虚像庭園〜少女の散る場所〜




メーカー BLACK PACKAGE TRY(WIN)
ジャンル  ビジュアルノベル
値段 7800円

   


(C) BLACK PACKAGE TRY



 はじめに。
 買った理由。……安かったから(笑)。ゲームショップへぶらりと足を運んだ某日。ただの時間潰しのつもりだったのに、気がつくとこのソフトが手に握られ……(盗ったわけじゃないよ)。まあ、いわゆる衝動買いって奴ね(笑)
 安かった以外の、購入理由としてはパッケージになんとなく惹かれたのと(パッケージは上の絵と似たような感じ)、絵的にも良い印象を受けたから(^^; ちなみに、このメーカーも、その評判もぜ〜んぜん、知らなかったりする(笑)

 ストーリー紹介。
 主人公、楠田 浩司(名前変更可能)は、休暇をとっての旅行中、森の中に迷い込んでしまう。悪い時には悪いことが重なるもので、折からの雨はますます強くなっていく。
 そして、ついには車のガソリンまで切れてしまう。途方に暮れて辺りを見回す主人公。と、森の樹に隠れるように明かりが見えてきた。主人公は、その明かりに導かれるように雨を突っ走って走り、そして一件の家に辿り着いた。
 その家には、二人の少女、沢本 弥生木元 美流、が住んでいた。主人公は彼女たちの好意に甘える形で一週間という時間を平穏に過ごしたのだった。
 しかし、一人の女性、飯田 静香の出現により、主人公の中の何かが狂いはじめた。
 主人公は、自分のトラウマである『兄貴』に追い詰められ、狂気に身を焦がしていく……。

 キャラクターとか。
 基本的には、上で太字になっている4人しか登場しないわけで(^^; ちょいと少ないかなぁと思う。まあ、ストーリーのスケールが小さいから仕方がないんだけど……。でもって、それは良いとしても、大問題なのは主人公。
 他のゲームだったら、間違いなく悪役として登場するだろーなと思う。精神異常者とか、ろくでもない感じの悪役として(笑)
 兄貴に対して、トラウマというかコンプレックスを持っているっていうのは、まあ良いと思う。しかし、だ。それを復讐の理由にするのは、あまりにもお門違いじゃないだろーか(笑) その辺のことは、あんまし詳しく書かないけど、そもそも、こんなことで、なぜ復讐するのかもよくわからないし(理由付けが甘い)、そんなことで陵辱するっていうのは重度の精神異常者としか考えられない。この辺りが特に理不尽というか、見当違いも良いところだと思う。
 最初は好青年っぽかった主人公がいきなり豹変する。見ていて少し引いた(笑) なんていうか、あまりにも唐突なんだよね……。二面性すぎるというか、なんというか(^^;
 他のキャラについては、まあ、特に感じたことはないかな……。でも、ちょいと、やさしすぎるというか、強引な面があるっていうのは駄目っぽいかな……。シナリオに振り回されて、キャラが生きていないというか(^^;

 シナリオ。
 主人公の陵辱目的以外の設定に関してはよいと思う。森の中にひっそりと世間から離れて存在する一軒家、鬼畜、陵辱系にふさわしい少し重みのある舞台だと思う。雰囲気もばっちりだしね。
 シナリオの内容としては、主人公がどう彼女達をオとすかっていうことを赤裸々と綴っているっていう感じ。Hベースで、ちょいシナリオが入っているっていう感じで、Hシーン目当てだとすれば、良いと思う。
 ただ、彼女達が簡単にオちるような気がするのは、気のせいだろーか(笑) テキストの中で「こうして、2週間がすぎた」、みたいな感じで綴られていて、多分その中でも調教行為がされていて、それでオちていってる、っていうのは、まあ、理屈ではわかるんだけど、やっぱ省略されちゃっているとねぇ……。
 それと、総プレイ時間が3〜4時間くらいっていうのも残念。それくらいで、コンプリートできちゃうしね……。やっぱりある程度はボリュームがないと、損した気分になっちゃうのは仕方ないと思う。
 でも、作品全体の雰囲気が凄くいいのよ(笑) なんていうのか、冷たい雰囲気というか、私的には惹かれるものがあった。

 システム。
 CPU Pentium75MHz以上(推奨100MHz以上)、メモリ16MB以上(推奨32MB以上)、ディスプレイ640×480、Fullcolorが表示可能なもの。HDD空き容量150MB以上。
 かなり、良心的なスペックでGoodだと思う。プログラムも軽めでバグもなかったし、安心してプレイできた。好印象。
 そして、私的にクエスチョンマークが浮かんだこととしては、HDD容量150MBだけで、どうして音声までインストールできたのだろうか? っていうこと(^^; 256色とかでも、無理だと思うのに、このゲームではフルカラーだったし、音声の量も決して少ないわけではない(CG枚数はちと少なめだけど、それでもこの容量では普通は入らないと思う)。私も、箱に書いてあったHDD必要容量をみて、「あ、これは音声なしのゲームか」、と勘違いしたほど。実際にプレイして音声があったのには、ビックリ(^^; なんていうか、どういうテクニックを使ったのかは知らないけど、他のメーカーにも是非見習って欲しいなー(笑)
 ビジュアルノベルのシステムとしては、もうすでに完成されているっていう感じ。いちいち、逆クリックしてメニューを出さずとも、ウインドウバーにセーブとかロードとかの場所があるので、操作性はかなり良いと思う。もちろん、シナリオ回想の機能もあり。それ以外にも、セーブデータの回避や、復帰の機能なんかもあったり、既読テキストの色がかわって表示されたりいと、文句なし。プレイヤーのことを考えて作られたシステムには、敬意を評したい。
 ただ、テキスト表示時にかかるスモークがキツめなのには惜しかった。暗くて絵が良く見えない(笑)(もちろん、文字を消す機能はあるけど……) 明度をコントロールできれば問題なかったんだろーけど、これだけはなぜか変更きかなかったし(^^;
 例によって、選択肢により分岐するっていうパターンなんだけど、プレイヤーが混乱しないようにフローチャートの機能があるのもGoodだと思った。
 あと、CGモード、音楽モードも、もちろんアリ。
 ひとつ疑問に思ったのは、主人公の名前を呼ばれるっていうことが、本編の中で3〜4回しかなかったということ。名前を変更できる意味があったのだろうか(笑)
 
 絵、CG、原画。
 さすがはFullcolor。相当なまでに奇麗な出来。やっぱりフルカラーだなぁと思うのは、キャラの肌のグラデーションとかを見たときかな。相当、力を入れたんじゃないかなぁ、と思う。
 原画の方はややクセのある絵かもしれないけど、個人的には好き。まあ、絵を見て買ったので当たり前のことなんだけど(笑) スプライトCGはキャラの表情によっては、変なのがあったのが残念(でも、表情のパターンは結構あった)。背景の描き込み具合も相当なものだし、一枚絵の仕上がりも文句なしと思う。
 ただ、一枚絵のCG枚数が80枚ちょいっていうのは、少し少ないかなぁと思う。こういう系の他のゲームとかを見ても、最低でも、大体100枚は越えているしね……。

 サウンド。
 凄い。全然期待していなかっただけに、よい意味で裏切られた(笑)。作品全体の雰囲気が良いと上で書いたけど、このサウンドのお陰っていう面が非常に強いと思う。オドオドとしたホラーっぽい雰囲気、家の中のなんともいえない、虚無間漂う雰囲気、その他にも雰囲気にばっちりとあっていてGoodだったと思った。ただ、曲数が10数曲と少な目なのが残念。それと、全体的にゆったりとしたテンポの曲しかなかったのも残念。この感じで激しい調の曲も聞きたかったなぁ(^^;
 音源は、CD−DAとGM音源とSC88音源の計3種類の中から選択可能。すなわち、CD−DA以外を選択すれば、CDを入れなくても良くなるっていうことね(^^; だけど、個人的にはCD−DAを推奨(^^; 
それと、凄いのが、効果音。雰囲気作りが実にうまい。雨の降っているザーっていう音とか、朝の小鳥のチュンチュンと泣く音とか、実に効果的に使われていてプレイヤーを物語に引き込ませる要因になっている(^^;

 Hシーンとか。
 なかなか良く書けていると思う。ってゆうか、Hシーンの描写に関しては相当な程に上手。
 でもって、ゲーム内の5分の3くらいがHシーンということで、そのパターンもいろいろ。縄とか、首輪とか、その他の小道具とか(笑) 鬼畜ゲームだけど、私の今までプレイしてきた鬼畜ゲーの中では鬼畜度は低めだと思う。それほど、非道いことはやってないね。それでも私的には、満足できた(^^; あんまり酷すぎる鬼畜ゲーだと引いちゃうし(笑)

 ボイス。
 買ってから気付いたけど、フルボイス仕様だった(笑)。だって、箱には音声アリって書いてなかったし(^^;
 そして、思ったこと。うますぎ、いや、ゲロウマ(爆)。どうやって集めたのかは知らないけど、これは凄い。プレゼントプレイにしろ、こみっくパーティーにしろ、相当上手だと思ったけど、これはそれに並ぶ、もしくは越えていると思う。これなら、相当な売りになると思うんだけど、なんで、箱に書かなかったんだろ(笑)
 特に凄いと思ったのは、静香役の声優さん。喘ぎ声とかでも、相当ハズかしいと思うだろーけど、それの3倍は恥ずかしいセリフを事務的口調で喋る喋る(もちろん、上手)。私はこのボイスを聞いて、これがプロか! と思ったほど(笑)



 いわゆる普通のビジュアルノベルと同じ。ただ、明度をもう少し上げたほうが良かったんじゃないかなぁと思う。暗くて見にくい(^^; せめて調整できる機能があれば……。



 Hシーン。鬼畜度は他の鬼畜ゲーと比べると弱いかもしんない。でも、私的には満足できた(^^; 例によって、スモークがきついのが残念。

 総評。
 買って良かった(^^; 最近は衝動買いで成功しまくってるなー(^^; Hたっぷりの内容だけど、HCG集ゲーとは似て非なる物だと思う。主人公の陵辱目的がヘボかったのが残念だけど、それ以外の点ではオススメできる。ただし、ボリュームが少ないので、その辺のことは考慮した方がよいかもしんない。3000円くらいで売っていたなら、買いだと思う。
 なんにせよ、親切設計なシステム、ベリーグッドなボイス、奇麗なフルカラーCG、雰囲気たっぷりのサウンドと魅力的な部分が多いのでやってみて損するっていうことはないと思う。



平成11年6日11日 記