To Heart



メーカー アクアプラス(PS)
ジャンル  ビジュアルノベル
値段 6800円

   

 18禁ゲームから、コンシューマーへの移植……。
 基本的に、わたしはそういうのがニガテであり。
 まあ、今作はHシーンなくてもいけてるシナリオとかなんとか言われ続けてきて、んでもって、コンシューマーへの移植も発表前から囁かれてきて、んでもって発表して。アクアプラスも広告しまくって、山手線の車両を占拠するくらいにCMして。
 う〜ん、このCMの仕方が上手だったね……。
 最初は欲しくなかったけど、発売日が近づくにつれて、だんだんと……ね。
 でもって、発売日。
 発売日は何とか我慢したのよ。グッとこらえてさぁ。パッケージを持つところまでは行ったんだけど、なんとか、その日は堪えた(笑)。
 でも、次の日には買っちゃった(爆)。
 今回は端末版と比べて、どんな感じか? というのを重点において書いていくつもり。

 ストーリー(の簡単な説明)。
 主人公の藤田浩之(名前変更可)。そして浩之の幼なじみの、あかり志保、雅史。
 浩之は高校2年の春を迎えようとしていた。そこでは、さまざまな出会いが浩之を待っていた。姫川琴音マルチ来栖川芹香宮内レミィ松原葵(プラスα)。
 そんなこんなで、学園を舞台に繰り広げられるラブストーリー。

 キャラクター。
 まあ、端末版と同じだわな。
 あかりの性格が変化していた、とか、琴音が乱暴物になってた――とかいうのも特になし(笑)。まあ、基本的な事については、端末版To heartレビューを参照してやってくだされ。ヘタな文章だけどサ(笑)。
 基本的には、端末版のキャラクターと同じ。でもって、PS版では、いろいろとチョイ役のキャラクターが増えてた。あかりの母親やら、レミィ一家とかそういう感じね。この辺はGood。
 で、キャラで大きく変わった、というかイメージが変化したのは、ボイスの追加ね。当然のように、キャラクターはフルボイスで喋ってくれるという感じ。ってか主人公のセリフ以外は全部喋ってた。
 この辺の声の評価が難しいところ。最初は違和感があったんだが、聞いているウチに慣れちゃったし(笑)。特に志保なんか『イメージ違うよ!! これじゃオバンだよ!!!(爆)』、とか思っていたが、プレイしているウチに『ああ、これが志保の声なんだな』、と擦り込まれたっていう感じ。この辺は、声優のチカラなのか、それともわたしが妥協しただけなのか……(笑)。
 ヒロイン達の声優さんは、どの方も名前を聞いた事のない方ばかりだったね(例外アリ)。この辺は、わざとそうしたのだと思ったんだけど、まあ、成功したかなっていう感じ。それなりに、上手だったし。
 多分、この辺は相当苦労して、声優を選考したんだなぁと思う。端末版をプレイしたユーザーには、相当期待されていた作品だし。んでもって、各地での評判もいいしね。

 シナリオ評価。
 でもって、こういったノベル式のゲームの場合、シナリオの評価がそのままゲームの評価となる場合もちらほら。
 プレイしていて思ったのは、端末版で出来なかった事をやってるな、という事。まあ、コンシューマーの移植という事で、Hシーンは当然ないわけだが、別に違和感は感じなかった。この辺もライターが、最新の注意を払って、修正していたんだなぁ、と言う事が感じとれた。まあ、もともと端末版の方はHシーンが強引なシナリオの方が多かったので、違和感がないのも当然といえば、当然なのだが――。
 それで、ここからが重要なのだが、端末版と比べてみて全体の50%くらいのシナリオが変更されていたという事。これには驚いた。キャラによっては、90%以上変更されているのもあったくらいだ。
 琴音にいたっては、キャラの設定自体も少しいじってあった。
 リーフアミューズメントCD 「初音のないしょ」内で、シナリオライターの方々が、端末版To heart内でやれなかった事や、ここが気に入らないという事がいくつか書いてあったが、それがPS版では修正されていた。
 移植というよりは、もうひとつのTo heartと、捉えていいと思う。シナリオが違うっていう事は、また別の話を読んでいるっていう事と同じだからね。
 が、話が変わったかと言って、面白くなったかというと、それはまた別の問題かもしれない(笑)。この辺は、完全に好みの問題だが、変更されて変になったシナリオもあった。
 もちろん、良くなったシナリオの方が多いのは確かだが――。まあ、なんだかんだ言っても、この辺は高評価できる。
 恐らく、端末版からのユーザーの事を、かなり年頭において、尚且つ、新規のユーザーも獲得できるようにと、いろいろと工夫がしてあった。
 問題点といえば、前半の単調な展開だろうか。
 前半がどうにも退屈な事が多かった。まあ、日常生活をベースに描いているわけだから、単調にならざるおえないのも確かなんだが、もうちょっと工夫を……ね。恐らく、全員クリアをしたユーザーは少ないんじゃないかな? わたしは、全員クリアしてみたんだけど、最後のひとりをクリアした時点の感想は『やっと終わった』、っていう感じ(笑)。例によってプレイ時間は相当だったと思う。30時間は軽く越えていたかな。

 システム。
 これがねぇ……。いいところもあれば、悪いところもある。
 いいところっていうのは、やっぱり再プレイを意識して、見た文章がバンバン飛ばせるっていう事だけど、まあ、それは端末版も同じだったし……。ってか、プレステの場合は、読み込み音がうるさかった(笑)。
 わたしが、システム面で一番褒めるのは、セーブデータの事ね。
 メモリーカード1ブロックで、システムデータ、アルバム、シナリオデータ(10個所も)、その他、みんな記憶してくれる。これは、良心的だと思った。他の恋愛系SLGなどでも、システムデータだけで、1ブロック喰うのもあるなかでコイツは頑張ってる。他のとこにも是非見習って欲しい。
 あと、端末版ではわかりにくかった校舎の移動方式。これがプレステ版では改善されており、グッとやりやすくなってた。この辺も○。
 でもって、悪かったところ。
 バグがねぇ……。バグがちらほらあるんだよねぇ……。
 具体的には、ハングアップするっていう事なんだけど、最初の1〜2回くらいのプレイのウチは、気付かないんだが、プレイを重ねるウチに……ね。具体的には、ミニゲームのシューティングに入る時に止まる場合と、オプションからシューティングをプレイしてから、タイトル画面に戻る時に止まる場合の2パターン。後者の方のバグなんだが、ちとキツイものがある。シューティングで得点をセーブする前に止まっちゃうんだわ、これが。
 この辺は、かなりストレスが溜まったね、マジで。シューティングを鬼のようにプレイしたわたしだが、得点をセーブ出来なかった場合があった事がちらほら、っていうわけ。
 あと、2枚組になっていたという点ね。これは×。どうにかして、1枚に収めてほしかったもんだ。もち、理由は、入れ替えが面倒という事。
 大体、オールクリアーするには、10回以上プレイしなきゃならんのだが、そうなると10回以上も入れ替えしなきゃ駄目だし(笑)。
 10回以上の入れ替えは、面倒極まりなかった……。

 ミニゲーム。
 これの出来が、もう最高(笑)。4種類あり、ゲーム内でのイベントとして登場するわけなのだが、特に気に入ったのはお嬢様は魔女(シューティングのタイトルね)。その他には、ハートバイハート(アクション)、○△□×(パズル)、ウォーターサバイバル(シューティング)とあり、まあ、これだけでも遊べるんだわ。
 でもって、シューティングは上記にあるように、鬼のようにプレイした(笑)。まあ、その割にヘタッカスだけどサ。
 これら、マジで遊べるね。FFのミニゲームなんか目じゃないよ(^^;。

 CG、原画、絵。

 シナリオの修正具合にも驚いたが、原画にも驚いた。
 端末版からの使いまわしが、ひとつも無かったと思う。調べたわけではないが、見た感じでは、原画はすべて書き直されていた。これは凄いね。こういった移植の場合、大抵、使いまわしとかがいくつかあるもんだが、そういうのが全然無かった。この辺に、気合を感じたのは、わたしだけではあるまい?
 書き直されていたっていう事は、当然、顔のディティールなんかも若干変わってくるわけだが、ブサイクになったキャラが……(汗)(名前はださず)。あかりなんかは、グッと良くなったんだけどね。背景も、さらに奇麗になったし。

 音楽はCD−DA。
 
と、いうのは、もちろんウソ(笑)。まあ、内臓音源なわけだが、これがまたヘボい(笑)。プレステの内臓音源は、ヘボい出来という事で有名なのだが(そうなの?)、ここまで変わるものかなぁ。
 端末版と、同じ曲なのは確かなんだが、なにか違う(笑)。
 この辺は、一般論と同じだね。
 でもって、端末版の曲に加え数曲が追加されている模様。ミニゲーム時の音楽だとか、○○のテーマだとか、そういった感じね。全曲数は40数曲くらいかな? そのウチの30数曲は、端末版からの使いまわし、と。 

 総評。
 端末版、To heartのパワーアップ版っていう感じ。
 端末版で『駄目だった』、と言われていた事が、解消されており、尚且つそれ以上のプラス要素も多い。
 端末版をプレイした方が、ゲンナリしないように作られているっていう事が、ヒシヒシと感じられた。
 シナリオの修正、システムの修正、声優のキャスティング、原画の修正、どれをとってもそう感じる事ができた。
 でも、なんか駄目(笑)。
 Hシーン抜いての移植っつうのは、今迄もいくつかあり、その中では、メチャメチャ頑張ってるんだけど、やっぱり、あると無いでは、全然違うんだよなぁ(わたしのやる気が(^^;)。
 世間では、Hシーンを抜いた事は、かえってプラスになったとか言われているが、わたしはそうは思わなかった。
 やっぱり、無いものは寂しい(笑)。
 端末版To heartを、Hシーンが強引でも(例、神社(^^;))、HあってこそのTo heartだ! と思っている方には、間違いなくオススメ出来ません。
 がしかし、世間ではそういう方が少ないみたいだね。
 端末版をHシーンなくても、面白かったって思っている方には、最高にハマる作品。



平成11年4月28日 記