リフレインブルー




メーカー エルフ(WIN)
ジャンル  ノベル
値段 8800円

   


(C) エルフ



 ◎はじめに
 どうでもいいけど、レビュー書くの久しぶりだなぁ(笑) というか、エルフが新作を出すのも久しぶりだなぁ(笑) ってゆうか、臭作以来。
 んでもって、エルフ作品のレビューを書くのは初めて。そして、この作品を買った理由は、エルフ作品だから。これのみ。ソフトの選考理由が逃げに入ってるかもしれないけど、その辺は堪忍して頂戴。だって、冒険しても成功することって無いんだもん、この世界。もっとプロ意識を持ってね(いろいろな方々)。
 ちなみに、次回のエルフ作品(移植じゃない奴)は鬼作みたい。多分、買う(笑) でも、スペックが足りるかっていうのが非常に心配だなぁ。もうそろそろ、スペックの底上げが起きそうだし……。

 ◎ストーリー紹介
 今回はなし。
 というのも、この作品の場合、ストーリーのあらすじというか、登場キャラクター、主人公、舞台、ほと〜んどが伏せたまま発売されたので、ちょこっとストーリーを書いただけでもネタばらしになっちゃうと思ったから。
 ってか、ここまで事前情報を出さなかった作品ってのも、類を見ないなぁ。マニュアルを見ても、普通はキャラクター紹介くらいは書いてあるけど、それもなくただインストールマニュアルがあるだけだし、マニュアルの存在感も薄いし(笑) エルフのサイトには少しキャラ紹介があったけど、それを見てない人は本当に新鮮な気分でプレイできたと思う。
 事前情報なしってのも、なかなか良いものだと思った今日この頃。

 ◎キャラクター
 今までの18禁ゲーで全く見たことのないタイプの主人公。でも、そんなにいい意味ではない。
 まぁ、こういった感じの主人公を採用してきたというのは、それはそれで面白いけど、個人的にはそんなに好みではなかったかな。いろんな人に愛想振りまいてるだけのように、見えたり見えなかったり。その辺が、まぁ落ち着いてると言えばそうなんだけど、もっと個性的な感じでもよかったハズ。恋愛ドラマみたいだったよ。
 なんというか、温厚すぎてちょっと駄目だね、主人公。最初は、今までに見ないタイプだったから新鮮に感じたけどすぐにメッキが剥がれた。
 その他のキャラクターに関しては、なかなか良かったと思う。超個性的というのはいなかったけど、そんなのは引くだけでいない方が良いと私的には思うし。
 キャラ数が少ないから、というわけでもないだろうけど、キャラかぶりってのも無かったし。
 んでもって、キャラ数が少ない分だけあって、一人ひとりがキチンと描かれてる。
 それと、それぞれのキャラクターが、ちゃんと個性を持っていたので、性格的に分類できるというか、要するにキャラにメリハリがあるっていうこと。書き分けが、キチンとできている点は好評価。良かった。
 キャラクターに関してはGOOD。

 ◎シナリオ
 含みを持たせてあるが、あまり魅力を持たないテキスト。読んでいても、面白くないというか、グイグイと読み手を引きつけるものがない。まぁ、かなり辛めなことを書いていると自分自身でも思うけど、そう感じたんだもん(笑) あんまし先が気にならなかったし(最後除く)。
 でも、シナリオの練り込み具合は申し分ない。というか半端じゃない。相当な時間をかけて構想し、組み立てていかないと絶対に書けないシナリオ。この辺はさすがエルフ。
 一見、平凡に見えなくもない展開でも、そこには微妙な伏線が張られており、あとになって面白さが増す。でも、それまでが退屈。
 でもまぁ、含みを持たせてあるという点が、他の類似作品との大きな違い。
 が、それも既製の作品の影響を受けてるなぁ、ととれなくもない。というよりも、絶対に影響受けてる。ONEとかYU−NOとかTO HEARTとかその辺の作品の影響をかなり。その辺が気になったところ。
 まぁ、面白い話だったのは確かだったし、そんじょそこらのヘボ作品よりかは、全然、絶対に、超絶に、良いのも確か。影響を受けてるとは感じたけど、パクったとは思ってないし。つまり、許容範囲内。むしろ、それらの作品を吸収して良い方向にアレンジしてあると思った。
 そんでもって、この作品はプレイしていて、ホントにいろんな言葉が頭に浮かんでくる。それは、海であったり、青であったり、花であったり、空であったり、黄昏であったり、死であったり、夢であったり、愛であったり、夏であったり、山であったり、蝉であったり、儚いであったり、別れであったり、旅であったり、砂浜であったり、絵であったり、思い出であったり、七夕であったり、星であったり、永遠であったり。その他にも沢山のフレーズが頭の中に響いてくる。これがなんとも心地良い(なんか、F通のレビューみたい)。
 テキストが綺麗というか、丁寧なんだよね、要するに。こういった感じは、他のゲームでは見られなかったというか、この作品独特の雰囲気がかもしでており非常に良い。こんなに綺麗だと、エロゲー向きのシナリオじゃないとも、言えなくもないが。

 ◎システム
 Pentium133MHz(推奨166MHz異常)、メモリ32MB以上(推奨48MB以上)、CD−ROMドライブ8倍速以上、640×480ドット、Full ColorまたはTrue Colorの表示が可能なディスプレイ。DirectX6,1以降、PCM音源が再生可能な音源カード、ハードディスク空き容量400MB以上(フルインストールで655MB以上)。
 動作に問題なし。バグもなし。完璧。さすがエルフ。
 はてさて、ゲームの方のシステムだけど、まぁ要するにビジュアルノベルのこと。マニュアル等には「ノベルゲーム」と書いてあるだけで、ビジュアルノベルとは一言も書いてないんだけどサ(まぁ、リーフに商標権があるからね)。
 目新しさというのは全くなし。既製のビジュアルノベル作品をエルフ風にアレンジして多少は操作性が良くはなっているけど、それでも何かエルフらしい要素がほしかったというのが本音。セーブ数が6個。ちょっと少ない。
 ちなみに「朗読モード」、なるクリックの必要すらなくなるシステムがあったけど、これは自慰用なのだろうか?(笑)
 あと忘れてはいけないのが、フルスクリーン仕様だということ。でも、これはわざとそうしたのだと思う、演出として。ウインドウモードではなく、フルスクリーンでプレイしてもらいたいという制作側の意図。成功していると思うぞよ(笑)。「これはフルスクリーンで見た方が確かにいいな」、と思うシーンがちらほらあったし。
 なお、シナリオ回想、既読メッセージスキップとかは普通に装備。
 そして、この作品で使われているインターフェースは、擬似マルチエンド。マルチエンドだと思わせつつ、大体の展開は制作者の意図した通りに進むというナイスなシステム。永遠の都では、あからさまに展開が決まっていたけど、この作品ではそれを隠している。
 また、このシステムによって、2、3キャラクリアしたらそれで終わりではなく、最後までプレイがすんなり行くようにもなっている。GOOD。
 あと、難易度がちょっと高め。理不尽とまではいかないけど、すんなりクリアとはいかない。でも、それがかえってゲーム性を増す結果になっているので、その辺は良いところだったりする。良く考えれば、クリアできるくらいのちょうど良い難易度。一番最初の選択肢が最後の方で関わっているといった意地悪さはない。

 ◎絵
 あえて量産しなかった描き込まれたCGの数々。CGモードで閲覧できるCG数は100枚満たないということでちょっと拍子抜けがしたんだけど、一枚一枚が、本当にめちゃ綺麗なので文句はなし。
 というか、こういう攻め方もあるのか! って思ったくらい。枚数が多けりゃいいってもんじゃないってこと。
 原画は下級生でお馴染みの門井亜矢さん。目元がきつい以外は、私的には好みな絵柄。
 CGは、ホントに綺麗だった。特に背景。海の透明感はマジに凄い。必見。本当に手が込んでる。

 ◎音楽とか
 全28曲のCD−DA。なんとびっくりのCD−DA。プレイしていて違和感を感じたのでCDプレイヤーで再生してみたら判明(笑)
 でも、イマイチ。それに、後半での選曲がちょっとヤバイ。もう少し良い選曲だったら、もっと盛り上がったハズなのに、その辺がもったいなかった。
 一曲一曲がBGMに徹しちゃってて、もう少しパンチ力があればなぁと思った。まぁ、曲数はそこそこあったけど。
 それに反して効果音の類は凄い。蝉の音、波の音、雨の音、その他の音、全部が全部ばっちり決まっていて見事。この辺は、かなりのこだわりを感じた。

 ◎音声
 255MBしか容量がない割に、セリフ量が多かったこと、そして、再生にFraunhofer IIS MPEG Layer-3 Codecが必要だったことからMP3だと思われる。
 もちろん、フルボイス。ちなみに、主人公も喋る。最初の方は、目新しい感じがして主人公ボイス推奨だったけど、プレイしていくうちにウザったく思っちゃった(笑)。でも、主人公ボイスだけ消すこととか可能なので、別に問題なし。
 演技はゲロうま。さすが大手。
 音声演出は、さすがに慣れているだけあって良かった。今まで、容量喰いだった、音声ファイルをどうにかしたっていう点も良かった。

 ◎エロシーン
 エロい。エルフということで期待感は希薄だったけど、十分満足でけた。CGは例のモザイクなしの奴だけど、文章で読ませてくれるので問題なし。というか、ひとつのエロシーンにつき相当な量のテキストが用意されており、かなりの人が満足できるレベルに仕上がっている。シチュエーションも様々で、良くもまぁネタが出てくるなぁと感じた。
 まぁ、エロシーンに男の絵がないとか、モザイクが必要ない仕様になっているとかは、好みの問題ということで。
 私的には両方とも欲しい派だったりするのだが(笑)。
 


 通常シーン。グラフィックはメチャ綺麗で、ついにここまで来たかというほどのレベル。システム的には既存の作品と類似。



 Hシーン。音声付きなのでエロさは増す。もともと文章が長く読ませてくれるのでそれででもエロさが増す。でも、主人公ボイスをONにするとちょっと萎える(笑)

 ◎総評
 さすがに、時間をかけて作っただけのことはある(というか、かけすぎ)。でも、超大作ではなかった。
 プレイ時間は15時間くらい。今年の18禁ゲームの中でもベスト3に入る出来だと思う。普通にもお勧めできるし、Hゲー初心者にもお勧めできる。
 客観的に見て、エロい、割と長く楽しめる、ストーリーの出来が良い、と3拍子揃っているので興味ある方はプレイしてみて損はなし。堅く堅実に楽しめる一本。
 パッケージが本みたくなっており、ページがめくれたりして楽しめる、といった遊び心も良い。それに、門井さんのイラストも載ってたりする。門井さんファンにも勿論お勧め。
 でも、私にとっての「心の殿堂入り」、を果たすほどの作品ではなかった。



平成11年12日9日 記