ママトト 〜a record of war.〜




メーカー アリスソフト(WIN)
ジャンル  SLG+ADV
値段 8500円

   


(C) アリスソフト



 まず、最初に。
 この作品には、結構前から注目していて発売日には是非買おうと思った次第。アリス作品はぷろGoodからということで、発売日的には久し振りだったけど、ぷろGoodをクリアしたのは結構最近だったなぁ(笑)。
 しかも、ウチのレビューの作品群を見るとアリスソフトばかりが異常に多いし……(汗)。う〜ん、別に意味はないんだけど……。

 シナリオ。
 ママトトという国がある。
 小型の移動要塞一基がその全てという、国土を持たない国。
 20年ほど前、突然その姿を現した。
 国王の名はカカロ
 豪傑無双の格闘かで、召喚魔法まで行使する闘う王である。
 少数精鋭のママトト軍を指揮するのは”独眼の氷龍”と恐れられる智の将軍。一騎当千の武将質がそつなく動き成果をあげる。
 要塞自体の優れた性能に任せて大陸中を暴れまわり、その存在を世間に知らしめた。
 大陸に現れて3年ほどの間の話である……。
 がしかし……。
 数え切れないほどに闘いを繰り返した結果、国土をもたないママトトは徐々にその力を弱めていった。
 現在の国民の数も数十人。
 一般兵力は限りなく0に等しい……。
 その窮地を救ったのは、カカロの息子であり現ママトトの将軍を勤める、ナナスという名の少年。
 ここ数年は、、要塞の移動力に頼って逃げ回る事が多かったが、滅亡を逃れていたうのは、そのナナスの知略に頼るところが大きい。
 今では、18歳にしてその知謀ぶりを大陸中に知らしめている。
 ゲーム本編は、ママトトが大陸南東に追い詰められ、最大の窮地にある状況から始まる。
 丁度その時、ナナスが趣味である魔法工学により、魔法生物兵[キッズ]を誕生させることに成功する。
 土壇場で兵力増強の手段を手に入れたママトトは、新規一転、念願の大陸制覇に乗り出すのであった……。

 キャラクターとか。
 かなり多い。デアボリカや鬼畜王に比べると少な目かもしれないけど、相当数がいる。この辺に少し大作のニオイを感じたりした(笑)。仲間も敵の相当数がいたけど、こういう風にキャラが多いと、てんやわんやになってしまい、良く描かれていない場合が多いけど、ママトトではうまい具合に描かれていた。キャラ固有の話なんかをうまく使ってね。
 主人公は、個性的ではないけどまあ良い感じに描かれていたと思う。知略なんかを披露しているシーンとかは、見ていてかなり面白かった。しかし、主人公っていう感じはあまりしなかったかな。戦闘も主人公は参加しないで、指示するだけだし……。まあ、それが良いとか悪いとかいうのではなく、ただなんとなくそう感じただけなんだけど……。
 ママトトで良く描かれていたのは、仲間のことだと思う。上でも書いた通りに、キャラを描く話がかなり多かった。その分、感情移入しやすい。
 しかし、その反面、敵の存在感がかなり薄かったと思う。モンスターとか、そういう類の奴は抜かしたとしても、なんとか国〜、とかなんとか皇帝〜、とかの敵の強さや凄さとかいったものが、あまり感じられなかった。なんか凄そうな感じの敵も、わりとあっさりやられちゃうので、『ありゃ?』、っていう感じになってしまった。鬼畜王では、敵の魔人の強さとかが、キチンと描かれていたのだけど……。
 あと、主人公の父親のカカロはいいね(笑)。個性的っていう面からすれば、ママトトの中で一番良いキャラだったと思う(^^; やってることは、非道いことばっかだけど(現実だったら、絶対に許せない(笑))、このキャラクターがいなかったら、ここまでママトトの評価が高くなることはなかった(^^;

 ストーリーとか。
 いわゆる、国同士の戦いが舞台になっていて、SLGではもっともポピュラーな感じだと思う。それでいて、18禁であることも忘れてはいない。だけど、プレイしている分には、キャラを描くっていうことの方に重点が置かれていたかな。ただし、描かれていたのは主人公ではなく、仲間の方(笑)。
 まあ、ベタなストーリーだと思う。決して悪い意味ではなく、盛り上がるところでは盛り上がるし、笑わせてくれるところでは笑うし。でも、あまり印象には残らなかったかな。全章を通してみても『ふ〜ん』『へ〜』、みたいな感じしか受けなかった。決して悪いストーリーというわけではないんだけど……。
 あとは、だんだんと仲間が増えていく内容になっているんだけど、いざ仲間がそろってきて『さあ、これからだ〜』、みたいなところで、話が終わってエンディングになってしまう(涙)。折角仲間になっても、残り3章くらいで終わってしまうのは残念な気がする。あと、5章くらいはボリュームがあった方が良かったと思う。キャラを思う存分に使えないままで、終わるのはねぇ……。
 まあ、メインのストーリーはそんな風に感じた。
 でもって、ママトトでは、各女性キャラクター事にサブストーリーみたいなものが用意されていて、この分岐がプレイヤー泣かせ(笑)。一回のプレイでは、すべてのストーリーを見ることは不可能で、数回のプレイをしないと駄目(^^; まあ、何回も楽しめることは確かだと思う。後で書くけど、戦闘が楽しいのでプレイが苦痛になることはないし――。

 システムとか。
 Pentium100MHz以上、メモリ32MB以上、HDD100MB以上、と、アリスソフト標準? の必要スペック。けど、驚いたのは256色仕様だという事(^^; アリスソフトは、随分とHigh カラーが続いたのでもう256色に戻ることはないだろうって思っていただけにね(^^;
 やはり、システムは安定しているし軽いので、安心してプレイできる。数ある18禁ゲームメーカーの中で、一番と言ってもいいと思う。私がアリス属性気味だということを差し引いても、上のスペックで良作が創れるところはないだろうし。
 でもって、ゲームの中のシステム。
 戦闘が目茶苦茶面白い(笑)。これだけ、ゲーム性にはまったのは、鬼畜王ランス以来(^^; 私自身、SLGとか、SRPG、RPGの類は、死ぬほどプレイしてきたので、もう飽き飽きした気持ちになっていて、大抵の場合満足できないことが多いんだけど、この作品は良かった。鬼畜王を彷彿とさせるほどにのめり込んだ(^^; 純粋にゲーム部分が面白かったし。
 なんていうのか、ゲームバランスが良いのはもちろん、プレイしていて飽きがこなかった。ほとんどのゲームの場合、後半では戦闘が単調作業になってしまうことが多かったけど、ほんとに最後まで飽きなかった。ここは、マジで評価高い。SLG(というよりは、SRPGなんだけど)っていうジャンル自体に、飽きがきていただけに驚いた。ゲームしているのが面白くて、プレイが止まらず、3日でクリアしちゃったし(笑)(17時間くらい)。最近は、面白いゲームがなく、ダラダラと時間をかけてプレイすることが多かったけど、こんなに早々とクリアできたのは久し振りだ……。
 この戦闘部分の出来の良さは、ママトトの出来の良さになっていて、これはマジでオススメできる。
 あと、SLG以外にも、ADVパートに分かれていて、主人公のナナスによる、ナナスモード(純愛)とその父、カカロによるカカロモード(鬼畜)っていうのもあるんだけど、この辺のシステムも面白い。ナナスモードとカカロモードがシンクロしており、両面からシナリオを見ることができる。なによりも、Hゲーってのを忘れていないのが最高にうれしい。
 魔法により、兵士を作り出すキッズのシステムも、そのキッズをパワーアップさせる、プラントのシステムもよ〜く練られており面白かった。
 戦闘のシステムとかを、説明するチュートリアルも丁寧にできていて、かなりユーザーフレンドリーな作品だと思う。

 絵とか、CGとか。
 原画は、メインがMIN☆NARAKENさんで、その他にも織音さん(男性キャラなど)とか、むっちさん(ほんの一部)とか。多分、アリスソフト最強(笑)。
 256色ということで、若干見劣りするところがなきにしもあらずといったところだけど、やっぱ奇麗。多分、ヘタなハイカラーよりもクオリティは上だと思う。原画の方も、鬼畜王の頃から、随分とパワーアップされており、文句なし(^^;
 枚数も多めで、よくもまあ、100MBくらいにおさまったなぁと思う。
 が、アクションシーンなどのCGがなく、そういった場面はすべて文字で表現しているのに、ちと違和感を感じた。まあ、その分のCGは、他の個所のCGの労力に回されたんだと思うけど……。

 Hシーンとか。
 結構、鬼畜度が高い。カカロ関連のHがメインなので、当然といえば、当然なんだけど、最初に予想していたものよりも、全然Hだった(^^; これはうれしい誤算(笑)。結構、きつい感じのもHシーンも多くて、人間として、許せないものまであったくらい(笑)。カカロモードで、記される『肉奴隷』には、なんとも言えない(^^;
 枚数もかなり多めで、全CG100枚ちょっとのウチの4分の3以上が、Hシーンだと思う。一回のプレイでは、半分くらいしかCG欄が埋まらないので、全部見るには結構根気が必要。
 Hシーンについては、私的にはかなり満足。ゲーム性が高い場合、Hじゃなくなるっていうゲームが多いだけに、この辺の評価も高い(^^;

 音楽とか。
 CD−DAと、戦闘ではCD−DAとMIDIの両方選択可。2つ合わせて、25曲くらい。でもって、担当は業界最強かもしんない、shadeさん。鬼畜王とか、アトラクほどではないけど、良い曲が多い。
 戦闘の曲とか、盛り上がる時にかかる曲とか、いい感じだと思う。
 が、私的には、もうちょっとインパクトのある曲も欲しかったかも……(鬼畜王の魔人編とか、アトラクの3部作の奴とかみたいな曲)。



 戦闘シーン。相当なほどによくできていると思う。やっぱり。ゲームとして純粋に楽しめるのを作れるのはアリスだけかな(^^;



 Hシーン。有無を言わせない鬼畜度(笑) 萌えキャラ好きの人はプレイできないだろーなぁ(^^; 
 ちなみにボリュームも多い。

 総評。
 正直、最高傑作にしようか迷ったくらい良い出来。大作のニオイは感じつつも、大作にはなれなかった作品。私の中での最高傑作と言える作品と比べると、あと一歩というところだった……(私がひねくれているとか、そういうんじゃなく)。
 あと、マニュアルの出来も良かった。アリスはこの業界で、ずば抜けてよいマニュアルを制作するところだと思う。全67ページで、操作説明もそこそこに、とりさんの漫画とか、原画さんの絵とか、載っていて豪華な感じ(^^;
 とにかく、これは買い。1999年度の、18禁ゲーグランプリ候補にノミネートされたのは間違いなし(笑)
 この作品をプレイせずに、今年の18禁ゲーは語れない。



平成11年7日4日 記
平成11年8月13日 画像追加