アスガルド 〜歪曲のテスタメント〜



メーカー  ZONE
ジャンル  RPG
値段  8800円(6250円(税別)でゲット)

 某月某日、いつも行きつけの店へ行ったのでした。そこで、かなりいい位置に置いてあったゲーム、思わず惹かれるパッケージ。18禁のRPGがやりたいなあ、という衝動。うーん、どうしよう? でも、ZONE? 知らない名だなあ、うーむ……、えーい買っちゃえ(笑)。というようなよくあるパターンでした。恐ろしい悪魔のささやき。それは衝動買い。でも、当たればうれしいよね。うん、そうさ、今回だって……。

 玉砕(無念)。
 きついよなあ。このゲーム。RPGを100本以上やっている私ですから、RPG眼(造語)はたしかです。RPGを鑑定する力なら、かなり自信があります。そんな私が思った事、「駄目だね、これ」。某雑誌では、結構評判がよかったのですが、なんでこんなに褒めてるんだろう? って思うくらいです。目のこえたユーザーは納得できません。

 では、分析開始。
 まず、キャラクター。主人公(男)と仲間数人(6人くらい)(女)がいるのですが、どれもどっかで見た事のあるような感じです。それにちょっと多いです。主人公は正義感がある冒険者タイプ、ヒロインはやさしいけどおせっかい。その他には、やたらと金にうるさい奴とか、超お嬢さまタイプとかね。オリジナリティにかけますな。まあ、そこまでは他のゲームでもよくあることなのですが、問題なのは、キャラがストーリーを作っていくのではなく、ストーリーがキャラを作っている、という点です。わかりやすく言うと、キャラがたってないんですな。つまりは、なぜこんなんで仲間になるんだ? とか、なぜここで主人公がこうゆう行動をするのか? とかの性格設定がチープなんです。強引。
 RPGにとってかなりだいじな部分であるドラマが、キャラがたってなくて面白いはずがありません。キャラ固有のイベントが多いのですが、魅力は半減です。
 
 じゃあ、シナリオはどんな感じだい?
 よくわかりません。ストーリーは無理に文字で語っている部分が多く、ユーザーは理解に苦しみます。無理にストーリーを追わなくてはなりません。イベントはメインストーリーとなるものが大筋で用意されており、その他に好感度がいいキャラに発生する固有イベントをこなしていくって感じです。そのキャラ特有のイベントにより、キャラが語られているのですが、これもどこかで見た事があるんですな。見た事があるものだから、オチも読みやすい。いま2です。
  しかし、キャラ固有のイベントの多さは、他のゲーム以上です。ってゆうか、イベントの半分がキャラの固有イベントとストーリーには直接関係しないイベントです(つまりは、やらなくても可)。これは、珍しいですね、キャラを描くっていう意味では○。しかし、そんなには魅力的じゃあないのです。つまりは、どっかで見た事があるってゆうわけで……。まあ、そういうイベントを見つけていく楽しさ、っていうのはありますけどね。
 で、一番問題なのは、キャラのセリフまわしです。はっきりいって面白くない。キャラが、たってないから、そうなんですけど、強引なんですな。特に極め付けなのは、仲間になる動機、いくらなんでもチープすぎです。ヒロインのはまあいいとして、問題なのは他の仲間、今日始めてあった男に「仲間になってくれ」、っていわれて「はい」なんていうやつはそうはいないでしょう。いくら、イベントのあとだからって、「私もつれてって」なんていいませんよ、普通。もちろん、それなりに説得力があればいいんですけど、この話にはほとんどありません。それが、終わったあとでも、主軸となるストーリーでの主人公の行動のムカツキさときたら……。ランス君をみならえっちゅうの(笑)。
 それ以外にも、主人公はこういう時、「こういう行動をしなくてはならない」、っていうのがありますよね? たしかに、主人公はそういう行動をとらなくてはいけないですよ。でも、それなりの理由を、用意してくれなければダメですよね。えーと、わかりやすくいうと、「○○洞窟にいる××を倒してくれ」、とかいうイベントがありますよね? この時あなただったら「よし、いってくる」、っていいますか? 言わないでしょ? なにかしら見返りをもとめるか何かするでしょ? シナリオ最初の部分では、わりときちんとしていたことですが、後半はかなり強引ですね、主人公の行動。主人公の設定が、世界を旅している冒険者、っていうくらいですからね、もう少し金にうるさい男でもよかったのではないのでしょうか? (最初のうちは少し金にうるさい男だった)もし、製作サイドが「主人公は旅を続けていくうちに、正義感あふれる男へと成長したんだ」、とかいいはるならこっちも言います「人間の性格なんてそう簡単には変わりません」。仲間の固有イベントは盛りだくさんだけど(1人につき3〜4くらい)、主人公関連のイベントが無い(多分)ので、操っていて面白くないし……(個性がない)。
 んでもって主軸となるストーリーについてです。キャラ固有のイベントが多く、薄くなってしまってます。それに、面白くないです。ラストのオチは少し意外性がありましたが、これもどっかで見た事が……。こういったゲームの場合、製作時間、予算の関係上、ストーリーを絵で語るっていうことがあまりできませんよね? 勿論、絵の代わりに文章で語っていただいて結構です、おおいに結構。どっかのゲーム達みたいに無理にCGムービー出さなくても、文章で十分です。しかし、このゲームでは×。文章量が少なくて、どんなストーリーなのかよくわからんのです。RPGの場合、文章量を多くするとわずらわしい、ってのがありますよね? たしかに、長々と文章を読まされても困りますけどね。このゲームの場合、文章量が少ないってのに加えて、文章の質自体にも問題ありです。つまりは、ストーリーを理解するのが難しいってわけで……。
 ENDINGは仲間キャラ分ありますが、これが非常につまらない。感動の「か」の字もありません。矛盾している個所もあるし。まあ、ENDINGが面白いゲームなんて、そうはないですから、これについてはまあ、いいでしょう。(よくない)

 RPGはシステムも大事なのに……。
 18禁で多く見られる、AVGやSLGは、ある程度、シナリオでシステムをカバーできるのですが、RPGではそうはいきません。
 まずは、戦闘以外のシステムからです。
 まず、不弁なのはゲームの終了が、「システム画面からでないとできない」、ということ(多分そうだと思う)。WINDOW表示にできないのですな(多分)。つまりは右上にある×ボタンからは終了できないという……。戦闘中やイベント中に終了したいときは、どうすればいいのでしょうね? 次にセーブについて。町の中でしかセーブできないのは、まあいいとして3つ(多分)しかないのはどういうことです? ドラクエじゃないんだから……(笑)。RPGではきついっすよ。さらには、物価が高い。高すぎです。これも駄目ですね。
 フィールドの移動システムも×。詳しくは書きませんが、かなり不弁です。町から町にいくときに、いちいち歩かなくてはならないからです。「ルーラ」などのシステムがあれば良かったのですが……。遠い町へ行く時は、ほんとに不便です。
 あとはキャラの入れ替えね。基本的には主人公プラス3人の4人パーティーで、それ以外の仲間は待機するってシステムです。待機といっても酒場とかへ行くのではなく、パーティーとしては参加しているが戦闘には参加しないっていう「天地を喰らう(RPG版)」みたいなパターンです。入れ替えは移動中のみ……と。ちなみに、パーティーから外してもレベルUPはします。と、この辺については問題ないでしょう。私的には上で書きました通りキャラが多いのでは? とは思いましたけど……(4人で十分)。
 んで戦闘システムと戦闘についてね。
ごく普通のドラクエ型の戦闘方式です。キャラが攻撃する時やレベルアップ時に「やあっ!」とか「やったぜ」などの声がでます。まあ、なかなかよい工夫でしょう(よくある演出ですがね)。
 ですが、エンカウント高すぎです。移動スピードが少し早いからかもしれませんが、歩いていて10秒以内に敵がでます。いちいち倒していると、見事なまでにゲームバランスを崩してくれます(笑)。簡単すぎです。手応えがまるでありません。無論、ボスもくそ弱いです。技と魔法の種類が豊富なのはいいのですが、いつ使えばいいのかわかりません。
 それと、一回全滅しないと倒せない敵が多いのも×です。FF4とかで、多く使われたテクニックですが、こんなに頻繁につかっても効果はありませんよ。こっちの方が相手よりも全然強いのに、全滅しなければならない煩わしさは困ったもんです。

 ここからはホメよう(と思う)。グラフィックについて。
結構好きです、ハイ。これに惹かれてかったのですから当然ですな。会話時に各キャラに1ポーズしかないのは困ったチャンですが、それ以外は褒める個所でしょう。2Dの移動画面のチープさはWINのゲームだからってことで目をつぶります。まあ、それなりの奇麗さはありますし。そうそう、女の子モンスターもよく描けてます。全体的に奇麗です。
  うーん、文章量少ないですが、グラフィックは○っていうことで……。

 音楽はこういう風に思いました。
まあ、普通かな? オープニングと戦闘の曲がよかったくらいで、後の曲は標準か、それ以下ってとこでしょう。CD音源なのに、あまりCDって感じがしません。ゲームに勝つように作られてないのでしょうな。ゲームを引き立たせるように作られているという……。場面、場面にマッチさせようってのが多すぎて、曲自体に個性が感じられません。
あっ、ほとんど褒めてないや(笑)。

 Hシーンだね。
 好感度が上がっていくと(プレゼントを上げたり、戦闘に加えたり、キャラ固有イベントをクリアしたりすると上がる)Hさせてくれます(笑)。1キャラにつき2パターンくらいあり、CGの枚数で言うと2〜3枚(たしかこれくらい)で、これはまあ「少し、少ないかな」、程度ですが、問題はテキストです。
 そのキャラと一回めのHをするときと、それ以降のHをする時とでは、テキストに違いが無くてはならないのが普通なのですが、ほとんど違いがありません。数多くの矛盾点がこのゲームにはありますが、これに関してが一番矛盾しているでしょう。んでもって、それ自体は旨く書けているのかというと、そんなには、上手ではないのですな(文章量も少ないし)、これまた困ったものだ。なお、パーティーの仲間とのHシーンを見るには結構根気が必要です。ゲーム後半にならなければイベントが発生しません。仲間以外のキャラとのHシーンの場合では、今度は逆に、かなり強引です。何故こうも簡単に……?(18禁ゲーの特権さっ)

 総合的判断。
 「買うな」、です。クソゲーとまではいきませんが、面白くありません。あの雑誌で高評価だった理由がわかりません。
一応プレイ時間は15時間くらいでしょうか? 18禁ゲーとしては、まあ、こんなものでしょう。テキストさえしっかりしていれば、面白かったと思います。なんだかんだ言っても結構、しっかりとした作りにはなっていますからね(どの辺りか、って突っ込まれると返答に困るけど。プレイされた方はそう思うハズ。全体的にはしっかりしてます)。惜しかったゲームってとこです。当然RPG好きには満足できません。
 
 あと、私は修正CDをもらってはいません。すでに売ったからです。で修正CDって何かっていうと、このゲームにはいかなくてもいいダンジョンが、かなり多くあります(例のキャラ固有イベントとかで)。その中に「ダンジョンの中に入るとすぐに終了してしまう」、というバグがあったのです。多分、これメインの修正でしょう。よくは知らないですけど……。
 
 ってかなり辛口ですが、RPG好きの自分にとっては当然の評価なのでした。

平成10年11月30日 記