鬼畜王ランス アリスソフト/SLG/7500円/1999年1月14日発売)
◎はじめに

鬼畜王パッケージ アリスの館456に収録されていたランスシリーズ、それを3までプレイした私ですが、その後必然的に「ランス4」と、この「鬼畜王ランス」をやりたくなったわけです。アリスの館456内でも、Web上でも、他の雑誌でも異様なほどの高評価。しかし、田舎に住んでいる私は、なかなか販売している店が見つからなかったわけです。
 そしてある日のことでした。行きつけのゲーム店へ行くと「鬼畜王ランス」が売っているではありませんか(笑)! しかも、なんだかおまけまでついている!(全然知らなかったのです)気が付くと、「鬼畜王ランス」とその横に置いてあった「ランス4」を持ってレジへ……(笑)。
今まで期待にこたえてくれたゲームなんてありませんでした(FF7、Lost oneなどいっぱい)。鬼畜王ランスはどうなのか? 人々の言うとうり面白いのか? それともただのガセなのか? いったいどっちなんだ?
 すいませんでした。アリスソフトさま。むちゃくちゃ面白いです。期待以上です。一生忠誠を誓います。
RPG系(今作はSLGだがRPGに近い)にめちゃめちゃ辛い私が、ここまでいうことははっきりいってありません。これを読んでいる人で、未プレイの方(いないとは思いますが)は今すぐプレイされたし。今世紀中に、この作品よりおもしろい物に出会うことはもうないかもしれません。面白すぎます。
◎ストーリー紹介

◎キャラクター

 感情移入が半端じゃありません。たとえると「ファイアーエムブレム」、のような感じなのですが、実際の感情移入度はそれ以上です。味方キャラが死ぬと、必ずリセットしたくなります。ってか、リセットします。
 そんでもって、登場人物がめちゃくちゃ多いです。ざっと数えてみても、150人以上はいます。まあ、戦略SLGというジャンルなので必然的にキャラ数が多くなるのですが、一人一人にドラマがあるのです。他のSLGのように、数字が支配するだけのキャラではなく、キャラクター全員に血が通っており、きちんとした個性をもっているのです。それに、一人一人の性格やエピソードが非常に良く出来ていて面白い。飽きません。隠れキャラを含めるといったいどれくらいの人数になるのでしょう? そう、非常に多いのです。2〜3回くらいのクリアでは、お目にかかれないキャラも数多くいます。捜しがいがあるのです。
 そして、主人公です。今更書くのもしょうがないくらいなのですが、ランス君です。己の野望のためなら手段を選ばない、他のゲームだったら間違えなく敵キャラ。作品内での、行動もよくある正義などというものではなく、鬼畜そのものです。他のゲームの主人公であったならば、100%しないことも平気でします。その行動は(Hな事という以外)予想もつきませんし、飽きることもありません。しかし、一応は主人公。主人公であるからには、それらしい行動もしたりします。ですが、その行動すべてが、己の信念に基づいて行われているのです。無理矢理ゲーム進行に添うために行動させられている、ということがないのです。良く書けています。
 他のキャラも、ランス君に負けないくらい個性的なのがそろっています。数が多すぎると、大味になりやすい傾向にある性格的要素ですが、とてもよく練られています。文句なしです。
◎シナリオ

 このゲーム、ぱっと見では、「信長の野望」、「三国志」系のように見えがちなのですが、根本的に大きな違いがあります。それが、ストーリーです。上記の作品には、ストーリーというものは基本的には存在しません。しかし、この作品では、きちんとしたストーリーが存在するのです。しかも、ランス君の国以外での地域のストーリーも、用意されており、「どこそこの国では、今こんなことが起きている」、などといったこともわかるのです。また、このストーリー自体も、そんじょそこらのRPGとは比べ物にならないほど良い出来です。グラフィック、システム重視のコンシューマー界に喝をいれてほしいものです。
 また、その内容も笑いあり、涙あり、感動あり、と、とてもバラエティよく仕上がっています。以外性というか、プレイヤーの行動次第で、いろいろな展開をみせるのも特長的です。すなわち、プレイヤーの行動次第で、次に何が始まるのか、といったことが変わってきます。予想もつかないような展開になるのもまたグッドです。もし、○○が××だったら……のようなパラレルワールド的な展開です。1回のプレイでは半分くらいしか、その内容を知る事はできないでしょう。それだけ、盛りだくさんということです。とにかく、良くできています。
 そうそう。私が作品のストーリー(ファンタジー系の場合)を評価するときは、意外性というのを重視しています。この作品まったく、予想していなかった展開になります(ちと大袈裟か)。こんなにも、私の脳を刺激した作品は久しぶりです。いやはや素晴らしいです。
 自由度が非常に高いのも特長的です。RPG(この作品はSLGだが、ほとんどRPGといってよい)の作品の多くが、一本道のストーリーを辿ってゆく、という形式ですが、今作品は非常に自由度が高いのです。自由度が高いというと「どこに行けばよいのか、わからない」、「キャラに個性がない」などといったゲームに思われがちなのですが、全然そんなことはないです。キャラが非常に魅力的なのはすでに書きましたが、「どこに行けばよいのかわからない」、などといったこともないのです。プレイヤーが思ったこと、そのままに行動することができます。どこにいってもよいのです。
 そして、なによりもすごいのが、イベントの多さです。上に書いたことと繋がりますが、プレイヤーの選択しだいで、ほんとに膨大な数のイベントを体験できます。そのイベント達も非常に面白く、練られているので捜しがいがあります。
◎システム

■必要環境■
OS:Windows95
CPU:Pentium100MHz以上
メモリ:16MB以上
解像度:640*480,256色以上
HDD:60MB以上
CD-ROM:1倍速以上
サウンド:CD-DA
 いわゆる「信長の野望」的な構成なのですが、初心者でも10分ほど理解できる親切設計になってます。国から国へのマップ移動のやり方も、すげえ簡単なマウス操作で、全然苦になりません。戦略SLGといっても非常にシンプルな構成で、とっつきもよく初心者でも安心してプレイできます。しかし、なぞ解きが簡単というわけでは、ありません。最近のRPGに多くは非常に簡単で誰でもクリアできてしまう、というものが多いですが、この作品はなかなかどうして、手応えというものがありました。「解く喜び」を感じさせてくれます。
 この作品は主人公であるランスが、王様になり世界を統一するという話です。王様というからには、それなりにやらなければならないことが、たくさんあるのかというと、不必要な項目はすべて削除されているので安心です。他の戦略SLGのように数字に、ふりまわされることもありません。非常にとっつきやすいです。
 おおまかなシステムは、自国を操作した後、COMが敵国を操作してそれを交互に繰り返す、という、いわゆるターン性です。まあ、この辺りは普通のSLGと変わりません。
鬼畜王戦闘絵  んでもって戦闘のシステム。これが非常に良く出来てます。なによりもテンポがいい。サクサクサクサク進みます。こんなにも気分よく進められて、飽きない戦闘のシステムはそうはありません。作戦を実行できたり、(戦闘前に会話があるのですが)、戦うキャラのパターンによっていろいろな、言葉が用意されているのも○です。広い場所で戦う場合と、狭い場所で戦う時の差を、表現しているのも、戦闘をもりあげるひとつの要因となっています。ただ、兵士数が多い奴が勝つのではなく、キャラによっていろいろな特性をもうけ、個性をだしているのも、面白いです。また、アイテムの類も用意されており、それらを収集するということで、コレクターゲーマーにもお勧めです。また、戦闘自体は非常に簡単です(まあ、後半は違いますが……)。もう、ぼんぼん、国をとっていくことができます。
 そして、このゲーム、一回クリアするのに20時間(推定)くらいかかるのですが、2回目のプレイが全く苦にならないんですね。なぜ、2回目のプレイをするのかというと、「仲間をそろえる」、「アイテムを収集する」「見ていないCGを見る」「見ていないイベントをみる」「見てないENDING(END数は2ケタ以上)を見る」などの理由です。私の場合、1回目のプレイと2回目のプレイとではENDはもちろん、仲間キャラもかなり変わり、3分の1くらいのイベントが違うものになっていました。また、攻略本なしでは、1回目のプレイで最後までたどり着くことは難しいでしょう。戦闘的な難しさは、さほどでもないのですが、それ以外のなぞ解きが結構難しいからです。「最後まで辿りつこう」とするために2回目、3回目のプレイをしていまうのです。ちなみに私が最後までいったのは3回目のプレイのときでした(「最後まで行く」の意味はプレイされた方ならわかるハズ)。おそらく攻略本なしでは、それくらいが平均なのではないでしょうか? しかし、先ほど述べたように2,3回目のプレイでも全く苦にならないようにできています。これはすごいことですよ。こんなにも長いゲームを飽きさせずにプレイさせてくれるとは……。大抵のゲームでは、2回目のプレイって、だれてしまうものなのに……。すごいです、アリスソフト様。
◎音楽

 すごい、いい。まず気に入ったのはオープニングの曲。あとで書くの面倒だからここで書きますけど、オープニング自体の出来もかなりのものです。WINのゲームはオープニングにはそんなにこだわらないゲームが多いのですが、こいつはグッドです。流れるように展開し、これからのプレイ意欲を高めてくれます。必見です。
 話がそれましたね。音楽についてですが、これまたいい、すごい(こんなんばっかだけど、実際にそうなんだからしかたないね)。なんつうか、すげーいいんすよ(笑)。言葉で音楽を表現するのは難しいなあ。ファンタジーの世界に溶け込み、明るく、また、聞き飽きない、ってそんな感じでしょうか? 小生の好きな小フーガ系の曲が入っているのも○。
◎その他

 えーと、普段はないコーナーなんですけど、書きたい事があるので……。
  「おまけ」。このソフト単体のみでも馬鹿売れしたと思うのですが、さすがはユーザーフレンドリーなアリスソフト様、「厚さが1センチもある豪華本、マウスパッドつき」、ときたもんです。んで、この豪華本の内容が凄い。ランスの小説があったり、ランスの世界観について詳しい記述があったりと、ランスワールドが広がります。まあ、今売っている、「おまけ無し版」にはついてないんですけど……。
  それと、CGモード、BGMモードも、ちゃんとあります。この辺もそつがないですな。CGモードなどは、文章まで読む事ができちゃいます。手抜きなしだね。
◎絵とエロ

鬼畜王エッチシーン 凄い。凄すぎる。H度は低いのですが、相手女性の数が半端じゃない。主人公とのH以外のところでも、Hシーンは用意されているし、主人公のハーレム内の人数だけでも全部で50人いるし(まあ、実際にHできるのは45人くらいですが)、もちろん、それ以外のところでも主人公のHシーンありますし。それぞれにきちんとCGが用意されています。全て確認するのは並大抵の努力ではできませんが……。それに、複数枚のCGが用意されているキャラも複数います。半端な仕事ではありません。18禁ゲーをつくることに対して誇りをもっている、というアリスソフトだからでこそできる技です。どこにも、手抜きが感じられない……。Hシーンの文章については、ランスシリーズ」らしい文章が書けているなあ、と形容しておきます(それじゃ、わからないか……)。
◎総評

 やりたい事をやっているんですよね、このゲーム。それは、ある種、「実験的」などといわれる事なのですが、もうホントに良く出来ています。
つうわけで、プレイしましょう、ってゆうかヤレ(笑)。上にも書いてあるように、今世紀中にこれ以上のソフトに出会える確率は非常に少ないでしょう。ってゆうか、私がここまでべたぼめするなんて事はもうないでしょう。それほど凄かったですよ、このソフト。えっ? 何が凄いって? だからやれってば(笑)。
1998年12月02日 記
2002年1月18日 修正

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