リトルモニカ物語 RUNE/AVG/8800円/2001年9月21日発売)
◎はじめに

萌え! RUNEのソフトは初購入。なんで買ったのかと云うと、それは単に絵柄に惹かれたから。なんだけど……ロリやね。改めてみると。とてつもなく。他の追随も許さず。リトルモニカ物語の影響でFIFTHまで買ってしまったというのは、ここだけの話にしといて、お願いだから。ただでさえ、誤解されやすい業界だし。無理? ほいみんさん、ロリ決定?? そんな、そんな馬鹿な……ヨロっ。
 忘れていたけど、やっぱりエロゲーってのは絵の世界なんやね。パラパラとエロゲー誌を眺めている中、このリトルモニカ物語の絵柄のみがキラキラと輝いてた。キラキラと輝いて見えた私の目が腐っているだけなのかもしれないけど、気にしないでくれると嬉しい。そんなこんなで、即買いになってしまったわけで。いやはや、恐ろしいねホント。そういう動機で買った場合、大抵は地雷なんだけど、このリトルモニカ物語は違った。大して期待していなかったっていうのもあるのだけれど、予想以上に楽しめた。まあ、不満点もそれなりにあるんだけど、それはおいおい説明するということで。ってか、不満点の方が多いのだけど、なぜかそうは感じなかったんだよな。私のエロゲー批評眼にも狂いが生じてきたか……。それとも、エロゲーっていうのは各要素平均的に優れているよりかは、1つの大きな特筆すべき点がある方が評価されるということなのかもしれない。そう自分自身に納得して。
◎ストーリー紹介

 主人公ウィルは、しばらくぶりに生まれ育った街「リトルモニカ」に帰ってきた。そこは、「音楽」と「芸術」の街として知られる古い街。
 そこでウィルを迎えたのが、喫茶店を営む三姉妹「セリア」に「ティナ」、そして「メイ」。
 彼女たちとの何気ない日常を暮らし始めたウィルだが、なぜかその頃から街に不思議な事件が次々に起こるようになる。
 全然関係ないのに、事故や、好奇心や、三姉妹のお願いでそれに巻き込まれていくウィル。
 その事件には何かが隠されているのだろうか? 街に秘密でもあるのか?
 そして、ウィルと三姉妹の恋のゆくえはどうなっていくのだろうか?
◎キャラクター

 三姉妹+αというヒロイン構成。控えめに見てもかなり少ないね。今時ヒロイン3人ってなあ。それなりにシナリオが長ければそれでも良いのだろうけど、この作品すっごく短いの。逆云えばお手軽っていうことでもあるのだけれど。手を抜いてある感は拭えない。
 妹タイプに、お姉さんタイプに、おせっかいな幼なじみタイプ(田舎娘)。強調すべき点は無い。エロゲーステレオタイプな娘達。しかし、それは否定的ではなくお約束的な意味。シチュエーションとかもそうだし。例えばヘロヘロに酔って隠語連発とか。「これが私の処女を奪ったおちんちんかぁ〜」、なんて酔っぱらっていても云うか! いや、云って良いのだけれど(笑)。
 ん〜、ホントに強調すべき点が無いなあ。それでも満足しているんだよね私。やっぱりキャラデザの勝利か。
 でも、三姉妹+α以外のキャラがぞんざいだったのは完全にマイナスやね。存在自体がどうでも良くなっちゃってるというか。特に悪役とか、マスコットキャラクターとか。ってか、あのマスコットキャラクター(といって良いのか?)はどういうコンセプトで生み出されたのだろう? 存在意義が見出せなかった。無駄やね。
 けど、全体的にほのぼのとした雰囲気を出せているのは○。暖かいというか。これがこの作品の本質でもあるんやけどね。
 ま、もうちょっと掘り下げてキャラを描いて欲しかったというのが本音。メインヒロインであるセリアに関しては、そこそこエピソードを交えて描いているのだけれど、それ以外の扱いが大雑把。エンディング間際になってとってつけたような設定が出てくるし。登場ヒロイン少ないんだから、もっと丁寧に描いて頂戴。
◎シナリオ

 体感で5時間くらいで終了。細かいCGの空きとかはあるのだけれど、大体はこのくらいで終わる。……う〜ん、短いよねえ。短いのなら、短いなりに、CG増やしたり。アニメさせたり、変わった効果入れてみたいするもんだけど、この作品ってそういうのが無いんだよね。精々、歌が数枚のCGと共に演奏されるくらい。これで8800円は高い。
 特化しているのは萌え。会話時においてのヒロインの可愛さとか、会話時においてのヒロインの可愛さとか、会話時においてのヒロインの可愛さとか。……それだけなんだけどな。でも、この作品はこれで良い気がする。ヒロインと主人公との掛け合いが面白い。見ているこっちが赤面してしまうシーンがてんこ盛り。と、どっかのレビューでも同じような事書いたな。とらハだ。でも、とらハに比べると赤面レベルは落ちる。まあ方向性が違うので、比較は難しいのだけど。兎に角、この点が良かったから、シナリオは及第点まで到達してる。
 ってか、大体のシナリオなんざ、これを書いている時点で詰まらな過ぎて忘れてしまった。実に盛り上がらないシナリオ。エピソード一つとってみても何の捻りもなく、面白くない。盛り上がるシーンになっても、何一つ盛り上がらない。少なくとも、私の心は掴めていない。設定にも突っ込むべき部分が多すぎだし、ラストがまじアンの高橋龍也シナリオと被ってるし。エンディング以外のラストシナリオが各ヒロイン共通だし。って、こんなに少ないんだから、各ヒロイン毎にラストシナリオくらい用意してくれよな〜。シナリオ薄すぎてとってつけたようなエンディングになってるし〜。それに謎のままになってる部分もあるし〜。
◎システム

■必要環境■
OS:Windows98/2000/Me
CPU:Pentium166MHz以上(推奨MMX233MHz以上)
メモリ:64MB以上(推奨128MB以上)
解像度:640*480,ハイカラー以上(推奨フルカラー以上)
HDD:200MB以上(推奨640MB以上)
CD-ROM:4倍速以上(推奨12倍速以上)
サウンド:PCM,CD-DA
 タグロイドAVGを銘打ってるが、やってることは大したことない。チュンソフトの街っていうゲームでTIPシステムってのがあったけど、それを掘り下げてやってるだけ。要するに別画面で作中の事柄に関する説明がでるの。でも、掘り下げた分だけマイナスになってしまってる。説明が諄すぎるんだよな。作中でチリリリンと効果音が流れると説明が読めるようになるんだけど、単に作品のテンポを崩してるだけ。テキストが面白ければまだ良いのだけれど、シナリオ以上に詰まらない。世界観の造形に役立っている事は確かだけれど、そういうのは通常のテキスト内に盛り込むべき。他でそれを補う事は決して良い事ではない。
 ゲームシステムの方は……まあまあか。タイトル画面からクイックロードできないのは参ったけど。クイックセーブしても、読み出すのには普通に始めるかロードしてAVGの画面にしておいてからクイックロードボタン押さないとダメなの。いや、タイトル画面からでもクイックロードできるのかもしれないけど、私はわからなかった。
 後は、普通って事で。回想シーンとかの機能は完備。音声再生機能もある。動作も結構軽い。あと、CDチェックが無かったのが素晴らしかった。PCM音源で完全インストールできる。別にCD-DA音源も付属。好感度大な仕様やね。
◎音楽

 世界観に合ったそれっぽい音楽。コミカルなファンタジーって感じか。ボーカル曲(三曲)の出来が結構良い。電波出てるけどな。
 「音楽」と「芸術」の街リトルモニカが舞台なだけあって、拘って作っているなという印象。世界観を大事にしている。ただ、そうやって大事に作った音楽を有効利用しているかっていう点においてはただただ涙が出るのみで。ボーカル曲が演奏されるシーンとか、ホント強引に作ってるよなあ……。設定だけ。三姉妹が楽器やってる設定がまるで生きていないんだもの。
◎ボイス

 セリアの田舎くさい演技が◎。田舎娘って良いよね。無垢な感じがして。あー、なんかオッサンくさい科白やな。こんな事云ってるから誤解されてしまうんや。
 全体的に高水準で○。良い声優さんが声を充てている。が、女性のみなんだよね。野郎の声が入っていないの。各部分ケチっている作品なんだから、せめて声くらいはフルボイスして欲しかった。まあRUNEの作品は男ボイス入った事ないから、そういう方針なのかもしれないけど。でも、手抜きっぽく見える。科白の多い悪役とか声ないと違和感あるよお……。作品のバランスが悪くなってる事に気付いてないんかな。
◎絵とエロ

リロリモニカ物語・通常シーン 業界随一のロリゲンガーと云われている(最近知った)野々原幹氏が原画担当。いやはや極まってるね、この上手さは。デカイけど円らな瞳、整った体型、放たれるロリズム。ユーザーの心を掴むだけの物が氏の絵には籠められている。回数を重ねる毎に上手くなってるっていうか、絵を一気に並べてみての感想なんだけどさ。このまま業界随一のロリゲンガーでいて欲しいね。応援し続けたいよ、ホント。ぷにぷにの肌がさあって、また誤解を招くようなこと書いてるし私。
 絵については特に云うこと無し。やや量産型の塗りっぽいが、気にならない範囲内。世界観設定はヘボイ印象を受けたけど、ビジュアル面においては完璧。この辺にかなり助けられている感がある。背景のそれっぽさが、世界観の構築に一役かってるね。リトルロリカ物語・エロシーン雰囲気良いし。
 エロもロリ。胸が無いのが私的には気にくわないが、複数回用意されているのでそれなりに満足する。なんといっても汁が凄い。阿呆みたいに汁がでる。最初見たときには笑ってしまったくらい。でも、これには拘りを感じた。汁に対しての真摯さというか。この方向性が正しいのかどうはわからないけど、作り手のパワーが伝わってきたので○。
 が、エッチ可能が娘が五人というのが気に入らない。登場人物少ないんだからさ。登場した全女性キャラのエッチシーンを用意して欲しかったなあ、というのが本音。でも、そうしたらシナリオが破綻するな。無理か。
 ロリで萌えゲー、という事でさほど期待していなかった部分だけに、想像以上のエロリズムを堪能できた。なので良し。……また変な事云ってるな私。
◎総評

 3000円くらいだったら買い。それ以上でもなく、それ以下でもなく。まあ、そんな所。雰囲気が楽しめればそれでOKみたいな作品。
 でも、6000円くらいで買った私が満足しているか否かと云われれば、満足しているなんだよね。なぜかって、そりゃあ野々原幹氏の原画があったから。
 商業でエロゲー原画やってる人なんて、一部を除いてみんな上手いけど、野々原氏はその中でも上の方にいる人。好みとかも勿論あるけど、それを通り越してこのスキルは大したもの。回を重ねる毎に磨きがかかっているのも流石。
 それに満足できたから、それでいいや。
2001年11月21日 記

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