THE LOST ONE Last chapter of EVE
メーカー シーズウェア(WIN)
ジャンル AVG
値段 7800円
| とりあえず……。 「もう一度、騙されてみるか」、という気持ちでした。SS版はとにかく消化不良のイマサン作だったのですが、今作ではどうなってるか……。聞くところによれば、追加イベントやら、追加サイト、音楽を一新。などと、そそられる? 言葉が多かった……。 んでもって、買って見たんですよ……。 結果的には……。 イマサンがイマイチになった、という感じです。まあ、プレイして損はありませんでしたね。世間で言われているように、AVGとしてはいいけれど、EVEの続編ということになると……という見解は変わりませんけど。 で、SS版をプレイした方は、結構このWIN版っていうのが、気になっていると思うんですよ。まあ、そういった点を考慮しつつ書いていきたいと思いますです。 簡単なゲーム内容の説明。 主人公桐野杏子と、SNAKEによる、異なる2人の視点から、物語が進んでいく、マルチサイト型AVGです。途中交互に視点を切り替えながら、ストーリーを進めていきます。 ……ってホントに簡単な説明だなぁ……。 キャラクター。 前作である「EVE burst error」、では、非常に濃いキャラが多く、一人でも欠けたらストーリーが成り立たない、という感じでしたが、今作は薄いキャラが多いですね……。別にいてもいなくても、いいようなキャラが多くて……。ホントがっかりでした……。 前作は、どのキャラにも含みというか怪しい感じがあって、ドキドキ感というかが、あったのですが、今作はどのキャラもチープで×でした。犯人か? という怪しさはあったのですが、なんというか、チープなんです。面白くもない。 もちろん、全部が全部、そうというわけでは、ありませんが、キャラクターに関しては前作の足元にも及ばないという感じですね。 2人の主人公に関しても、両方とも真面目な奴なので、前作独特の「遊び(ストーリーとは関係ない、遊びな部分の事)」部分がなくなっちゃってますし、とる行動にも面白味がなくて……。そうそう、その「遊び」の部分も前作の良いところの一つだったのに、今作では削られてしまって……。とりあえず、主人公のどっちかは、そういった遊びの部分をだして欲しかったですね。 そういった点で、やはり、きつかったのは、2人の主人公ですかね……。前作の主人公(まりなと小次郎)は共通点として、スゴイ奴、頭がきれる、正義感がある、結構おちゃらけている、などありましたが、これらの因子がEVEの主人公というもののイメージを作っちゃっているんですよ。つまり、EVEの主人公は、前作の小次郎やまりなの奴でないと、面白くない、という事です。 もちろん、あんまり、似通ってしまっても面白くはないのですが、今作の主人公達は、前作のような「凄さ」がありませんでした。もちろん、それなりに凄い奴等だったのですけど……。 んでもって、悪役かな? 前作の悪役は面白くて結構好きな感じだったんですけど、今作のは×。つまらなすぎです。以外性というものが、まるで感じられませんでした。だって、まんまだったんだもん(笑)。前作の悪役達は、やはり「遊び」、の部分がありましたけど、今作ではそれが皆無です。つまらないったらありゃしない。 あと、SS版との比較として、新キャラが2名程追加されてましたね。これは、良かったと思います。だって、キャラの追加もなかったら、SS版と両方プレイした方、気の毒だもん(つまりは私の事)。 ストーリー。 良くも、悪くもシリアス過ぎましたね……。もちろん、前作もシリアスな感じでしたけど、それだけでは、あの面白さはなかったでしょう。前作の面白さというのは、人物描写でしたが、今作ではそれがなってない。もちろん、ある程度はよく書けているのですが、前作と比べるとねえ……。 「シリアス過ぎる」、というのは、この辺りのことなんですが、ストーリーをただ追ってゆくだけなんですよ。前作特有の「遊び」部分がまるで無かったのは、かなりきつかったです。 前作で、私が好きだったのは、まさにこの部分です。具体的に言えば、ストーリーには殆ど関係のない、笑える部分だとか、人物の細かい設定の詳細を明らかにしたりだとか、そんな感じです。 あと、愛がなかったのがなあ……(笑)。前作では、いろいろと三角関係やら、人物の繋がりやらがあったのですが、今作では皆無だった……。 ホントにストーリーに関係のある事しか、イベントとしてなかったんですよ。そのせいで、やたらと窮屈に感じました。これは、主人公設定から、修正しないといけないことなので、どうしようもないことなのですが、このせいでボリューム不足というものを感じました。窮屈なストーリーをただ追っていくっていうことが、そういう事を感じさせます。ホントに窮屈だった……。選択肢の出現の仕方からも、それが言えるのですが、とにかく、1本道すぎて……。もちろん、前作も1本道のストーリーでしたけど、1本道のシナリオなりの自由さ、というものがあったのですが、今作ではなかったです。例えば、選択肢が1つしかなかったり……とかそういうことです。選択肢が1つしかないと、はっきり言って興醒めしますよ。面白くもない。 しかし、SS版よりかは、マシになってました。もちろん、イマサンがイマイチになった程度、という意味で、ですけど。まあ、SS版に比べて、少しだけ、EVEらしさがでていたのは、○でしょうかね……。SS版と比べると、少しだけイベントが増えているのと、修正がされていました。修正、というのはシナリオ自体が変化している、ということです。そして、EVEらしさ、というのは前作をプレイされた方なら、わかってもらえるハズ。しかし、ベース自体は、SS版と変わりありません。んでもって、追加したシナリオが少し矛盾してることがあったのは、ライターが違うから? なんでしょうかね……。性格が少し変わってましたし……>追加シナリオ。 しかし、SS版と比べての大きな変更点というのものが、一つだけありました。新サイトの追加です。 これは、杏子とSNAKEの他に、まりな(前作の主人公の一人)でのサイトも追加されているということです。このシナリオがなかなか良かった……。はっきり言ってこのサイト目当てで、これを買ったようなものです。んでもって、やはり、主人公がいいからねぇ……。前作のもう一人の主人公、小次郎も活躍しますし……。このサイトやってて思ったのは、やはりキャラがいいなあ……ということですね。もちろん、書いている方が前作とは違いますから、それなりの違和感というのがありましたけど、それでも、面白かった。 まあ、内容的には、杏子編とSNAKE編の裏舞台というか、本編に特に影響が無い事なんですけどね。しかし、シナリオを補完するという意味では、中々面白かった……。結構ボリュームもありましたし。 グラフィック。絵全般。 これは、クオリティ的には間違いなく前作より上です。しかし、原画の方が前作の田島氏ではなく、他の方になっており、かなり違和感があるのは確かです。そして、個人的に、この方の絵柄は嫌いです。特にそれが、はっきりとしているのは、前作のキャラの描写。前作から3年後が舞台になっているという事ですが、3年ではここまで、顔のディティールは変わりません(笑)。小次郎や本部長、氷室の絵柄は××だった……。人物の絵柄に関しては×です。 まあ、背景などに関しては前作よりも上です。 そして、アニメーションのムービーの量がかなりあります。この辺りも前作よりも上です。より映画的に、ということでしょうかね……。SS版に加えての追加ムービーも結構ありましたし……。そして、ムービーの質も中々でしたかね……。 音声。 これに関しては、前作の方が好きでしたね……。今回もめちゃめちゃ有名な方を器用されて、それなりの演技を見せていただきましたが、前作の熱演に比べると、今回は×。まあ、キャラが悪いんで、その辺が反映されてしまうんですけど、熱演……とまではいかなかった。 もちろん、他のゲームに比べると、全然オーケーなんですが、前作に比べるとねえ……。 システム。 コマンド総当たり式のアドベンチャーです。古臭いシステムと言われながら、私はこのシステムが結構好きです。ただ、選択肢を選ぶだけのAVGはどうしても、ゲームしてる、っていう感じが薄れますからね。 前作では、イベントのフラグ立てが難しく、何処へいったらいいかわからない、という状態に結構なりましたが、今作では、それが改善されていて、迷うということはほとんどありません。 メッセージ回想、メッセージスキップ、などの機能は一通りそろっているので、特に不満はなかったです。 SS版で言われたCDの入れ替えが面倒、というのも、今作では改善されて、プレイしやすくなってますし、まあ、特に問題はなかったと思います。 あと、フルインストールで2GB必要、って書いてあった時はさすがに笑っちゃいました。CD4枚組だったんですけど、2GBってねぇ……。確かに、ムービーデータが凄いことは認めますけど。 あと、SS版には無かった、クリア後のムービー再生機能があったのは○ですね。ついでに、音楽再生とCG鑑賞の機能も付いてました。 しかし、SS版であったエクストラCDがありませんでしたね……。こいつは、いわゆるオマケ集のことですが、カットされてました。まあ、SS版についていた奴自体、たいしたものではなかったので、どうでも良いことですが……。 音楽。MIDI。 SS版では、24曲でしたが、今作では40曲に増えており、また、SS版と同じ曲が1曲しかないという、気合の入りようです。まあ、曲自体はSS版の方が好きでしたけど、同じゲームで違うBGMというのは、なかなか楽しめました。 んでもって、前作の8曲がアレンジされて収録されているのも、嬉しかった。そして、前作と聞き比べてみると、やはり、前作の方が上でしたね……。まあ、なんというか、マッチはしているんですけど、キレが悪かった……。 しかし、SS版と比べると、総合力という点でSS版よりも、上なので良しとします。まあ、前作よりは劣りますけど。って、前作とかSS版とかややこしい(笑)。 疑問点。 このゲーム、R指定の15禁なんですけど、プレイし終わって見て「何故、15禁?」、という感想でした。別にエロシーンがあったわけじゃないんですけどね……。ソフ論は何を考えているのだろう? まあ、エグイシーンがあったのは確かですけど、それはSS版でもありましたし……。う〜ん、疑問だ。 |
| そして、総評。 まあ、剣乃氏不在でEVEの続編がまともに作れるのか? という意見でしたが、作れませんでした、というのが答えでしょうかね。SS版はこけましたし。(WIN版のは良くわかりませんけど) 前作である、EVE burst errorをプレイしてない方はプレイしてもらいたい(笑)。 つまりは、コイツはEVEの続編としては、なっていない。しかし、AVGとしては良く出来ている、という事。まあ、巷での評価と一緒ですな。 そして、SS版をクリアした方。これは、金が余っているなら、プレイしてもOKよ。という感じですかな。追加のイベントや、まりな編はそれなりに楽しめましたし、音楽を違うのも良かったです。プレイして損をするということはないでしょう。最後も若干変わってますし……。 んでもって、burst errorはクリアしたが、SS版LOST ONEはクリアしてない、という方は「これは、続編ではなく、別のAVGなんだ!」、と割り切れる方のみプレイしても可です。 それなりの感動というのはありますけど、感動の種類が違います。私の求めていた感動というのはなかった……。大体、あのシナリオでburst error好きだった人が納得すると思ったのかなあ……。 やたらと「前作」、という言葉を使いましたけど、EVEの続編を名乗っている以上、比べないとねえ……。 |
平成11年2月4日 記