永遠の都




メーカー ちぇりーそふと(WIN)
ジャンル  AVG
値段 8800円

   


(C) ちぇりーそふと



 なにかしら……。
 最近、Hゲーっぽい、Hゲーをほとんどプレイしていなかったので、買ってきたのが本作品。店頭にならんでいた様々なパッケージから、この作品を選んだのは、まあ、絵の好みから。全然、何にも評判も聞かずに買ったので少々不安だったのだけれども……。
 ちぇりーそふと……。よくわかんない……(笑)。そのメーカーの処女作とのこと。
 しかし、メーカーも評判も考えずに作品を買ったのは、本当にひさしぶりだったなぁ。

 ストーリー。
 主人公は、都内の大学に通う、大学生。
 夏休みのある日のこと。義理の妹(まりこ)の文通相手、圭子からの相談により、主人公とまりこは、圭子が働いている島、九月島へ向かう。
 そこでは、圭子がメイドとして勤めている久園寺家にお世話になる事になっていた。
 そして、島へと辿りついた主人公とまりこ。そこには、久園寺家の当主、舞子、長女の麻紀、次男の夕紀、圭子のメイド仲間の理恵などがいた。
 そして、九月島を舞台に繰り広げられる事件が主人公を待っていた。

 キャラクター。
 う〜ん……。
 まあ、メイド、義理の妹、人妻、などなど、ツボをついたキャラクターが揃っていたことは、確かだったけど、正直なところ、そんなに良いとは思わなかった。描き方が、どうもイマイチっていう感じかな? シナリオが長いので、説明不足とか、そういうのは感じなかったけど、なんか駄目っぽい。
 あと、主人公も駄目だった。どうにもこうにも、見ていて面白くない。こういうアドベンチャータイプの場合、主人公っていうのは、結構重要だからねぇ……。う〜ん、難しい。シナリオによって、主人公の各女性キャラクターに対する接し方が変わっているので、見ていて嫌悪感をいだいたことも確かかな? まあ、それは、作品の性質上、当然のことかも知れないけど……。
 それと、プレイして思ったのは、根本的なキャラクターの設定は良くできているということ。まあ、キャラ同士の繋がりや、それぞれの思いの交錯。どれも良かった。
 でもって、また主人公に戻るけど、ほんとにシナリオが変わる度に、態度が違うからなぁ……。それと、各キャラを好きになる理由も、あやふやな感じがした。たいして、エピソードも進んでいない内に、いつのまにか好きになっている主人公。どうにもなぁ……。
 が、全体的に見てみると、そんなには悪くないと思う(^^; 個別にキャラクターを見てみると、なんかイマイチなんだけど、全体的に見るとそうでもない……。う〜ん、不思議だ(笑)。

 シナリオ。
 これは、シナリオの見せかたが上手っていう一言に尽きる。結構、謎が多いシナリオなんだけど、その謎を明らかにする方法がうまい。
 でもって、シナリオの見せ方が他のゲームとか異なっている。このゲーム自体は、マルチエンドで各女性キャラクターごとに、エンディングが用意されているというありふれたものなんだけど、ここから先が他のゲームとはちと違う。それは、攻略できるシナリオの順番が決まっているというもの。これは、どういうことかと言うと、文字通りの意味で、決まった順番でしか攻略することができないということ。
 これにより、シナリオの謎を徐々に明かしていくことが、可能になっておりなかなか良くなっていたと思う。が、謎が明かされる前に、ヒントというか複線が多すぎたので解明される前に、プレイヤー自身が、それを察してしまうという場合もある(ってか、私がそうだった(^^;)。
 でも、明かされた謎が、うそっぱちだったりとか、謎が明かされたことにより、また新たな疑問が生じたりと結構面白い(^^;
 まあ、こういったシナリオの見せ方なので、マルチエンドというよりは、一本筋のAVGと見ても良いかもしんない。
 でもって、ストーリーの期間は3日間。複数のキャラごとにシナリオがあるので、その3日間の物語をいろんな角度から見ることができるというわけ。あの時、どうしてああだったのか? とか、あそこにいた人物は誰だったの? とか。EVEとかの、マルチサイトの主人公が同じバージョンかもしんないかなぁ……。
 が、結局は、3日間とも基本的には同じことが起きているわけであって、何回も同じのを見せられるのは、結構だるかったかな? ってか、だるかった(笑)。最初の方は、なんかホラーっぽい話なので、楽しくプレイできていたんだけど、プレイ回数を重ねるごとに、段々と新鮮味が無くなってきちゃって……ね(^^;
 でも、キチンと練られていたテキストであったことは確か。多分、何回も修正を繰り返しているのだということもわかる。が、そのお陰で、全体的にまるくなり過ぎていたかな? もう少し、カドというかトゲのある文章でも良かったと思う。
 で、おまけシナリオなんていうのも、あったんだけど、これの各地での評判が異常に悪い(^^; 無いほうが良かったとか、ヘボシナリオとかね。が、私がプレイしてみて思ったのは「よくここまで書いたなぁ」、っていうことかな? なんか、ボリュームが半端じゃなかった(笑)。 多分、3時間じゃ終わらないかも……。こんなにも、ボリュームのあるおまけシナリオにお目にかかったのは以来だ(^^;
 肝心の内容の方はと言えば……。う〜ん、キャラのイメージが……ね。シナリオをおもしろおかしくするのは、いいと思うんだけど、キャラクターの性格を壊して別物にしてしまうのはどうかな? って思った。
 でも、本編だけでも、相当なテキスト量なのに、それに加えてこれだけのおまけを加えたっていうのは十分評価したいと思う(総プレイ時間は、20時間を超えた(^^;)。本編では、あまり登場しなかったキャラクターを、おまけでは多く登場させたり、などの気配りも感じられたしね。

 Hシーン。
 なんか、女性の方が、書いているそうなので、どんなもんでしょ? とは思っていたけど、やっぱその独特感みたいなのが感じられた。
 他のゲイムで、非常によく見られる「はじめてなのに、そんなにも感じるんかい!!??」、みたいなこともなかったし(いや、個人的には、感じて欲しい(^^;;;)、なんか描写が生々しかったり……(^^;
 あと、選択肢によってHのパターンが、いろいろと分かれていたのはGOOD。この辺のこだわりは良かったねぇ……。
 が、なんか「花」とか「花弁」とか、そういう表現が多かったのが私的には、ちと気になったところではある(笑)
 でもって、Hシーンと一部のシーンについて、音声が入るんだけど、これがキャラによって、うまさがまちまち(^^; まあ全体的に見れば標準レベルには達していたと思う。個人的には、まりこの息づかいが、妙に、生々しかったのが気になったりはしたが……(^^;
 でも、Hシーンについては、良かった。H目当てでも、充分にOKなレベル。CG枚数も多い。

 絵。
 背景は、実写取り込みの写真を加工したのが、95%くらい。あとの5%(撮影できないものとか)は、普通に描いたCG。が、この普通に描いたCGは、あんまりうまくない(^^;; まあ、枚数少ないからいいんだけど……。
 でもって、人物のスプライト画の出来は良かった。塗りも丁寧だし、奇麗に描けていると思う。
 原画も、自分好み。ってか、このゲームは絵で買ったので自分好みなのは、当然だったりする(笑)。

 システム。
 シナリオのところで、触れたけど、マルチエンディングでありながら、そうであらず。といったシステム。まあ、プレイする順番が決まっているということ。
 で、選択肢サーチと呼ばれる機能があって、どの選択肢にでも簡単に戻ることができる機能があるんだけど、こいつの出来がGOOD。選択肢による分岐は、バッドエンドへの直行便がほとんどなので、こういった機能があったのはありがたかった。あと、選択肢では自動的にセーブされる機能があるのも良かった。
 AVGのシステムとしては、ほぼ文句なし。80点をあげてよいと思う。で、残りの20%はなんなのかというと、キー反応のレスポンスが遅い……(涙)。フルインストールしたにも関わらず、文字の出現がイマイチ遅い。これが、惜しかったなぁ……。
 で、CPUはPentium100MHz以上推奨、メモリ16MB以上推奨、256色以上、対応音源、MIDI・PCM。この辺のスペック類に関しては、まあ、低い方かな? でもって、フルインストールで、460MBくらい、デフォルトインストールで200MBくらい、最小インストールで3MBくらいだったかな? あと、インルトールしないでCDから直接読むっていうことも可。フルインストールすれば、CDは必要ないのでフルインストールがいいと思う。
 システムについては、かなりの高評価。処女作ににもかかわらず、ここまで練っているっていうのは、ほとんどないしね。

 音楽。
 MIDI音源で、曲数は15曲。これはかなり少ない。本編の長さはかなりのものなのに曲数がこれでは、ちょっとねぇ……。なんか、プレイしていてもやたらと同じ音楽がかかっていたっていう印象。曲自体の方もなんかパッとしなかったし……。まあ、雰囲気は伝わったんだけどサ。
 んでもって、シリアスな場面で、ホンワカとした曲が流れていたこともあったりして、その辺も駄目だったなぁ……。



 通常の会話シーン。ビジュアルノベルタイプと普通のアドベンチャータイプのシステムを合わせたような感じ。まあ、良いと思う。



 でもって、Hシーン。CG枚数もかなりあったし、ボリュームのなかなか。この辺は、特に問題ないと思う。性描写に少々のクセがあったような気もするが……。

 総評さん。
 シナリオはどうにもイマイチだったけど、全体的な評価は高い。これは、私としては異例なこと(笑)。う〜ん、なんだか、がんばって苦労して創ったんだっていうことがプレイしていると伝わってくるんだよねぇ……(^^; 私ってば、そういうのに弱いから(はは…)。
 まあ、そういうのを抜きにしても、このゲームが良作であることは確か。HシーンもそれなりにGoodだったし、システムも良かった。
 私個人としては、このメーカーがどこまでゆくのか気になるところではある。次回作「ヒロイン」についても、周囲の評判を気につつチェックしてみるかもしんない。
 そうそう、おまけの他にカードゲームなんていうのもあったりして、サービス精神がおおせいだなぁ……。
 ま、プレイしてみる価値は充分にある作品だと思う。シナリオに嫌悪感を抱く可能性はあるけど(^^;



平成11年5日29日 記