「ONE 〜輝く季節へ〜」



メーカー  タクティクス
ジャンル  AVG
値段 通常版7800円
初回限定版8800円



(C) Tactics




 いきなり余談ですが……。
  タクティクスも大阪なんですね……。リーフもアリスもKeyもそうだし……。18禁サイドのメーカーはなぜ大阪に多いのでしょう? ちなみにタクティクスのゲームは初プレイです。今作のプレイ後にその前に出た「Moon」をプレイした方も多いのでは?

 本題に戻して……。
 で、価格は初回限定箱付き時計付きが8800円、通常版が7800円と。限定版はプレミアがついてるらしく、今では殆ど、手に入らないらしいですね。市場では中古が5000円よりも少し安いくらいの値段で出回っていますね。私は通常版を4850円(税別)で買ったのですが、その一週間後に初回版が5250円(税別)で売っていたという……(涙)。
 私自身、ゲームで泣く、なんてことを考えたことはありませんでした。
しかし、数年前「デザイア(SS版)(数少ない衝動買いでのアタリゲー)」をプレイして以来、ゲームでも感動し涙することもあるかもしれないな、などと思ったのでした。それ以来、こういうような感動系を求めるようになったわけです。
 そして紹介してもらったのが、本作品です。

 んでもって結果は……。
 実のところは泣いてないんですね。ちなみに今までで、ゲームをしていて泣いたこともありません。だからといって泣けないゲーム、というわけではありません。私の場合、涙腺が、かなりきつくしめられているので……。通常の人ならシナリオで涙できる完成度です。実際にこういう文章を書く人のほどんどが涙してますしね……。

 シナリオについて突っ込んでみよう。
プレイしていて最初に思ったことが「主人公の性格がかなり、ひねくれている」、ということ。「To Heart」以来、マネゲーとしてかなりの学園物が登場しましたが、それらとの差別化が図られていますね。グッドです。
 もちろん、それ以外にも、根本的なストーリーに大きな違いがあります。それは、学園物としては、あたりまえなことであった、「日常生活でのドラマ」という枠にとらわれない構成になっているということです。いきなり、訳の分からないモノローグ的なことが始まるのですが、こういったイベントがラストへの複線となっているのです。意味不明的なことをプレイヤーに感じさせ、それがなんだったのか? それをプレイヤーに考えさせ、「日常から非日常への転化」を容易にしています。また、プレイする人によって解釈に違いがでたりするのも(いろいろな考え方をさせてくれる)特長的でした。
 今作が他の学園物と大きく異なり、また、多くのファンを獲得している理由も、ここにあると思います。さまざまな、憶測がユーザーの間で流れたのも、おそらくは制作サイドの術中だったのでしょう。
ゲーム内の時間軸は1ヶ月と短いのですが、一日一日の学園生活をきちんと描いています。朝起きて学校行って、授業うけて、飯食って、とかそんなことです。他のゲームでは、ほとんどカットされていることなのですが、「ドラマ」という点でも感情移入しやすいという点でも良いと思います。まあ、「一日が長いよ」っていう意見もありますがね……。
 そして、このゲームが指示される要因であったであろう「切なさ」。プレイし終ると、なんとも「切ない」「悲しい」気分になるんですね。別の言い方をすれば「ブルーになる」といったとこでしょうか? このゲームはそれがかなり強いんですね。そのために使われたのであろう手法が、とてもうまくできています。
 話は少し前に戻りますが、主人公の性格の性格がかなり特長的なんですね。こういったゲームの場合、プレイヤーの感情移入度を高めるために、主人公の性格が「当たり障りのないもの」、になっているケースが多いと思うのですが、これは結構印象的でした。まあ、「この性格嫌い」、という人も結構聞きますが……。退屈しない、という意味では○。
 しかし、このような純愛系学園物AVG(この言い方へんかなぁ(笑))で最も重要なのは登場ヒロインでしょう。まあ、この作品では物語の根本的な謎のほうが、面白かったかもしれませんがね……。登場ヒロインは6人プラスα(6人すべてが学園の生徒)、とまあごく普通でしょう。私的にはもう少し人数がいても良かったのでは、と思ったのですが……。それは、個人個人のイベントのボリュームに少し「物足りなさ」、を感じたということです。まあ、ほとんどの人が「丁度いい量」、といってるのですが……。短いのは連プレイの事を考えてでしょうね。んでもって、その登場ヒロインに「障害者」を使っているんですね、それも複数。これも、他の作品との差別化といった点で大きな特長ですね。だって他のAVGで見た事ないもん(笑)。
 で、ヒロイン(パッケージなんかででるキャラ)ね。ヒロインに幼なじみという、現実世界でありがちだけど実はほとんどない、というシチュエーションは面白かったです、っていうかいい感じになっています。まあ、「幼なじみ」っていうのは他のゲームでもアリアリですけどね……。他のゲームと違うところは、最初、二人はお互いをなんとも思っていない、というところです。大抵の恋愛物は、どっちかがどっちかを好き(ほとんどの場合は男)、っていう設定が多いので……。その方が作りやすいからね。
 ヒロイン自体のシナリオは……、他のキャラに負けちゃってるかもしれないです。ただ、主人公がヒロインのことを好きだった、と気がつかせるイベントは○。関係強引に語るのではなく、実にうまくできています。短いなかでうまく構成されているんですね。しかし、謎的な部分を除いてもテキストにやや重い(理解しづらい)とこがあったのは×。この辺は「To Heart」の方が上手なのですな。
  んでもって制作サイドとしてはいかに「オールクリア」、してもらうかってゆうのが、ありますよね? こういった形式のゲーム(To Heart系)はいかに2回3回目のプレイが苦にならないようにするという……。「下級生」なんていいとこ5、6人じゃないですか? 面白いんだけどそれ以上は苦になってしいまうんですな(「ですな」って多いなぁ、自分)。二周目のプレイに必要な「魔力と魅力といいテンポ」、がこの作品にはありましたね。まあ、5人目あたりから少しきつくなりましたが……。強いていえば、キャラの好き嫌いってことです。嫌いなキャラを攻略するのは辛いですから……。

 ってこれ18禁ゲーでしたね。それについても書かないと……。
 Hシーンは、Hじゃないです。現在の18禁ゲーに多く見られるパターンです(困ったもんだ)。しかし、これで満足している人が多いんですよね。それどころかHシーンは必要ない、っいう人までいるとか、いないとか……。そりゃあ、Hシーンばかりのクソゲーにくらべりゃ1京倍(10000兆=1京)くらいいいんですけど、18禁といっている以上、それなりのものを用意してほしいです。18禁でないと売れないから、むりやりHシーン入れた、ような感じがします(ってゆうかそうなのかな?)。まあ、主人公の気持ちをよーく考えるとそうでもないのかな? と思えなくもないですけど……。具体的にはテキスト。これは×。上まででは、ほめほめでしたけど、Hシーンに関してのテキストは××。この辺も「To Heart」の方が上手ですな。なんというか……、Lightすぎるんですね。

 グラフィックの好みは個人差がアリアリですけど……。
 良く出きてます。人物画も個人的には好きですね。少しロリ系入ってますけど……。まあ、この事に関しては、ほんとに個人差ですけどね……。人物のパターン(ポーズ(格好))も、豊富で喜怒哀楽が絵で語られています。一人につき10ポーズぐらいあるのではないでしょうか。ただ、ポーズに関していえば、少し絵に違和感があったような気がします。具体的には「ヒロインの笑ったときの目の感じが変かな?」、とか「七瀬の素の表情と、それ以外の表情のときに顔の大きさが違うかな?」、といったことです。まあ、これはあくまで私の主観から見てということですが……。
 背景もよく描けています。自然物と非自然物が違和感なく溶け込んでいますね。もちろん「キャラがたつ」仕上がりになっています。○○。

 システム的にはこんな感じダス。
 いわゆる、ごく普通のAVGです。途中の選択肢によりストーリーが変化していくというマルチストーリー型のシステムです。これといって新しい、というのはありません。
 で、驚いたのが、セーブファイルの多さ。30もあるんですね。「ランス1」で14個もあった時「こんなにいらねーよー」、って思ったのですが、倍以上ですからね。私の場合、16個しか使いませんでした。んでもって、困ったことにメッセージスキップ機能あるんですけど「読んでないメッセージまで飛ばしてしまう」、のですね。それに、シナリオ回想の機能もない、これは×です。システム的にはもう少し気を使ってほしかったですね。
 あと、WINのAVGにしては、難易度高いっすね。ランダム要素はないんですけど、上に書いたように主人公の性格がかなり外れているので、正統派な選択ではまずバットENDになってしまうのですね。普通のプレイではだめなんです。結構いじわるな選択をしないと×なとこが多いのです(特にヒロイン)。セーブアンドロードを繰り返さないとだめなわけですな。まあ、感情移入という意味では、この物語に引き付けこませる要因でもあるんですけどね。

  いいゲームは音楽もいいものです。
  詳しくは知らないのですが、このゲームの音楽ってリーフ系の人が製作に加わっているんですよね? つまりは「かなりいい出来」ってことです。私的にはENDINGで流れる「輝く季節へ」が一番お気に入りです。この曲、涙を誘いますよ。たとえるなら「天空の城ラピュタ」のENDINGです。(えっ よくわからない?)。
 こう、ストーリーが終結した後に、この曲が流れてプレイヤーは「ぶわっ」と涙がでるのでしょうな、よく出来てます。強いていうと、ストーリーと完全に一体化しているのです。悲しい曲が目立つのは、ストーリーが悲しいからでしょうな(なんか突っ込みがありそうだけどネタバレになっちゃうよ)。

 



 メイン画面。ごく普通のAVGと同じです。シナリオ回想が無いのキツイですが、あとは、問題ないですね。クオリティも高いです。



 Hシーン。テキストが薄いのと、枚数が少ないのが欠点でしょうかね。それと、辿りつくまでには、結構根気が必要です。

 やっと総合評価だよ。
 問題点はシステムですが、それ以外の問題点は「無理矢理捜した」、って感じで、ほとんどありません。ただ、オープニングデモが無かったのは×。タイトルで1分くらい待っちゃいました(笑)。
 つうわけで、ここに来ている人で未プレイの人(いるのか?)はプレイされたし。純愛系、学園系、切ない系が好きな人は今すぐゲットです。タクティクスのタクティクス(戦略)に、はまるでせう(オチ)、ってのが一般的な評価かな。私的にはもう少し評価下がります(辛口だからね)。でも面白のです(どっちやねん)。もうチョイ、ボリュームがあると良かったのですが、18禁ゲーとしてはこんなもんでしょう。


 追記。
 このレビュー書いて、3ヶ月たってますね……。う〜ん。あらためて読み直してみると、酷い内容ですねえ……。まあ、この頃は私も若かった、ということでゆるしてください。(今でも若いですけど)


平成10年12月1日 記
平成11年2月6日 画像追加、追記