってくるから俺がつけたあだ名は時限爆弾。そのうち、千葉の海で藻屑になっている姿が発見されるんじゃないか――と当時は思っていた。

 当時の僕はそういったことをまだ理解していなかったので、お金を貸してそれが帰ってこなかったり、理不尽な物言いに頭を悩ませたりと、とにかく辟易していた。普通に死ね死ねと思っていた。視界に入ってくるな。それこそが平穏な生活を過ごす為に必要なことである――と。

 何事にも動じず、精神的に変化することがなく、要するに何も考えていない。そんな奴だと思っていた。だが、それはどうやら微妙に違っていた。

 ある日、恋人と別れたことがきっかけで近所の橋から飛び降りてしまった。10数メートルほど落下しズドン。

 その話を聞いた時、俺はまた迷惑をかけやがってと思った。同情的な気持ちには何一つなれず。両親の心配をするのみで、奴に関しては何一つ思うことがなく。もう既に奴に望むことなんてなかったけども、それでも他人に迷惑をかけるなとは思っていた。願望として、それだけがあった。

 けど、そんな想いは無惨にも打ちひしがれたわけだ。奴の打ち上げた壮大な花火。その後の処理云々。大変な手間が我々を襲ったわけで、それでまた寿命が縮んだ。もう我々に残された時間は少ないだろう。長生きなんて不可能だ。事件を隠蔽したり、周囲には違う話をして誤魔化したり、かくかくしかじかの費用がかかったり。

 橋から飛び降りるなんて大馬鹿野郎である。消えるならひっそりと消えろ。人に迷惑をかけるな。もっとスマートにしてくれ。

 ただ、それでも。なぜか普通だった頃の姿が回想された。まだ奴が小学生だった時の話。様々な思い出が回想され、それはまるで少年漫画のようだった。楽しく遊んだ思い出、馬鹿やった思い出、悪さをして怒られた思い出。夕焼けに奴の顔が浮かび上がり何やら笑顔でこちらを向いている。ばかやろう、おまえは大バカヤロウだよ。やるだけやって勝手に散りやがって。いくならお前が迷惑をかけてきた相手に少しでも恩返しをしてからにしろってんだ。ばか、あほ、まぬけ、どじ、おたんこなす、お前のかーちゃんでべそー!

 ――ってまぁ、ぶっちゃけ生きていたんだけどね。

 そうだ。この手のタイプはゴキブリ並にしつこいのだった。そう簡単にくたばるわけがない。だから行方不明にもならないし、橋から飛び降りたくらいでは死なない。普通なら頭から落下して即死だろうけど、そうはならない。踵とケツを骨折するくらいで済んじゃったわけだ。

 さすがに入院している間は大人しかったけど、普通に退院した後は、それまでと変わりのない傍若無人ぶりを再び繰り返すのであった。飛び降りを機に更生したなどというオチなどあるわけがなく。

 苦悩する日々は続くのであった。終わり。


2007年10月28日 / うまくレジに並べない(エアーマンを倒せない)

 気がついたら1番レジばかり並び
 そしていつも長く待たされる

 諦めずに他のレジに移動するけど
 その分時間ロスするよ

 レジスターの人が早ければ
 楽に会計できるけど

 何回ならんでも! 何回ならんでも!

 うまくレジに並べないよ
 前のオバハン小銭を出すのにマゴつく
 カゴをスタンバイして構えても いつもかなりマイペース

 他のレジも試してみたけど
 見習いバイトじゃ意味がない

 だから次は早く会計するために
 僕は横入りだけは最後までとっておく

 気がついたら僕より後にきた人が
 横で先に会計してる

 諦めずに自分の番を待つけど
 空いてるレジに店員が入る

 レジ打ちスピードが読めれば 楽に会計できるけど

 何回ならんでも! 何回ならんでも!

 うまくレジに並べないよ
 うまく並んだと思ったら今度は機械が故障する
 バーコードが読めなくて結局長く待つ羽目に

 他のレジも眺めてみたけど
 どれが早いのかわからない

 だから次は早く会計するために
 僕は万引きだけは最後までとっておく

 レジ打ちの達人がいれば 楽に会計できるけど
 何回ならんでも! 何回ならんでも!

 早く会計にありつけない
 うまくいったと思っても 前の客が子連れで意味なし

 万引きも試そうと思ってみたけど
 Gメンがいて捕まるから意味がない

 だから次は早く会計するため
 アイスの購入だけは次までとっておく

 (会計できないよ)


2007年10月21日 / 予定は未定

 このサイトでは読者の意見を聞くということをしていません。なぜなら意見を言ってくれる読者の人があまりいないからです。ですから、こちらから「○○はどうですか?」とネタを振ったとしても大抵はスルーされるわけで、そういったことを繰り返しているうちにすべてを自己完結させる今の方向性に落ち着いたのであります。まぁ、一種の自己防衛ですね。

 こうやって文章に書くとなんて寂しいのだろうとは思いますが、それはさておくとして今回は更新ネタとしてアイデアは出てきたものの実現するには多大なるマンパワーが必要で、今の自分では5年かかっても実行不可能な企画を紹介したいと思います。ああ、これ良さそう、と思ったら遠慮なく持っていってくださいね♪

 1、鳥取砂丘でムーディー勝山のモノマネをする

 ニコニコ動画用の一発ネタ企画。実際に鳥取砂丘に出向き、ムーディーの真似をする。最初は背景がわからないように撮影をし「鳥取砂丘~」のくだりでアングルを引く。ちゃらちゃっちゃっちゃらっちゃー。

 2、『シムユウバリ』を本当に作る

 次から次へとアイデアは出てくるものの形にするのは不可能な『シムユウバリ』。ああ、面白そう作りたいと思った方は遠慮なく持っていってください。
 
 3、大食い番組支援サイト

 大食いスレで需要あったので。大食い番組の復活、そしてギャル曽根の登場によって市場が拡大している大食い番組。そのまとめサイトです。どの大食いファイターがどのメディアに登場するかを載せているサイトですね。結構需要はあると思います。アフィリエイト収入が欲しい方はどうぞ。

 4、2時間ジョギングした後にメガ牛丼を食べる

 すき家で新発売したメガ牛丼。そのカロリーはジョギング2時間分にも及ぶらしいです。そこで実際にジョギングをしてから牛丼を食べようという健康企画。

 5、タクシーに乗り「あの車を追ってくれ」と言い生のリアクションを見る

 ……誰かやってるかな。

 6、一人でラブホテルに泊まり感想

 掲示板の書き込みやちょいレポくらいならあった気がするけど、詳細は見たことないので。ただイタイ系は今更感があるか。

 7、テレビ漫談

 テレビ感想サイトは多い気がしますが、テレビ漫談をしているところってないんですよね。みのものたのフリップ芸みたいな感じでテレビ漫談をすれば面白いと思う。ただインターネットとテレビの相性悪いのがネック。インターネッツってテレビ嫌い多い。


 とまあ、そんな感じでいつもネタを考えているわけなのですが、どうにもこうにもI can notになることの方が多いわけです。

 しっかしアレだな。しっこの切れ味が鈍ったように、ネタだしのキレ味も以前に比べると鈍った気がする。これが三十路の限界なのか。


2007年10月07日 / しあわせの日

 最近、何かと不運な出来事が続いていた。宝くじは当たらないわ、近所の犬に追い掛けられるわ、車を鶏の糞だらけにされるわ、楽しみに取っておいたカップラーメンを食われるわ、同じくアイスクリームを食べられるわ、録画しておいたと思った番組が録画できていないわ、そもそも生活がうまくいかないわ、巨人が優勝したわ。エトセトラ。

 不運な出来事が続くと負のスパイラルが始まる――といったのは誰だったか。ライブドアの人のような気がするけど、それはともかくとして、僕の中でもそんな負の感情のオーケストラが演奏されていた。ぶっちゃけ、今の人生は薄い。紙のように薄い薄い。そのままでいいのか俺。この状況から脱する為に何かしなくちゃならんのではないのか? どげんかせんとではないのか?

 というような思考回路に陥ることは、誰にでもあると思う。しかしながら、多くの人はそんな悩みをかかえつつも今という時間の流れに乗ってただ行ってしまうだけなのだ。結局のところ、流れに逆らって進もうと考える気骨ある人なんて少ないのだ。僕もその一人なのだ!

 話が逸れた。そんなこんなで、僕ほいみんは人生に行き詰まっていたというわけだ。追手内洋一(ラッキーマン)のような感じになっていたのだ。

 だけど、そんな不運なバイオリズムの中にいた僕だけど、その日だけは何かが違っていた。サイコロだって、降り続ければいつかは6の目が出る。いつまでも1が出続けるわけじゃない。止まない雨なんてないのだ。そんな日だった。

 ……。
 …………。
 ………………。

 ――パッと起きた。

 異常に良い目覚めだった。いつもは眠くて怠くてどうしようもないというのに、その日に限っては逆のび太みたいな感じで覚醒できた。

 テレビをつけると占いが1位。お茶を飲めば茶柱が立っている。コンビニのクジでドリンクが当たる。ラッキーカラーが青(僕の好きな色)。何故か、おばあちゃんがやってきてお小遣いをくれる(6年ぶりくらい?)。そして何より幸運状態にあることを示していたのが、いつもはトラブル続出の稼業が、この日に限ってはすこぶる順調だったということだ。いつもは悉くアクシデントが続くのに!

 これは“流れ”が向いてきているのかも知れないと僕は思った。ギャンブル漫画とか、スポーツ漫画とかで良く出てくる“流れ”。勝負事の世界では“流れ”が向いているものが勝利できるのだと言う。“流れ”とは何なのか? 萩原流とは全く関係がないことは確かだ。コホン。まぁ基本的に“流れ”なんて非科学的なものは信じていないわけだけど、それでもこの日はそれを信じても良いかなと思った。この“流れ”を掴みたい! そんなテンションだったのだ。

 さて。
 稼業も無事終了し、僕は日課の散歩に出かけることにした。秋の景色を眺めながら霞を味わう。何て爺臭い趣味なのか。じゃなかった、何て優雅な趣味なのか。道ゆく人と挨拶を交わし、四季の流れを楽しむ。木々の揺らぎを見て、心を浄化させる。秋の訪れを感じる。いつもやってることであるが、今日に関してはいつにも増してそれが楽しく感じられた。何か楽しい。

 そんなハイテンションのまま、近所の川近くまでやってきた。

 だが、様子がおかしかった。何だか変。いつもはポツポツと疎らに人が歩いているだけなのに、何だか沢山の人がいる。そして、ザワザワと話している。その中には何やら警察や消防の格好をした人がいて、そうかコスプレパーティーがあるのか、という発想には勿論ならなかったけども、空気の重さが何かしらの事件を予感させた。

 川辺の茂みに目線を移す。するとそこにはオレンジ色のビニールシートで包まれた何かを担架で運ぶ警察関係者の姿が見えた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。――水死体だった。ドラマなどで良く見かける現場検証のシーンそのものがそこにはあった。だが、ドラマで見るのと現実で見るのとではそりゃ全然違うわけで、僕はビニールシートの中にあるものを想像して気持ちが悪くなった。何だよ、今日は幸運dayじゃなかったのかよ!

 この時、僕の中で何かがガラガラと音を立てて崩れていくのが聞こえた。結局のところ、“流れ”の中にいることなど幻想だったんだと、その時気付いた。幸運状態にあるなら、水死体の輸送現場に遭遇するわけがないのだ。

 ――地道に生きていこう。“流れ”を気にするギャンブラーにはなるまい。この時、僕はそう思ったのだった。

 ………………。
 …………。
 ……。

 タイトル:死合わせの日


2007年09月27日 / 届かなかった、たった一つの希望の欠片 Not reaching, fragment of only one mind

 家族で叔父の家にいった。

 叔父の家っていうか、僕自身もおじさんなわけだけど、ややこしいけど、日本語って難しいのだから仕方がない。とにもかくにもおじさん達は叔父さんの家に行ったのだ。理由はまぁお墓参りのついでとか、まぁそんなありふれた理由。細木数子の影響で墓参りに勤しむようになった一家は、そのついでに祖父の家にいったり、叔父さんの家に行ったりする機会が前より少し増えた。だから行ったのだ。

 まぁ、そんな話は良くあることで、特筆すべき点は何もないのだけど、ちょっとだけ変わっていたのは叔父さんが昨年に結婚していたということだ。40後半を過ぎて結婚(初婚)。現代の社会事情からすれば珍しくも何ともないのだけど、問題なのは相手の女性には二人の子供がいたという点だ。要するにバツイチだったわけだ。

 勿論、それさえも珍しいケースではない。割と良く聞く話だと思う。けど、当事者にとってみれば話は違ってくるわけで、いろいろとぎこちない点が出てくるというか、長年叔父さんとして見てきた人が突如として家族を作っていたのは驚くというか、言葉に表せないモヤモヤしたものをプレゼントしてくれたのもまた事実なわけで。

 相手の女性はまぁ、なんというかとても普通の人だった。お似合いとか、お似合いじゃないとか、そういうのはまぁ、僕もおじさんなので感想みたいなものはなかったけども、見ず知らずの人とコミュニケーションをとるのはなかなか難しいとは思った。

 それは相手の人も同じだったようで、上手なコミュニケーションというのがとれずにいた。別に聞いてもいないのに、前夫とはDVで別れたとか、会社の知人の紹介で知り合ったとか、そんなことを話してきたので、相手の人なりに自分を一族の人間として見て欲しいという現れだったのかも知れない。

 母親は「長年独身だったから安心した」ということを言っていたが、内面は違っていたように思う。叔父もバツイチだったら話しは違ったと思うけど、なんというか、やはり、子連れは嫌だったようだ。女って怖いと常々思う。気を使う叔父嫁、気を使わせまいとする僕達。噛み合わない歯車がグルグルと廻っていた。

 驚いたのは夕食の時間だった。テーブルの上に所狭しと並んだ豪華料理の数々。出来合いの物も含まれていたけど、まるでこれからパーティーでもあるのか? と思う程の量量量。大食い大会でも開くのか? と思える程の量であり、とてもじゃないが完食は不可能な量だった。3~5人前の寿司が2桶、オードブルの大皿が2皿、汁物多数、玉こんにゃく、エトセトラ……。

 けど、これが叔父嫁なりの気の使い方だったとわかった。なるほど、言葉では上手く表現できないけど、態度で示そうと。こうやってご馳走を振る舞うことで、少しでも一族の一人として受け入れて欲しいと。別に物で釣ろうとしているわけじゃない。言葉で表現するには若さが足りないから、こうやっているのだ。それがこのご馳走。

 そう考えて、僕は少しだけ感動した。ああ、この人はこの人で苦労しているのだと。だから、僕はこの料理を完食することでそれに応えたいと思った。頑張りに応えたいと。

 客観的に見ればこれは中国式。食べきられると満足させられなかったということで、末代までの恥をかくという理屈。だから、食べきれない程の量を出すという方式。けど、どうやら違うらしい。叔父嫁にとっては普通の量らしい。おまえはギャル曽根の親戚かと思ったけど、それだったら益々残すのは可哀想。

 僕はかつての自分を思いだしていた。小学校時代、「給食のほいみん」との異名をとり、バキュームカーともあだ名を付けられた武勇伝を持つ僕。あまりの量を食べる為、おかわり禁止令を喰らうという前代未聞の処罰を受けたこともあった。ブクブクと太っていた時代の僕。あれから色々あって、食は細くなったけど、あの時の自分が憑依すれば――いける!

 封・印・解・除!

 僕は出された料理を必死に食った。バクバクと食った。他のメンバーが早々にリタイアする中で、僕は頑張った。この叔父嫁の頑張りに少しでも応えたいと思って、頑張った。後半は意地になっていたけど、とにかく食った。基本的に物を残すのが嫌いという理由もあるけど、頑張って食べた。そして完食した。

 やった、やったぞー。僕は勝った! そう思った。万歳! これで一件落着! 誰も傷つかない。愛のままに我が儘に僕は君だけを傷つけない。

 そうしたら、新しい寿司がまた出てきた・・・・・・・・・・・・・・・・・・。おいおいおいおい。何を考えているのだよ、この叔父嫁は。

 嫁の表情は「こんなこともあろうかと」だった。お前は『ナデシコ』のウリバタケか。3桶はないだろう。総人数で8人くらいしかいないんだぜ? なぜそんな量を用意したんだよ――! こんな量、食えるわけねぇだろがああああ!

 けど、もはや意地だった。僕は必死に寿司を食べた。バクバクと食べた。小林尊ばりに飲んだ。

 でも次第に限界が訪れ――、僕は気持ち悪くなり――、おげぼがどごごごげーーーー。
 ――。

 結局、世の中そう簡単に上手くはいかないってことだ。ぎこちない関係のままで、僕達は叔父の家を後にした。

 みんなの表情も暗かった。僕達は一体何をしに来たのだろう。寂寥感に囲繞され、沈痛な面もちでそう感じたのだった。

 世の中は見極めが大切。精密射撃のように一点を狙い打ち落とす技術。それこそが大事なのだ。作る方も、食べる方も、程度をわきまえようと僕は思った。


2007年09月22日 / 何年か前の話

 スーパーに買い物に行ったら調味料のコーナーで、自衛隊宜しくの迷彩ジャケットを着たガタイの良いオッサン二人が

 「ヨシハラの持ってくる味噌はダシ入りなのか?」

 と会話をしているのが耳に入ってきた。

 様子を見るとカートいっぱいに食料品が詰め込まれている。
 まぁ、お買い物というよりは「仕入れ」といった表現が相応しく、これからサバイバルキャンプにでも出かけるといった感じであった。

 しかし、それだけに会話の意図が掴めず僕はその場で足を止めてしまった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。何を悩んでいるのだろう、このオッサン二人は。

 「どうなんだよ? なあ? ダシ入りなのか?」

 冗談ではなく、割と本気で「ダシ入りか否か」について二人は話し合っていた。味噌がダシ入りか否かというのは、この買い出しでそんなに重要なことなのであろうか。ダシが入っていることによって、料理に多大なる影響が出るということなのだろうか?

 それでも、「ダシアレルギー」みたいな人がいて、その人の為にならないから「ダシ入りか否か」について話しあっているのだろうか? しかし、そんなアレルギーは聞いたことがない。

 そもそも、そんな重要なことなら、ヨシハラ任せにはせず自分たちで味噌を買ったら良かったのではないか。既にカート一杯に買い物をしているのだから、味噌の一つや二つ増えたところで大した変化はないだろう。

 そう考えたら、そのことがずっと頭から離れなくなった。これは一体どういう状況なのだろう? なぜ二人は迷っているのだろう?

 僕は二人に話しかけたい衝動にかられた。「なんでそんなことでアツくなってるんスか?」と。けど、初見の人に気さくに話し掛けるスキルを僕は持ち合わせていなかった。会話に割り込むことは出来なかった。

 そういうしているうちに二人は調味料コーナーから消えていった。味噌は買っていなかった。

 ……。

 あれから、あの二人はどうなったのだろうか? 味噌問題については解決できたのだろうか。ヨシハラの買った味噌というのはダシ入りだったのだろうか。だとすれば、それは買い出しにどのような影響を与えたのだろうか。

 考えれば考えるほどわからない。誰か僕に納得のいく説明をして欲しい。

 僕はウンコをする度にこの話を思い出すのだった。


2007年07月27日 / 第2回オフ会募集のお知らせ

 以前からちょっとだけ匂わせておいたオフ会。その募集記事です。

 タイトル『猛暑と予想されていたけど実は冷夏? でも最近暑いぞ! 暑さを吹っ飛ばせご来光オフ』

 日時:8月5日(日) AM4:00~AM4:30
 場所:富士山頂 郵便局付近(ウロウロしてます)
 内容:ご来光を見て厭世思考を浄化する
   :「世界の中心(富士山)で愛を叫ぶ」
   :「フジヤマに乗ろうと思ったら、富士山に乗っちゃった」とボケる。
 注意:体調に優れない方はご遠慮ください。また天気が悪い場合は中止となります。

 参加希望の方はトップページのサイドバーにあるメールフォームから、参加希望のメールをください。折り返し詳細を連絡します。

 突発参加もOKですが、登山下山については自己責任でお願いします。

 というわけで、よろしくお願いします。

 ちなみに第1回のオフの募集はこちら。結果はこちら


2007年07月20日 / 10分で更新しようシリーズ

 ☆ルール

 10分間で書き上げる。推敲は自由。このルールを書いている間もカウント。

 ※※※

というわけでスタート

 通常、このサイトの文章というのは書き上がってからアップされるまで平均で1週間くらいの時間がかかっています。勿論、ニュースとかその他の時事ネタはこの限りではないのですが、基本的にはある程度の時間を置いてからアップしているわけです。

 なぜそんなことをしているのかといいますと、これはもう書かなくてもわかると思うのですが、ある程度の熱冷ましとでも言いましょうか。勢いで書いたことなど、後で読み返してみると結構恥ずかしいこととかありまして、そういう部分を後で修正しているというわけです。

 あとはあれですね。時間を置いてから読むと、客観的に見えるというのもあります。ぶっちゃけ、1週間ではなく1年くらい寝かせた方が客観的に見えやすいのですが、なかなかそういうわけにもいかず。というのも、自分が数年前とかに書いた文章は、もはや自分の文章ではなく他人の書いた文章のような感じで読めるのですが、これが結構酷かったり、面白かったり千差万別。

 もう4分経ちました。

 それはさておくとして、まあ今のブログ時代、昔のテキストサイト時代とは違ってサクサク感とでもいいましょうか、お手軽さの方が重要になっている感じはあります。寝かせて推敲することで、完成度が上がるのは確かなのでしょうけど、その時の勢いを殺してしまうということでもありますから、注意が必要です。

 そういうわけで、たまにはその時の勢い重視。リアルタイムテキストでお送りしてみようと考えたわけです。強いて言うなら生放送といったところでしょうか。うん、我ながらGoodな表現だな、これは。でも、後で読み返すことは絶対にできないだろう、きっと(笑)

そんな生放送で僕ちんが言いたいこと

 そんな生放送で僕が言いたいこと、というのは今のブログバブルについてです。世間でブログブームと言われてある程度の時間が流れましたが、今はインターネットにブログが飽和状態。いやまあ、それはいいんです。ブームなのですから。

 問題はブームがブームだと気付いていないのでは? ということです。かつてのテキストサイトブームの時を思い出すのですが、あれがブームだったと気付いたのは随分と後になってからのことでした。もしかしたら、今のブログブームについても同じなのかも知れません。後になってから「あれはブームだったな」と。そう気付かされる時が近い未来に訪れるような気がしてならないのです。

 玉石混淆のブログ群。石ころが盛り沢山ある中で、金塊が埋もれていることも事実です。そんな金塊を求め、スカウトの人々が日夜面白ブログを探しているらしいです。ブログを書籍化、ヒットすればドラマ化、アニメ化。そういう展開になればみんな美味しいというわけです。

 みんながすぐにでも思い出せるようなヒット作。アレとかコレとか。そういうのが出てくるうちは良いんです。けども、最初は受けていたことでも、次第に飽きがが訪れます。当時は面白かったけど、今見るとちょっと……ってヤツです。

 そういう風にみんなの目が肥えてきた時、今のブームは崩壊すると思うのです。というか、現状崩壊しつつあるような気がします。昔はサイト(ブログ)を書籍化するといったら、それは一大事というか大ニュースでしたが、今では当然の流れというか。特に驚愕することでもなくなってしまいました。

 面白ブログのみが書籍化されるのならまだしも、客観的に見て微妙なブログも本になりつつあります。昔はみんなの目を引いた「ネット発」ブランドが随分と劣化してきました。

 ネットで受けていたのだから、書籍化してもある程度はヒットする。今はまだ大丈夫な範囲内です。けど、これ以上いったら……ヤバイような気がしてならないのです。

 8分経過。

まとめ

 要するにだ。今のブームが終わってもショックを受けないで欲しいということが言いたいのです。「面白ブログを作れば書籍化できて、お金が儲かるかも」と考えている人は結構います。

 けど今のこの流れっていうのは、そう長くは続かないですよ。ブームのうちに書籍化まで辿り着ければそれで良いのですが、そうならなかった時にショックを受けないで欲しいのです。あと書籍化しても、それだけならそんなには儲からないということを念頭に置いて欲しい。ヒットすれば別ですが、大抵は数十万円程度の印税しか手に入りません。コストパフォーマンスはメチャクチャ悪いです。

 あとはあれだ。ある日、編集者(神様)の人が「本にしませんか?」みたいなメールをいきなりくれると思ったら大間違いです。勿論、そういうケースもあるでしょうけど、一般的には紹介が多いです。編集者と知り合いのブロガーがいて、面白ブログをその編集者に紹介する……いわば仲介者を通すパターンが最近は多い。

 というわけで、自分のブログを書籍化したければ、面白いエントリを書くよりも、その仲介者に阿諛追従な対応をする方が近道です。

 ※※※

 そんなこんなで、お時間になりましたので、今日はこんなところで。

 もしかしたら、数日後にはこの記事消えているかも知れませんけど、その時はその時ってことで宜しくッ!


2007年07月19日 / ゴミ捨て場かと思ったら、自分の部屋だった

 ゴミ捨て場だと思ったら、そこは自分の部屋だった(川端康成『雪国』の冒頭みたいな感じで読んでください)。

 有り得ない。いくらなんでもありえない。ものが溜まり、溢れひっくり返りそうになっている。その殆どが長年かけて収集したオタグッズだ。いや、別に収集していたわけじゃないけど、自然のうちに塵積もっていた。

 奥の物を取り出す為には、手前の物を一端取り出して別の場所に避けておかないとダメという様。CDが縦積みで1メートルにもなっている。そして、それが4つ程ある。

 エロゲも同じだ。前に100本以上は処分した筈なのに、まだ50本以上が残っていた。『月姫』とか『家族計画絆箱』だとか、ちょっとレアなものも混じっている。ああ、これらはなんとなく手放すのが勿体ないと思って、残しておいたものだ。

 それだけじゃない。平井和正『地球樹の女神』全巻だとか、『空の境界』『少年フェイト』だとかの書籍類。『月姫』の青本と白本。PCエンジンのソフト100本以上、セガサターン、ドリームキャスト、Nintendo64、それらのソフト、エトセトラエトセトラ。どうにもこうにもI can notだ。

 こんなものを再び使うことがあるのだろうか? いやあるわけがない。というか、そんなことはハナからわかっていた。使うわけがない。手放した方がいい。そんなことはわかっていた。

 が、その数が多すぎた。多すぎる故に処分には手間がかかる。尋常ではない手間。使うもの、使わないものに分けて、処分をする。中にはお金になるものもあるから、アホーオークションで売ったりする。その手間。手間ッ・・! 手間ッ・・・・!

 その手間を想像して億劫になっていたに過ぎない。いっそのこと、業者にでも頼めば一発なのだが、それにはお金がかかる。キチンと順序を踏んで処分すれば、いくばくかのお金になるような物であることは間違いないので、出来ることならアホーオークションなどで少しずつ処分をするのが望ましい。それが最善。

 そんな思考回路が部屋をゴミの山にしてしまったのだ。すべては『ひぐらしのなく頃に』……。

 話は全然変わるが、最近全く放送されなくなったゴミ特番はどうなったのだろう? あれも毎週はキツイが、不定期ならありな企画だと思っていたが、最近は不定期でさえ放送されない。全国ネットでゴミを映すことにクレームが殺到でもしたのだろうか。

 閑話休題。要するに部屋を綺麗綺麗にしたかったのだ。以前までは「効率的な配置」と表現していたが、それも限界だ。住民である僕でさえ、この部屋は汚いと思える。自分でさえそうなのだから、他人から見たら肥だめ以下になっていることは間違いない。とてもじゃないが人なんて呼べない。もっとも、6年以上家族以外の者がこの部屋に入ったことはないのだが。

 本来なら、ここで部屋の画像でも貼り付けて笑いでも取りたいところであるが、それは自主規制させて頂きたい。まぁ、それほどということなのである。

 さて。
 というわけで、一念発起して部屋の片づけを始めた僕。まずはいらないグッズの処分だ。特にエロゲの類。捌いたら数十万円にはなるであろう貯蔵量。まずはこれを処分した。

 毎日毎日、コツコツとアホーオークションに出品し……の繰り返し。出品、メールのやりとり、梱包、発送の作業はハッキリいってしんどかった。送料の計算も面倒だったし、落札者からの要求に応えるのも面倒だった。メール便でとか、冊子小包でとか。エロゲを冊子小包で送るのかよ、みたいな。けどまぁ、なんとか大体のものを処分した。ちなみに一番気を使ったのは梱包時に陰毛が混入していないか?だ。変な意味じゃないよ。だって、陰毛ってタンスの上とかわけわからないところに落ちていることあるし。

 コホン。
 処分している最中、取引ナビなる新システムに変わってから、やりとりがマンモス面倒になったが、背に腹はかえられない。何せ天下のアホーオークションなのである。人口が沢山いるところには逆らえない。悔しいが、そこでやりとりするしかない。みんな嫌いだけどしょうがない。ちなみになぜみんな嫌いだと思うのかと言うと、ヤホーかんたん決済での支払いが全体の10%くらいしかなかったからだ。少しでもヤホーに利益がいかないように、みんな考えているのだ、きっと。

 これの売り上げが20万円くらいになっただろうか。売って20万ってことは、買うのには100万円以上はかかっているということだ。この事実に気付いて、僕はちょっと気が滅入った。けどまぁ、趣味なのだからしょうがないよね。

 そして、そんな感じで部屋のゴミを処分していった。売り上げは恵まれない子供達の為に寄付した。ごめん、嘘だ。馬券に消えたよ。ごめん、それも嘘だ。

 そんなこんなで、大体のブツを処分した。随分とスッキリした気がする。けどなんとなく寂しい。「お別れは寂しいけれど、お兄さん、お姉さん、中学校に言っても頑張ってください」と言ってくれたのは小学校の卒業式の下級生達。そんな気持ちと言えばわかりやすいだろうか。……なわけないか。

 随分とスッキリした気はするが、それでもまだ部屋は汚かった。なぜだろう。なぜ汚いのだろう。

 よくわからない書籍類、ペーパーの類、謎の置物、辞書、エトセトラエトセトラ。兎にも角にも、まだまだ部屋には物が溢れていたのだ。

 もしかしたら、今後使うのかも知れないペーパー達。けど、統計学的に見てそれらを使う可能性ってのはメッチャ少ないわけで、ここは思いきって処分することに。もしかしたら、重要なパスワード的なものが書かれたブツとかもあったりするかも知れないけれど、そのときはそのときだ。なんとかなるだろう。そんな思考回路で次々と処分。

 あれも処分、これも処分。

 そんな風にして処分していったわけだ。この家に越してきて13年。その年月をようやく清算できた。

 そしたら……部屋には殆ど何も残らなかったとさ。

 だったら、これから新しい歴史を作ればいい。ほいみんの歴史は始まったばかりだ! ほいみん先生の次回作にご期待ください。終わり。 


2007年07月13日 / 喧嘩を目撃した

 いつの話だったか。酔っぱらって、23時くらいに駅の周りを歩いていたんですよ。そしたら、タクシー拾って、公園にでも行って花火でもしようか――みたいな話になったんです。花火なんて中学生の時に学校の校庭で遊んで大目玉くらった時以来じゃん――と思いつつも、そんなもんだからワラワラと歩いていたわけです。ワラワラと。4人くらいで。

 ここがいわゆる繁華街だったなら、この時間でも人通りが多くて賑やかだったかも知れないんですけど、まぁそんなトコではなかったわけですよ。もう終電も終わっていたし、人通りなんてまるでなかった。殺人事件とか起きてもおかしくないくらいの不気味な雰囲気がありました。

 けども、僕ら一行は酔っぱらいなわけですから、殺人鬼とか放火魔とか通り魔とか、なんでもゴザーイというテンションなわけですよ。この世界で一番タチの悪い生き物が酔っぱらいなわけですから、それは仕方のない話なわけです。

 周りがいくら静かでも関係ない。だって、怖いものなんて何もないわけですから。

 だもんで、闊歩していたわけです。端からみたら、迷惑集団に極まりないんですけど……まぁみんな若かったんだと思う(便利な言葉だ)。っていうか、周りには人なんていなかったんだから、迷惑も糞もないよね。

 そんなこんなでタクシー乗り場へ。普段だったら、タクシーなんて高級なモノ使うわけがありませんが、この時は無敵だったので大丈夫。平気、へっちゃら! というわけです。

 駅のタクシー乗り場には、一台のタクシーが止まっていました。終電を逃した客を拾う為に待っているのか? それともただ単に待っていたのか? そういうのはわからないんですけども、一台止まっていたわけですわ。

 これは丁度いい。と、僕たちはそのタクシーに向かってテクテク歩き始めました。

 そしたら、乗り場に近づくにつれて、シルエットに違和感を覚えてきたんです。建物があって、タクシー乗り場の看板があって、タクシーが停車している。そんな光景に違和感が。

 良く見るとオッサンとOLが何やら話していました。話の内容はよくわかりません。内容がよくわからないよう。……ごめんなさい。えーとですね。話の内容はわからなかったのですが、ただごとではない雰囲気を放っていました。……喧嘩?

 男の方がもの凄い剣幕ですし、女の方は何やら泣いている。これは恐らくマジ喧嘩。端からみると恋人同士……というよりは、上司と部下の不倫カップルにしか見えなかったわけですが、真相はよくわかりません。

 兎に角何やら言い争いをしている。「わかれる!」「わかれない!」とか、そんな内容。こんな夜中に何をやっているんだか、という感じなのですけど、男女の世界っていう奴は複雑なのでしょう。

 何やらヘンテコリンな場面に出くわしてしまったな、と僕は思いました。昼ドラか何かで出てきそうなチープな場面。喫茶店で水をかけられる男、みたいな。ここでは男が女に別れ話をしているような感じでした。でも、女は男と別れたくない、みたいな。

 まぁ、そんな言い争いがいくらか続いていたのですが、やがて女が何か喋ると、男がいきなり女を殴りました。

 「!」

 まさしく昼ドラ! こ、これは! 不倫の別れ話のもつれ!? 傍観者の下世話な想像が膨らみます。当事者にとってみれば、これほど腹立つ話もないわけですけど、他人の不幸は密の味とかなんとか。

 ただ殴られただけならまだしも、何やら血まで垂れています。鼻血だ。当たり所が悪かったみたいだ。ポタポタと垂れる血を手で押さえ、床に座り込む女。駄々をこねるこねる。いい歳こいた女が子供のようにごねるごねる。

 そのままの硬直状態が1分くらい経ったでしょうか。男は埒があかないと判断したのか、女を引きずるようにしてその場から去って行きました。会話は断片的にしか聞こえてこなかったのですが、最後のセリフは「わかった! 取り敢えず警察行こう!」でした。自分で相手を殴っておいて、警察に行くなんて非効率な話にも程がありますが、それが男女関係のもつれという奴だったのでしょう。

 そんなわけで、タクシー乗り場はいつもの雰囲気を取り戻しました。僕達は気を取り直して、タクシーへと乗り込みます。

 「何か喧嘩みたいなのやってましたね」
 「男女のもつれみたいっスよ。いやあ、去ってくれて良かった。あんなの乗せたくなかったから」

 アリーナにいたタクシー運転手はごもっともな感想を僕達に述べてくれて、話の内容を終始教えてくれました。まぁ、大体は想像通りの展開。

 世の中では色々なことが起きますが、傍観者は気楽。なるたけ傍観者でいたいものです。


2007年06月16日 / 話題のラーメン屋

 ※ テキストサイトを読む感じでお読みください

 話題のラーメン屋があった。

 それは地元のローカル雑誌で何度も取り上げられて、新聞でも特集されて、兎に角その評判をやたら耳にするラーメン屋だった。

 なるほどなるほど、そんなに評判良いなら食べにいこうじゃないか、ということで3人で食べに行ったのです。

 そこにはガソリンスタンドを改装したお店がありました。どう考えてもガソリンスタンド。ポルナレフ風に言うなら「俺はラーメン屋に行こうとしていたんだ。けど、気付いたらガソリンスタンドにいた。何を言ってるのかわからないかもしれねーが、俺にもさっぱりわからないのだが……」 っていうか、この店の前しょっちゅう通っていたけど、まったく存在に気付かなかったよ! これがラーメン屋なのかよ! ガソスタじゃねーか!

 けど、ラーメン屋。高名な建築家がリフォームした……とかではありません。ガソリンスタンドの跡地を再利用したラーメン屋だったのです。まるで素人の日曜大工。強引に椅子や机を並べ、お店にしている感じでした。勿論、綺麗とは言い難い。でもまぁ、ローカルのラーメン屋ならこういう店構えもありかなとは思ったんですけどね。ワイルドな感じっていうのでしょうか(便利な言葉だ)。

 でもって、店内にはラーメン王の……なんだっけ? あの有名人。ことある毎にテレビに出ているあの人。“ラーメン王”の名前で有名な。昔『テレビチャンピオン』で優勝したこともなるあの人。あの人のサイン色紙が飾ってあって「おいしいです」とか書いてあったんですよ。

 店構えの不安さとは裏腹に、これは評判通り期待できるのかも? と思ったわけです。我ながらミーハーな思考回路に辟易なんですけど、ラーメン王のお墨付きがあるなら問題ナッシング。へいき、へっちゃら!

 で、次にメニューを見たわけなんですけど……高い。普通ので945円。グレードがアップした奴はみんな1000円オーバー。ラーメン屋でこの価格設定はゴイスですよ。ここがザギンなら、この価格設定でも許されるかも知れませんが、ここは群馬の片田舎。表参道ではなく、表農道がある街なのです。500~600円がいいところです。そこを945円に設定しているのだから、これは強気。余程、味に自信があるに違いない!

 というわけで、注文。運ばれてきました。

 「……こ、これは!?」

 昆布と鰹の濃厚なダシの香りが漂ってくるではありませんか!

 けど、美味そうなラーメンの臭い……というよりは、みそを入れる前のみそ汁の臭い。独創的なのは間違いありませんが、とてつもない違和感がそこにはありました。しかも、臭味が残ってる! かなり残ってる! これでは第一印象が最悪になってしまいます。第一印象が大事だって、高校の面接練習の時に習わなかったのでしょうか。

 麺は手打ちだというのがひと目でわかるランダム麺。細麺とうどんの中間くらいのサイズの麺です。けど、太さがバラバラです。ランダムです。

 でもまぁ、肝心なのは味。仕舞いよければ全て良し。問題ナッシング。そう思って一口麺を啜る――!!

 「……」
 「……」
 「……」

 誰も何も言えませんでした。本当に、文字通り、何も言えない。店内では何も言えない。

 一言で言えば凄い味でした。みんなも凄い味と言っていました。なんというか、それしか言葉が思い付かない。様々な味が口の中で爆発する……というのは、こういうことを言うんですね。とにかく……いろんな味が口の中で広がるんです。

 僕は塩を注文したんですけど、他の面子が注文した醤油やみそも食べてみたんですね。そしたら、醤油やみそはもっと凄かった。ラーメンの固定概念を覆すとでも言うのでしょうか。とにかく凄かったです。

 会計を済まし、店から出た途端、口を合わせて言いました。

 「もう二度と来ることはあるまい」

 ま、そういうわけだからいいのです。僕達とその知人が犠牲者になることはもうないわけですから。

 けど、他県から来た人がこれを食べて「群馬県民ってレベル低いなー」って思われることがとても無念。無念なのです。

 ※※※

◎思ったこと

 1、宣伝すればお店は繁盛する

 → ローカルメディアでもいいから、じゃんじゃん使ってバンバン宣伝すれば、お客って来るのだなぁと思いました。僕が来たときも結構混んでいたものですから。大事なのは宣伝してお店のブランド力を高めることみたいですね。有名になれば、お金を取っても許される、みたいな感じはしました。

 2、“ラーメン王”は嘘吐き

 → あの麺を美味しいと思うのは、相当舌がアレな人だと思うんです。“ラーメン王”を名乗っている人は、アレを美味しいと言ってはいけない。

 けど、もしかしたら、当時と味が変わった可能性もあるんですよね。僕としてはそっちの可能性の方を信じたいというか。変わってしまったのだとしたら、それはそれで問題なんですけど……どうなんだろうなあ。

 3、基本的に人はミーハー

 → 日本人的なナショナリズムかも知れませんが。評判のお店という括りに興味を惹かれてしまうのかも。みんながメガマックを食べたように、バーガーキングに2時間並んだように、クリスピー・クリーム・ドーナツに1時間並んだように、話題のラーメン屋があればそこに行ってしまう。

◎まとめ

 まぁ、アレだ。今回の件で僕が思ったのは、こんな稚サイトでも宣伝すればアクセス増えるのかなぁということですよ(結局それか)。でも、ネットにおいて宣伝と魂を売るは紙一重。取り敢えずは、今のままやっていこうと思ったのでした。


2007年06月15日 / 僕には3人の花嫁候補がいた

 ケメ子は容姿端麗の才女だった。

 連れて歩くだけで優越感を得られる程で、あんな彼女がいるなんてとみんな羨ましがっていた。古臭い書き方をするなら「ボン・キュ・ボン」なボディをしており、まるでモデルみたいだった。

 しかし、少々浪費癖があり金がかかるのがネックだった。プレゼントはブランド品じゃないと納得しなかったし、食事も豪華なレストランでなければ満足しなかった。車も外車を求められたし、旅行も海外が常だった。勿論、ホテルは五つ星。

 また、性格に問題があり、我が儘で少々疲れる部分も多かった。だが、メチャクチャ美人なのは間違いなかった。故に僕は彼女を許せた。美しければある程度の我が儘は許されるのである。それが天から与えられたモノということである。理不尽だが、事実なのだから仕方がない。

 ※※※

 ヨシ子はいわゆる性格美人だった。

 容姿的には地味……というか、ブサイクの部類に入ったが、僕の行動に関して何一つ不満を言わなかったし、一緒にいて一番空気的な女性だと言えた。空気的というのは、当たり前のように存在する有り難いもの的な意味である。

 お金がかからないような節約法も心得ていたし、それでいて作る料理も豪華だった。この予算でどうやってこんな料理を作るのだろう? と思わせるくらいのスキルがあり、その他の家事全般もパーフェクトにこなしてくれた。石けんが小さくなったらみかんのネットに入れれば最後まで使い切れる、とかそんなどうでもいい知恵袋まであった。

 会話も面白く、人を飽きさせない術も心得ていた。

 なぜ、彼女がそんな性格の持ち主になったのかというと、そういった処世術が世の中を生きる上で一番重要だと考えたからだ。ある意味、過ごしていて、一番楽しい相手と言えた。

 ※※※

 ハナ子はぶっちゃけ床上手だった。

 容姿普通、性格普通、生活能力普通。似顔絵に描くのが難しいタイプの女性で、まるでモブキャラみたいだった。ドラえもんの石ころ帽子をデフォルトで被っている……といえばわかりづらいか。兎に角、特徴のない女性。

 が、ただ一つ。房術に優れていた。詳しい話は知らないが、吸精導気の房術らしく、とにかく凄い。気孔を利用しているので、文字通り全身の穴が彼女の意のままに操作される。

 何でも死ぬまで精子を吐き出させ続ける技とかも持っているようで、まるでアサシン。末恐ろしい女性だった。きっと殺されたら「いい夢見させてあげたでしょ?」とか言われるのだろうと思う。

 魔性の女だった。だが、素晴らしかった。

 ※※※

 さて。
 そんな3人の彼女がいたわけであるが、僕もそろそろ身を固める時期にきていた。

 三者三様で難しい選択だった。

 僕は悩みに悩んだ。

 そして決断した。

 僕は――最終的に一番アクセス数の多い女性と結婚した。


2007年06月01日 / 藤原紀香さんと陣内智則さんの結婚披露宴の視聴率が関西地区で40.0%

 藤原紀香さんと陣内智則さんの結婚披露宴の視聴率が関西地区で40.0%、関東地区で24.7%だったそうです。

紀香&陣内披露宴 関西で40.0%

 二人については、ことある毎にニュース、ワイドショー、バラエティなどで、話題が出ていましたので、注目度が高くなっているのは想像できましたが、まさかここまで怪物級の数字が出ることは予想できませんでした。

 この数字がどれくらい怪物なのかは、次の表を見て頂ければわかるかと思います。

 ※ 芸能人の結婚式・披露宴テレビ中継ランキング(関西)

 1位 郷 ひろみ  二谷友里恵(87年) 47.9%
 2位 森  進一  森  昌子(86年) 38.4%
 3位 三浦 友和  山口 百恵(80年) 34.0%
 4位 渡辺  徹  榊原 郁恵(87年) 32.7%
 5位 神田 正輝  松田 聖子(85年) 31.8%
 6位 五木ひろし  和 由布子(89年) 29.2%
 7位 加藤  茶  素人の女性(87年) 28.4%
 8位 古田 敦也  中井 美穂(95年) 26.4%
 9位 大澄 賢也  小柳ルミ子(89年) 26.0%
10位 若 島 津  高田みづえ(85年) 25.5%

 森進一をぶっこぬいて2位ですよ。視聴率受難の時代で、スポーツ中継以外で此程の数字を見ることになるとは。上のランキングも殆どが80年代ですし、いやはやわからないものです。

 要因として考えられるのは……

 1、格差婚に対する注目度

 →女優とお笑い芸人という美女と野獣的な組み合わせに興味津々。未だに信じられない感も。あと藤原紀香を事実以上に大女優として取り上げたのも◎。より一層、陣内との組み合わせに異質感を出せた。

 2、披露宴のテレビ中継そのものが久し振りだったから

 →地味婚ブームで、披露宴を行わないカップルが増えた。これだけのハデ婚は04年の朝青龍(7.6%以来)。「テレビで披露宴なんて久し振りね。観てみようかしら」という考え方。ちなみに披露宴の費用は5億円。

 3、吉本が総出でサポート

 →藤原紀香サイドはあまり表に出てこなかったが、吉本側が総出演でサポート。『ヘキサゴン2』の終了時間と共に島田紳助が出てきたり、ダウンタウンがお祝いメッセージを送ったり、東国原知事が空港から中継したり。他にも豪華メンバーが勢揃い。

 と、こんな所でしょうか。

 この二人でこの数字なら、名倉潤さんと渡辺満里奈さんの披露宴を中継していたら50%オーバーだったのかも知れません、と妄想しつつ。

 兎にも角にも、おめでとうございました。末永くお幸せに。

 ※※※

 関連リンク
渡辺満里奈が妊娠4か月!


2007年05月23日 / 『MOON.DVD LimitedEdition』の感想

◆コラム・論評 ====================================
──────────────────────────────────
 ほいみんの旅  第10回
                  『MOON.DVD LimitedEdition』
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  ギュナイドゥン! ほいみんです。ついに当コラムも10回を数えて、引
  き際には丁度良い数字かなぁとか不吉なことを考えていたりもします。
  いつまでも、あると思うなコラムとほいみん。

  さて。そんなわけで、今回取り上げる作品はネクストンの『MOON.DVD
  LimitedEdition』です。これは同社のタクティクスブランドから97年
  に発売された『MOON.』をリニューアルして、98年に発売された『MOON.
  RENEWAL』をリニューアルした作品です。

   ▽タクティクス
   http://tactics.co.jp/

             * * * * *

  |主人公、郁未の元に6年ぶりに帰ってきた母。だが、安らかな日々は
  |そう長くは続かなかった。怪死を遂げる母。郁未は悲しみをふっきる
  |ために、母がいた宗団FARGOの隔離施設へと潜入する。その途中で出
  |会った仲間、由依と晴香にも、それぞれの目的があった。しかし、
  |FARGOは心の奥底の痛みと邂逅を果たす場所だった。郁未は、晴香、
  |由依とともに、施設での過酷な生活の中、真実を追い求め始める。真
  |実とは何か? それを知った時、胸に抱いているものは、始まりか、
  |それとも終わりなのか。

  私は『MOON.RENEWAL』の方しかプレイしていないのですが、それと比べ
  てどう変更してあるのかを最初に書いてみます。

  まずは、オープニングとストーリー冒頭にアニメが追加されています。
  それぞれ2分程度の長さですが、きちんとアニメしています。オープニ
  ングのアニメは本編のデモのような構成になっており、ストーリー冒頭
  のアニメは旧作の冒頭シーンをアニメ化しています。旧作の方では選択
  肢など絡めてあったシーンなのですが、全部カットして一本道化されて
  ますね。まぁ、もともと分岐に影響する選択肢ではありませんでしたが。

  次に塗りが綺麗になってます。全CGを塗り直したようで、実際に見比べ
  てみると随分と良くなったのがわかります。ただ、見比べてみないとそ
  の違いがわからない程度です。ずば抜けて良くなったわけではありませ
  ん。

  そして、これが旧作との一番の違いだと思うのですが、フルボイス仕様
  になってます。女性キャラだけではなく、野郎、チョイ役も喋ります。
  演技力、キャラに合っているか、音質、などなど概ねクリアされている
  のですが、音声入りを前提にしていないテキストに音声を入れることの
  違和感というのは、やはりありました。読み進めるリズムが崩れたり、
  突っ込みのテンポがずれたりとか、そういう類のものです。

  あとはシステムですね。既読、未読を判別してスキップできるようにな
  ったのは、嬉しい部分だと思います。あと起動時のディスクチェックが
  無くなった点も○。音楽もCD-DAからWAVEになり、フルインストール可
  能です。

  ネガティブな点としては本編終了後に遊べる「おまけRPG」が全部カッ
  トされてます。それに伴い、未表示CGのヒントも無くなってます。CG
  モード、音楽モードも簡略化。当時の面影は「おまけRPG」で使われて
  いた戦闘の曲が音楽モードで聴けるというくらいですね。本作から入っ
  た人には「何処で使われた曲なんだろう」という感じでしょうが。

  ……そういえば、パッケージ裏に「宗教集団FARGO」と書いてあったの
  ですが、これも変更点なんでしょうかね。FARGOは宗団であって、宗教
  集団ではないと思っていたのですが。本編でも一度も「宗教集団」とい
  う言葉は出てこないですし。

  まぁ、基本的には元の素材の流用が殆どで、そんなに気合いの入ったリ
  ニューアルではありませんです。というか、パッケージの裏に「Fimal
  version」とか誤字があるのを見ると、おざなりな印象は拭えないです。
  むしろやる気の無さが伺えてしまうというか。本編ならまだ見落とすの
  わかりますけど、パッケージの裏ですよ?

  と、変更点云々はこれくらいにしておいて、以下は本作そのものについ
  て書いてみたいと思いますです。

  本作は心に届くAVGとして、当時タクティクスブランドから発売されまし
  た。が、プレイした私にとって本作は、心に届くというよりは、心に焼
  き付けるといった感じで、とにかく強烈な印象を残してくれたことを覚
  えています。

  内包されたテーマの一つに「家族」というものがあるのですが、ダーク
  サイドに属したものが多く、その内容は卑劣で憎悪で悲哀で強烈です。
  表現の自由という意味での18禁になっており、本作に関して何の知識も
  ないままプレイすると、強烈なダメージを受けます。というか、当時の
  私が受けました。

  しかし、ただ痛いだけではなく、そこから得られるカタルシスが凄い。
  また、メッセージ的な物が複雑で、それを解きほぐす妙味がある。そし
  て、内包されたものが複雑で、深い。各部分、非常に荒削りな作りなの
  ですが、とても面白いのです。

  ただ、今これを出されても……というのはあります。ぶっちゃけ古臭い。
  演出も当時のままですし、他にも安っぽい感じを受けます。が、当時を
  知るものとしては、今やっても懐古的に楽しめました。

  そういったわけで、『MOON.』を端末内にフルインストールしたい方と
  か、再プレイしたいのだけど、きっかけが無い方とかがプレイするのに
  は、丁度良いかと思われます。やっぱ気が向いた時、気軽に起動できる
  というのは良いですよ。ま、『おまけRPG』こそが、たまに起動してちょ
  こちょこ進めて……とやるにはうってつけのものだったんですけどね。

  ではでは~。

  【 ほいみん 】―――――――――――――――――――――――――

     ペシミズム信仰の権威で厭世主義者。著作に『愛は金で買えるか』
     『ひねくれるもの』『男は好きでもない女と寝られるが、女はど
     んな男にも嘘をつくことができる』『無駄の有意義』などを持つ。
     嘘。

           E-mail: webmaster@hoimin.com(←使えません)
  ――――――――――――――――――――――――――――――――
2002年 7月25日 稿

 これにてゲームレビューサルベージは終了。次回からはまた何か他のことを考えます。ではでは。


2007年05月16日 / 『I-DOLL』の感想

◆コラム・論評 ====================================
──────────────────────────────────
 ほいみんの旅  第9回
                       『I-DOLL』
──────────────────────────────────

  ジェアグゥィチエルモジン! ほいみんです。いやー、暑い日々が続い
  てますね。暑かったなー、とか思ったら次の日はもっと暑くて、その次
  はもっと暑くて……の繰り返しで、その内、地上が干上がってしまいそ
  うな勢いです。

  さて。そういうわけで、今回取り上げる作品はIMAGE CRAFTの『I-DOLL』
  です。マニュアルを見ると「3年半掛かった」とか、「過去に出した作品
  の6倍の時間を費やした」とか書いてあって、驚嘆しましたです。開発
  期間1年でも長いと言われているこの業界で3年って。

   ▽IMAGE CRAFT
   http://imagecraft.product.co.jp/

             * * * * *

  |主人公といつも一緒にいた幼馴染みの汐音愛。彼女の夢は世界中の人
  |に愛を与えることのできるアイドルになることだった。しかし、その
  |夢は愛の事故によって消え去ってしまう。それから2年後。ある日何
  |気なく撮った写真に愛の幽霊が写る。降霊術師いわく、愛はアイドル
  |の夢を捨てきれずにこの世をさまよっているとのことだった。彼女の
  |夢を叶えるため、主人公は降霊術師の力を借り、愛の魂を生命人形に
  |宿す。しかし、生命人形として愛がこの世にいる時間は限られている。
  |その限られた時間内に、愛をアイドルとしてステージに立たせること
  |はできるのか。

  力作です。凄いです。そうとしか表現できないのは貧弱な私の語彙が貧
  弱だからなのですが、とにかくこのマンパワーのかけ方は半端じゃない
  です。最初の5分をプレイしただけで、それとわかります。こりゃ時間
  掛かってるなぁと。

  大体において良くアニメします。目パチ口パチは勿論のこと、ヒロイン
  が振り返ったりだとか、ガバッと抱きついて来たりだとか、車移動のシ
  ーンでは背景が動いていたりだとか、みんな動いてます。これは確かに
  3年半掛かりますですよ。作画枚数5000枚は伊逹じゃないです。

  形式の方は、オープニングだけはmpgのムービー再生なのですが、他はみ
  んなプログラムで動いています。凝った服を着ていたり、髪の毛なども
  結構描き込んであるキャラが動いているのは感動的でした。特に凄かっ
  たのが、フリフリのアイドル服でのエッチシーン。技を通りこして、意
  地を感じたくらいです。

  そういったわけで、エロシーンのアニメも力入っており、「キス→愛撫
  →胸揺れる→フェラ→クンニ→挿入→ピストン運動→フィニッシュ→精
  液飛び散る」といった一連の動きも網羅されています。キャラによって
  過程に大小があることは確かですが、概ねこんな感じ。まぁ、枚数が少
  な目であったり、同じアニメの使い回しなどがあったりはしますが、気
  にならない程度です。

  攻略可能なのは8人。ここで言う「攻略」とは「行為可」という意味で
  す。いやはや、8人分ものエロアニメを作ってきたのはさすがに凄いで