DiaboLiQuE




メーカー アリスソフト(WIN)
ジャンル  AVG
値段 7500円

   

デアボリカ タイトル
(C) アリスソフト



 う〜ん。
 最近、面白いゲームをやっていない……。
 ってか、18禁ゲームから少し離れていたっていう感じ。理由は、まあいろいろなんだけど離れてたねぇ……。
 がしかし、なんとなく18禁ゲームをやりたくなる衝動にかられ買ってきたのが本作。
 評判良いしね。
 アリスソフトの評判の良い作品で、まだ未プレイだったし。

 でもって。
 良かったねぇ……。やはり評判通りの出来っていう感じ。プレイ後に心に残る作品だし、いろいろと影響も与えてくれた。いままで未プレイだったのが、悔やまれるくらい。
 アンビヴァレンツも良かったけど、こちらも相当Good。

 ストーリー。
 同族殺しの異名をとる異端のロードデアボリカ、アズライト(主人公)。彼は、人間達を苦しめるデアボリカや凶(マガキと読む)を殺す為の旅を続けていた。そして、その旅の途中に立ち寄った街で、レティシアと出会う……。

 キャラクター。
 驚いたのは数の多さ。正確な数は数えてないけど、少なくとも50人以上はいたと思う。私の知っているアリスゲームの中では、鬼畜王ランスの次にキャラ数が多かった。
 んでもって、どのキャラもGood。キャラ数が多いと、キャラ自体の存在が希薄になる事が多いが今作では、そんな事はなかった。
 でもって主人公。この主人公の出来がまた良い。う〜ん、なんていうか今迄に無いタイプだった。なんつうか、私が褒めるというか好評価をだす主人公のタイプとして、『自己主張の強い』っつのが多かったんだけど、今作ではちと違った。
 やさしくて、穏やかで、争い事を好まず……。というのは、私的には絶対に褒めないタイプの主人公なんだけど、デアボリカをプレイして思ったのは、そういうのも、すべて描き方次第なんだな、という事。
 主人公の性格は、大雑把に言うと上記の通り(まあ、若干は違うが)。私がこういった主人公の時にいつも感じるのは、イライラ感。とにかく見ていてイライラする事が多い。『なんで、こうしないの??』、みたいなね。しかし、デアボリカでは、見ていてイライラするっていう事はまったくなかった。こういったタイプの主人公を、上手に描けるっていうのはホントに凄い。がしかし、18禁向けの主人公ではなかったのは確か(^^;。まあ、その変はまた後で。
 でもって、他のキャラクターに関しても文句なし。キャラ数多かったけど、どのキャラもそれなりの意味が込められていたし……。

 シナリオ。
 5話構成で、1話毎に舞台が変わるっていう形式。各話とも、良く練られており問題なし……。どの話も面白いし、全体を通してみての意味があった。
 良いAVG……。ONEEVE、DESIREなどをクリアした時に、感じられた『心に響く』っていうのがデアボリカでもあった。間違いなくデアボリカは面白い。
 基本的に本編で描いていたのは、主人公アズライト。この主人公を、それぞれの話でいろいろな角度から描いていた。
 全編を通して「アズライト」という主人公の成長みたいなモンをテーマにしていたのかな? 多分、そうだと思う。デアボリカでは、いろいろな要素があり、設定があり、キャラクターがあり、設定があったが、本編で描いていたのは「アズライト」だったと思った。
 多分、この主人公を描くのは相当大変だったと思う。精神的に強いようで弱く、また温厚、争いを好まず……。そんな感じの主人公である為、描き方によってはまったく面白くない作品になってしまったハズ。私自身も、そういう感じの主人公は見ていて面白くなく、また今迄みてきた作品でも面白い作品はなかった(上記の通り)。がしかし、この作品では、そんな事はない。この辺は、ライター(とり女史)の才能なんだろうなぁ……。
 なんていうか、描き方がうまいんだよねぇ……。虐待シーンにしても、思わず目を瞑りたくなるシーンでも、なんか他の作品とは違う。見ていて、イライラする事がまるでなかった。これは凄い事だと思う。通常の場合、主人公がいたぶられているシーンなんかを見ると気分が悪くなるんだけど、この作品ではそういう事がなかった。勿論、描き方がヘタクソで、残虐性が伝わらなかった、っつうわけではないよ(^^;。
 んでもって、抜群の世界観。
 西部劇にでも、登場しそうな、そんな感じの世界観。勿論、それ(西部劇)とはまた、違う感じなんだけど、文字で書くのは難しいかな? 各話ごとに、違う土地での話になるけど共通性はもちろんあった。
 やっぱ世界観が良いと、ゲームが締まるよね。わけのわからない世界観だと、いいたい事が理解できないし。
 AVGっていうジャンルの場合、シナリオが命。シナリオの評価=ゲーム自体の評価っていう場合が多い、って以前どこかに書いたけど、この作品のシナリオはホントにGood(^^;。良いゲームでも、クリアしたときに「消化不良(説明不足)」、みたいな事をよく感じるけど、この作品ではそんな事なかった。これも、凄いことだと思う。複雑なストーリー、絡み合った謎、キャラクター達。これらをキチンをまとめあげている事が凄い。近年、多くみられる(ってか流行っているのかな?)「謎を残したまま終わらせるパターン」、に喝を入れてもらいたいのは確か(^^。

 システム面。
 例によって、System3.5で動作しており、Pentium100MHz以上、ハイカラー以上、メモリ16M以上、ハードディスク容量は、フルインストールで、150MBくらい、通常だと100MBほど。HDD容量は、今迄のアリス作品で一番喰ってるね(^^;。まあ、CG枚数がかなり多いっていう事なんだけど。でも、他のソフトメーカーに比べるとなんと良心的なスペックなんだろう(^^;。
 ゲーム内のシステムについては、ごく普通のAVGそのまま。コマンド総当たりっていう奴のことね。でも、こういったゲームの場合、システム面は必要最小限の事が出来ればそれで良いと思っているので別に問題はなし――。CGモード、音楽モードも、もちろんセット。メッセージ送り、画面のビットマップ保存機能はSystem3.5の標準機能。
 最近のゲームをプレイしていると思うんだけど、文字のレスポンスがやたらと遅い事が多い。これは、ユーザーにじっくり文字を読ませたいのか、それともプログラムがヘボイのか? とかく、クリックしてから文字が表記されるまでの時間がやたらとかかる事が多いんだけど、今作ではそんな事は全然なし――。とってもレスポンスが速いので快適プレイ(^^;。システム面については、AVGとしては良い方だと思う。まあ、何か特筆すべき機能でもあれば良かったのかもしれないけど……。ま、メインはシナリオという事と、開発期間が短かったっぽいので、そこまでは言わないけど(^^;。

 絵。CG。
 CGの枚数が相当多い。数えてはいないけど、相当多かったので驚き(^^; どうもアリス作品というとCGの存在が希薄っていうイメージなんだけど(例外アリ)、デアボリカではモンクなし。
 キャラの立ち絵(スプライトCG)のパターン数もかなりあり、顔CGのパターンも相当な数があった。もちろん、640×480サイズの一枚絵の数もかなりの数。これはかなりGood。でもって、一枚絵2枚分のサイズのCGもあり(スクロールして表示させる奴ね)。クオリティも相当高い。
 原画は織音氏。
 織音氏というと、なんか魔王ケイブリスのイメージがあったりして……(^^;。なんか、他の原画マンの方とは、根本的に絵柄が違うっていう感じ。この辺は好みによるけど、私的には満足。がしかし、この絵の魅力はプレイしてみたいとわからないと思う。
 この項目については、まったくの隙なしっていう感じ。中には一瞬しか表示されない絵もあるのに、がんばって描いてるなぁ……。(尊敬)

 Hシーン云々。
 さっきは、絵について褒めたけんど、Hシーンについては……×。なんかエロくない……(涙)。う〜ん、ワザとエロくないように描いてるのかな?? なんか、Hゲーをやっているっていう感じがしなかった。HなCGがでるシーンについては、そこそこあったんだけど……(う〜ん)。
 主人公の性格も……ね。さすがに、この主人公でHシーン盛りだくさんといくわけにはいかなかったっぽい。こう考えると、この主人公も駄目なのかも(^^;

 音楽。
 例によって、アリスソフト伝統のCD−DA。20曲。
 でもって、最初に音楽を聴いたときに思った事は「なんて自己主張の強い音楽なのだろう……」、ということ。とかく、目立っているんだよなぁ……(^^; 通常、AVGの音楽ってBGMに徹していたり、何回聴いても飽きないような感じに仕上げられている事が多いけど、デアボリカでは存在感ありまくり(^^; でも、私的にはそういうの好きだからいいや(笑)。アリスソフトのAVGといえば、他にはアンビヴァレンツなんかがあるけど、そういえば、アンビの音楽もかなり自己主張強かったよなぁ……。でも、こういう試みっていうのは大歓迎♪ 成功してるって思ってるし。まあ、曲数は少ないけど。

デアボリカ 通常シーン

 普通のシーン。かなり奇麗。でもって、枚数もかなり多かったと思う。スプライトの絵も顔の絵もとにかく枚数が多かった。

デアボリカ Hシーン

 かなり希薄なHシーン(^^;。物語の性質上、あと主人公の性格上、Hシーンを盛りだくさんにするのには、無理があったっぽい。

 総評さん。
 面白かった、以上。
 ……。
 と、いきたいところだけんど、それだと非難されるので(^^;いくつか書くでやんす。
 このゲームが面白いかっていえば、間違いなく面白いって言うけど、こういうHシーンが希薄なゲームが流行ってしまったら……という思いがあるのも確か(もう流行ってるか)。リーフなんか、いい例かな? To Heartの成功の次に出した作品のHシーンの希薄さといったら……(^^;
 巷では、面白いゲームには、Hシーンなんか必要なくなってきている、とかなんとか言われているけど、私はそうは思わない。To Heartなどは「Hシーンが無いほうが面白い」、とか言われてPS版だしたけど、結局はあんまり売れなかったし……(10数万本くらい?)。
 山手線を広告で占領したり、その他にも広告しまくった結果で、10数万程度っていうのは、やっぱり失敗だと思う。
 これは、やはりHシーンがないと……、という思いが出ている結果だと思った。
 と、話がずれたけど、要はデアボリカに対しての思いが複雑だっていう事かな? 相当面白かったし、人にも勧められる作品だけど……。



平成11年5日17日 記