GREEN〜秋空のスクリーン〜




メーカー ジェリーフィッシュ(WIN)
ジャンル  AVG
値段 8800円

   


(C) ジェリーフィッシュ



 ◎はじめに
 延期ゲー。というよりも、このゲームの一番最初の発売日って1年くらい前だったハズ。ずるずると延期につぐ延期で、本当の発売日が決まったのが、発売8日前というかなりの慌ただしさ。年内に発売させたのは、シェンムーに対抗するためなのか?
 このゲーム。実は私の予備知識はゼロに近かったりする。ラブエスカレーターのスタッフが手がけた……、とか言っても私、ラブエス未プレイだし。しかし、延期につぐ延期で、逆に知名度が上がったというか、なんか欲しくなっちゃった(笑)
 まぁ、今年の話題作っていうことだし、1レビュアーとしてプレイしておかないと。
 延期の爪痕、というか、マニュアルの内容と、ゲームの内容、パッケージに書いてある内容とかが結構違ったりしているのが泣かせる。箱やマニュアルの作りが質素なのも同様に(笑)

 ◎ストーリー紹介
 主人公小野真治は、映画部に所属する武蔵丘学園に通う学生。映画部には、主人公の他に、部長中田英明、部員桜井茜が所属しており、学園祭で公開予定の映画を作っていた。
 しかし、その映画が突如制作できなくなり、代わりの映画を作ることに。その映画の監督に抜擢されたのが、主人公。
 主人公は、映画に出てくれる女優水野真琴をスカウトした。また、音楽は本山浩一に依頼する。そして、教育実習生として、学園に来ていた高橋加奈子にも絵の作成を依頼。
 映画部の他には、シネマ研究会が映画を撮影しており、学園祭で2つの映画が競い合って、勝った方が学校の代表としてコンクールに出品できることになっている。そして、映画部は、この勝負に負けると、部員の少なさなどから、事実上排部してしまうことになった。
 果たして、映画部はシネマ研究会に勝てるのだろうか?


 ◎キャラクター
 かなり癖のある主人公。ONEの主人公とは逆の意味で癖がある。なんていうのだろうか、妄想癖があり、ちょっとおかしい。ってゆうか、他のゲームだとしたら、絶対にヘンテコリンキャラクターとして扱われていたと思う。あと、言葉使いが、変というか、年齢の割に幼いというか。
 まぁ、いわゆる映画オタクなんだけれども、いろんな意味で真っ直ぐなところがあるので、主人公としては良い感じなのかもしんない。私的には普通。
 本山君のセリフにかなりうなずけるものがある。
「まったくわからん! なんで天才のこのおれのまわりにはいないのに、中田やおまえのようなやつのまわりにこうして美女が集まるんだ?」
 あとのキャラに関してはかなり良い感じ。特に男性キャラ。部長の中田や、音楽担当の本山などは、かなり個性的で面白い。CVが相当マッチしているので、それもまた良い。
 女性キャラに関しては、どう考えても18歳よりも下じゃないの? と思いつつも、どこにも年齢が書いてないところがさすがというか、法の網を潜ったというか(笑)
 でもって、女性キャラも良い感じ。生き生きとしているし、個性があって面白い。
 なんていうのかなー。キャラいいよ、絶対。登場人数少ないかもしんないけど、それだけに濃いものがある。

 ◎シナリオ
 少年漫画的、というか、こういうシナリオって好き。
 馬鹿阿呆ソフ論の論理規定とやらで、学園もののエロゲーって、もう作られないと思っていたんだけど、こうやって出てくれたことに感謝。
 確かに「高校」とはどこにも書いてないし、年齢も書いてない(笑) でも、あいつらは絶対18歳よりも年下……って、これはさっき書いたからもういいか。というわけで、他のメーカーさん、こういう風にすれば、学園物でも大丈夫だよン(笑) もっと、出してね。
 それとも、ソフ論の審査に通ったのが、規定が決まるずっと前のことだったのかな?
 と、少し話がずれてしまったけど、シナリオは良い。今は無き、青春時代の思い出というか、哀愁漂うというか。
 私は、自主制作映画って撮ったことないけど、学生時代にこんな感じの活動をしたことはあった。いやはや、懐かしい。というか、あの頃のことを思い出したよ。制作サイドの狙いも、その辺にあると思うんだけど、私には見事にヒットした。嗚呼、懐かしや我が青春時代(バキッ)
 学園物のツボを押さえているというか、単なる恋愛ストーリーではなくて、映画製作において大変なこと、トラブルなども、チャンと描かれている。まぁ、固有名詞がバンバン出てきておいてけぼりを喰らうこともあるけど。
 ぶっちゃけた感想としては『時には辛いこともあったけど、最後は良い思い出として心の中に残ってるね』、っていう感じだろうか(笑)
 特に人間関係のこととか、良い感じだったなぁ。そんなに感動とかはないんだけど、後味の良いさわやかなシナリオなのであった。

 ◎システム
 箱とマニュアルで、違うスペックが書いてあるところが泣かせる(笑) ちなみに、以下は箱に書いてあったスペック。
 CPU Intel Pentium 166Mhz以上(推奨200Mhz以上)。メモリ 32M以上(推奨64M以上)、CD-ROM ドライブ 6倍速以上(推奨8倍速以上)。HDD空き容量 400Mバイト以上(フルインストールで900Mバイトくらい)。グラフィック 640×480以上が表示可能のディスプレイ、256色以上。サウンド MIDI、WAVE、CD-DAが再生可能なもの。
 ちなみに、私の端末のCPUはペン166Mhzしかなかったので、ドキドキしながらプレイ開始したんだけど、全然動作に問題はなかった。プログラムの面は軽くて良い。
 ゲームシステムは、選択肢選択型のAVG。けれども、その数は少ない。一応、映画の演出等を自分で決めたりできるなどと工夫はしてあったけど、ゲーム性は希薄。でも、工夫してあったことは評価できる。
 セーブ、ロード、回想モード、CGモード、とまぁ、普通かな。どこにでもあるAVGと同じ。
 ただし、動きまくる。目パチ、首振り、その他いろいろ。とにかく動く。
 静止CGだけの画面っていうのは、一枚絵のCGを除けばほとんど無いのではなかろうか。その辺がウリになっているだけに凄い。コンシューマーだと大したことないけど(笑)、PCでやっているっていうところがマジ偉い。かなり、こだわりを感じた。
 システム的には、ちょいとシンプル過ぎるかなぁとは思うけど、特に問題も見当たらないかな。私の環境ではバグもなかったし。
 あ、そうそう。セーブしても、再会しするときは、その1日の始めからになっちゃうのがちょいと残念。SS版EVEと一緒で、完全にその場所でセーブっていうわけじゃないのね……。
 あともうひとつ。コントロールキーでスキップ、逆クリックでシナリオ回想、の機能が何処にも書いていなかったのが、ちょっと気になった(笑)

 ◎絵、CG
 キャラデザが、メインとサブに分かれていたのが納得いかない。それにより、メインキャラと、サブキャラの絵柄が違ってしまっており違和感がある。
 あと、一枚絵とスプライト絵の塗りのレベルが全然違うのも気になる。一枚絵の方が絶対に力入ってる。それと、CGによって顔が違うも違和感あり。
 しかしまぁ、メイン原画は好みだし、十分満足いくレベル。256色だったけど、全然フルカラーとかに見劣りしなかったし。……背景はちょっとアレだったけど(笑)
 というか、なんといっても凄いのはアニメ。プレゼントプレイなんか、目じゃないよ。あれは、全然効果的にアニメを使っていなかったけど、GREENではかなり効果的に演出されてた。肝心、というか、要の部分できっちりとアニメするので、シナリオが締まる。

 ◎エロ
 っつうか、凄い。次世代エロゲーか? これは?? 文章では限界が来ているエロをアニメで表現している。それも見事に。
 エロ度は、めちゃくちゃ高い。今までのエロゲーの中で最強と言えるかもしんない。今までは、「エロCGは1キャラにつき3枚で……」、とかそんな言い方をしていたけど、それとこれとは次元が違う。
 さすがに、動画枚数3000枚とか言ってるだけあって動きまくり。これはホントに見て欲しい。ホントに動きまくりだから。
 エロシーンも最近は、マンネリ化していたなー、とか思ってたけど、この作品は新鮮で衝撃を受けた。
 ホントに、こだわってる。随分と研究をして、アニメーションを作っていったと思われる。動きまくりなわりには、必要スペックが小さいことも凄い。
 ただ、Hシーンへの突入過程に問題アリ。強引。でもまぁ、それだからと言って、この作品の評価が落ちるというわけでは絶対にない。
 必見。時間かかっただけのことはある。

 ◎声
 クリトリスなんていう単語に”ピー”が入っていなかったのは、ちょいとマズくないか? とは思ったけど、まぁ、いいや(笑)
 声優は”ゲロうま”と、”中堅”の2派に分かれる。メインキャラクターの方が、前者になり、サブキャラが後者になる。あと、録音状態が悪いのがいくつかある。
 とにかくうまい。真琴、加奈子、中田、茜、本山。とにかく、この5人の声優が最強。
 喘ぎ声とか、わけわかんないほど種類あったけど、ホントにお疲れさまと言いたい。熱演。
 CVが、クレジットに出ていたりしたのは、ちょっと驚いた。

 ◎音楽
 ボーカル曲が一曲、CD-DAで収録されている以外はMIDI。
 一曲、一曲は弱いけど、総合力ではかなり良い感じになっている。曲数は30曲くらい。結構こだわって作ってあるのがわかる。
 ボーカル曲は、かなり以前(4月)から配布されていたので、新鮮さが無かった(涙)



 通常シーン。背景がちょっと難だけど、まぁ、ごく普通。文字の表示の仕方に”ハングリー”さを感じるのは私だけだろうか?(笑)



 Hシーン。とにかくエロい。アダルトビデオを参考にしたとかしないとか? 主人公が、なぜかやたらに体位を知っていたのが気になったけど、まぁ、いいや(笑)
 スタッフが、GREENでやりたかったのは、多分このエロシーンなのだと思う。最強。とにかくプレイして損はない。

 ◎総合
 かなり迷った。が、新鮮なエロと、失われし学園物という点を評価して、このランク。
 プレイ時間は12時間くらい。声をちゃんと聞けばもっと延びる(+2時間くらい)。
 今回の評価はちょいと甘め。ってゆうか、新鮮さ、これに尽きる。あと、私自身がこういったエロゲーを待っていた? っていうのもあるし。
 問題はジャンルとして、ゲームで良いのか? っていうことかな。エロアニメでも、良かったンじゃないかなー、って言われてしまえばそれまでの内容でもある。(分岐ほとんどないし)
 まぁ、買って損することはない。多分。



平成11年12日31日 記