こみっくパーティー



メーカー  リーフ
ジャンル  SLG
値段 8800円

   
(C) Leaf



 はじめに。
 F&Cから、スタッフが移籍してきて、その他のスタッフも新規に入ってきて、リーフ東京開発室で作られたのが本作品。F&C、もしくはPiaキャロットへようこそ! 系のニオイがプンプンするので、かつてのリーフ(傷とか、雫とか)が好きな方には、幻滅してしまったものがあったかもしんない。
 To Heart以降、ライト系へシフトしてしまったリーフだけど、この作品によって、それが固定されちゃったかなぁ……と思った。

 ほいみん的ストーリー紹介(笑)。
 主人公、千堂和樹は第一志望であった美大に落ちてしまい、私大へと入学することになった。その大学には、和樹と同じ高校であった高瀬 瑞希九品仏 大志といった面々も一緒だった。和樹は思った。「このまま、平凡な大学生活で良いのだろうか?」 いいや、否。和樹はなにか他とは違うことしたいと思っていた。そんな和樹をそそのかしたのが、大志であった。「おまえは、同人誌を書け!」 和樹は、そんな大志のセリフに興味を持ってしまう。一方の瑞希は同人誌などという、オタクな世界に和樹を引き込ませない為にいろいろと画策する。同じ高校を3年間通った元クラスメートとして。「和樹。なに言ってるのよ。オタクなんて人生の裏街道まっしぐらじゃない 社会復帰できなくなるのよっ!」、プレイヤーにいきなりケンカを売る瑞希。
 同人誌の即売会会場(こみっくパーティー)へとやってきた和樹。そこで、さまざまな人物と出会う。スタッフの牧村 南さん。関西出身の同人作家、猪名川 由宇。売れっ子同人作家 大庭 詠美……。
 そのこみパをへて、和樹はマンガを書く事を決心する。だが、瑞希はなんとかして、それをやめさせようと努力するのであった。しかし、ミイラとりがミイラになるという言葉もあり――。

 キャラクター。
 主人公――まあ、そこそこだと思う。最初は、ときめきメモリアル系の意志をもたない? 主人公っぽく感じたけど、そんなこともなくそれなりの自己主張をもっていた。でも、基本的には、あたりさわりのないプレイヤーが感情移入しやすいような感じのキャラになっていて、その辺りもまあ良いと思う。しかし、主人公の顔CGがかなりの美形なので、それを見た瞬間、全国のプレイヤーはきっとこう思うハズ「こ、こいつは俺じゃねぇ(笑)」 
 ヒロイン達(7人+2人)に関しては、まあさまざまなキャラがそろって良かったと思う。明るいキャラ、おとなしめのキャラ、普通のキャラ……。でも、Kanonばりの特徴あるキャラっていうのはなし。が、萌え属性をもっている方は間違いなく気に入るだろうなぁ(^^;
 私的にはヒロイン数が多めというところに好感がもてた。以前、To Heartでは9人だったヒロインが白バムでは6人に減っちゃったからねぇ……。まあ、数多けりゃいいっていうもんじゃないけど――。
 しかし、このゲームでキャラに関してと言われると、どうしても主人公の友達である、九品仏 大志のことが浮かんでしまう(^^; なんていうか、キャラ濃すぎ(^^; 大体、電話に出た時に「何者だ? 我輩へのホットラインへと繋ぐのは?」、なんていう奴がこの世の中に存在するのだろーか(笑) コイツの存在は、かなり良かったと思う。

 シナリオはこう思った。
 まあ、こんなもんかな? っていう感じ。可もなく不可もなく……。雫からのリーフは、感動系のシナリオが多かったけど、このゲームでは感動の要素が少なかった。多少はホロリとするシーンとかあったけど、To Heart、痕、白バムなんかに比べるとそのレベルはガクっと落ちてしまうと思う。
 まあ、今まで感動系でやってきたので、方向性を変えたという意味では良かったのかもしんないけど、そんなに印象深いシナリオだとは思えなかった。まあ、悪い出来っていう意味ではないんだけどね……。そこそこ、良かったとは思うし。でも、心に残るとか、そういう要素が欲しかったかなぁ……。
 作品の舞台が「同人」ということで、そっち方面のことも結構描かれているんだけど、同人系に興味がない私としては、きちんと鮮明に描かれていたかどうかっていうのは不明(^^;; そういうのに、行ったことないしね。 でも、同人世界についての描写は見ていて面白かったと思う。でも、マニアは同じLDとか本を3つも4つも買うっていうのは、本当なのかねぇ……(笑)。鑑賞用とか、保存用とか(爆)。
 例によって、マルチシナリオということで、9名分のシナリオが楽しめるんだけど、キャラによっては、攻略に癖があるものがあるので、その辺が難しいかもしんない。バッドエンドとか出ちゃうとやる気無くしちゃうかも……。でも、多少のランダム要素を含ませてあったのは良かったと思う。パターン化されているよりは、ゲームっていう感じするからね。攻略は面倒になるだろーけど(^^;
 ゲーム内の1プレイの期間が1年間と少し長めなのは、一長一短だと思う。個人的には、ちょうど良かったと思うんだけど、客観的に見ると、やっぱり1プレイの時間は長いと思う(ファーストプレイ6時間くらい、それ以降も3〜4時間くらい)。長くても、全然別のことをやるのなら、良いと思うんだけど、同じことの繰り返しをする場合が多いからねぇ……。しかし、シナリオ的には、1年間かけて、恋を実らせるということで、ごく自然に恋愛を描くことができていると思った。To Heartみたいな強引な感じもほとんどなかったし(^^; この自然さっていうのは、評価したいところだと思う。

 システム。
 Pentium100MHz(166MHz以上推奨)必要メモリ32MB(64MB以上推奨)、256色以上。かなり、軽めで良い感じ(^^; 256色モードにしていないと、起動した時に、いちいち「256色モードだと快適にプレイできます」、のダイアログが出るのはウザかったけど(笑)。
 プログラムでは、初回版のバージョン1.0にはバグがあって、結構大騒ぎになったっぽいけど、私の環境では普通に動いたので(一回だけ、へんなのになったけど(^^;)まあ良かったと思う。
 会話シーンなんかも、システムももはや完成されており、シナリオ回想、既読メッセージスキップ、その他の機能もついており、特に気になるような問題はなし。
 ゲームのシステムとしては、Piaキャロットの漫画バージョンっていう形容があちこちでされているみたいだけど、ほぼそんな感じだと思う。各パラメーターをあげて、その合間に女の子との好感度をあげていくっていう流れもね。
 シュミレーション部分については、良くできていると思う。単純な作りだけど、パラメーターを上げていく過程は楽しいし、実際に同人誌が売れるともっと楽しい。が、さすがに9回目のプレイともなると飽きがきちゃうっていうのは、あると思う。コツがわかりきってしまっているので、単純作業になっちゃうっていうのがあった。でも、しっかりとした出来だったってのは確か。シュミレーション部分に飽きが来たのは、8回目のプレイくらいだったと思うし。
 このシュミレーション部分は、長きにわたるプレイを飽きさせない要因になっていて(シナリオを追いかけていくだけの、ゲームだと9回プレイする前に飽きちゃうんじゃないかな?)なおかつ、ゲーム性を高める要因にもなっていてGoodだったと思う。

 絵、CG、原画とか。
 今までのリーフの方とは違う、F&Cよりやってきた甘露樹さんとみつみ美里さんが原画。なんていうか、原画はめちゃ好みなんだけど、F&C時代と絵柄がまるっきり同じなので、マンネリを感じてしまうというかなんというか……。まあ、とてもうまいんだけどね。
 CGの塗りも奇麗で、いい仕事してますねぇ、といったところ。
 256色のくせに、そこいらのフルカラーよりも奇麗なんだもんなぁ……。他のメーカーがかわいそうになってくる(笑)。

 声。
 リーフ初の一部音声仕様(一部といっても、容量は500mb以上)、ということで聞いてみたんだけど、やっぱりうまいねぇ……(笑)。スタッフロールに名前が記されていなかったので、声優名とかはわからないけど、そんじょそこらのアニメ声優よりは全然上手だと思う。
 かなり力を入れて、キャスティングしたり、録音したりしたんだろーけど、リーフが、そのことをあまり表にださなかったっていうのは、結構好感が持てた(^^;
 キャラの雰囲気に、声がばっちり合っていたと思うし、声を入れたのは正解だったと思った。

 音楽。
 痕>To Heart>雫>白バム>こみパ っていう感じ。音声入ってるのに、CD−DA仕様にしたっていうのは良かったと思うけど(その分、声を聞くにはフルインストール650mbを必要とせねばならなくなったけど)、そんなによい曲達だとは思わなかったかなぁ……。全部で、22曲(+おまけ1曲)くらいだったけど、印象に残っているのはその内の数曲。でも、まあそんなに悪いっていうわけでもないんだけど、今までのリーフ音楽と比べるとパンチ力にかけるものがあるっていうのは確かだと思う。
 でもって、ボーカル曲がOPとEDに1曲づつの合計2曲。こいつの出来は、なかなか良かったと思う。でも、個人的にはTo Heartのボーカル曲、2曲の方が、上だったかなぁって思った(笑)。

 Hシーン。
 F&C、Kanonばりの希薄さかと思っていたんだけど、そこまではいかなかった(笑)。各キャラに対して、枚数は3枚程度なんだけど、CGの出来は見事としかいいようないね(笑)。マジで相当に奇麗だと思う。例によって、辿りつくまでに相当な労力が必要とするけど(^^;
 んでもって、まあまあ、Hになっていると思う。枚数が少ないので、文章で説明しているっていう感もあったけど、まあ良かったんじゃないかな……。なにせ、ほとんど期待していなかったんで(^^; それに声が入ることで、H度はさらにアップしていると思う。
 HCGに男の身体がないのは、賛否両論か?(笑) 個人的には、あった方がよいと思う(^^;



 通常の会話シーン。まあ、ごく普通のなんの変哲もない作りだと思う(^^;;。ベタといえば、ベタ。普通と言えば普通……かな。絵はめちゃ奇麗。これが256色なんて絶対ウソだ(ぉぃ



 Hシーン。思ったよりもHだったけど、やっぱり希薄だと思う。声が入っているので、それがせめてもの救いかな?

 総評、その他。
 OPの曲にマッチしていた、オープニングの出来もよかったと思う。テンポもよかったしね。パソゲーで久々に良い感じのオープニングを見たっていう感じ(^^;
 主人公は、同人に興味あるけど、実際にことは知らない。ヒロイン瑞希は、同人なんか、オタクで馬鹿にしている。主人公の友達、大志は同人誌の世界を極めている。この3人をうまく利用することによって、同人誌世界とか、おたく世界みたいなものがよく描かれていたことは確かなんだけど、このノリについてこられるかっていうのは、あると思う。正直、私的には少し引いてしまうものがあったしね……。
 私的に思ったのは「うける人には、うけるんだろーなー」、っていうこと。あえて書かないけど、ターゲットを決めこんでいるというか、なんというか。
 まあ、プレイし終わった感想としては、素直に面白かったんだけどね。良く出来てるし。
 この作品によって、リーフは新たなるファンを獲得するとともに、かつてのファンを手放すのであった……(笑)。
 いいや、否。かつてのリーフ色は、大阪開発室の方に期待しよ(爆)。


平成11年8月8日 記